似た意味を持つ「レクチャー」と「レッスン」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「レクチャー」と「レッスン」という言葉は、「授業」という共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
レクチャーとレッスンの違い
レクチャーとレッスンの意味の違い
レクチャーとレッスンの違いを分かりやすく言うと、レクチャーは専門的内容の一方向型授業を表現する時に使い、レッスンは個人的かつ双方向型授業を表現する時に使うという違いです。
レクチャーとレッスンの使い方の違い
一つ目のレクチャーを使った分かりやすい例としては、「レクチャーの内容を聞いてより興味を持った」「プロのレクチャーを受ける機会があった」「絵に関してレクチャーしてもらえる動画も多く配信されている」などがあります。
二つ目のレッスンを使った分かりやすい例としては、「スイミングレッスンを小学時代は続けていた」「菓子作りのレッスンは子どもたちも楽しそうだ」「教科書冒頭のレッスン0さえ誰かの説明が必要だ」などがあります。
レクチャーとレッスンの使い分け方
レクチャーとレッスンはどちらも授業を意味する言葉ですが、難易度や授業方式で分けて使われることがあります。
レクチャーは、講義などの学ぶ場を指す言葉ですが、「記者レクチャー」「国会レクチャー」などのように説明することや説明内容を指すこともあり、ビジネスシーンで使われることもあります。
一方のレッスンは、授業という意味でも使われますが、「ピアノのレッスン」「英会話のレッスン」などのように特に個人的な稽古を指す場合に使われることが多い言葉です。
つまり、レクチャーは大学の授業などさらに専門的な内容を学ぶ一方向型の講義を表し、レッスンはマンツーマン指導などの個人的で双方向型の授業を表します。
しかし、今日ではレクチャーに説明するという意味があることで、双方向型の学習や個人的な指導に対して使われることもあるため、レッスンと同じように使われることがあります。
レクチャーとレッスンの英語表記の違い
レクチャーを英語にすると「lecture」となり、例えば上記の「レクチャーの内容」を英語にすると「the content of that lecture」となります。
一方、レッスンを英語にすると「lesson」となり、例えば上記の「英会話のレッスン」を英語にすると「English lesson」となります。
レクチャーの意味
レクチャーとは
レクチャーとは、講義や講演を意味しています。
その他にも、詳しい説明をすることやその説明も意味します。
表現方法は「レクチャーを受ける」「レクチャーする」「レクチャーした」
「レクチャーを受ける」「レクチャーする」「レクチャーした」などが、レクチャーを使った一般的な言い回しです。
レクチャーの使い方
「ミニレクチャーは申込が必須だった」「オープンレクチャーが夏にオンライン上で開催されるらしい」「レクチャーを受けたが流石に基礎知識がなくては理解ができなかった」などの文中で使われているレクチャーは、「講義」の意味で使われています。
一方、「電話レクチャーの対応が丁寧で非常に安心した」「レクチャー付きの会見の様子が報じられた」「合格者に対するレクチャーが行われるため参加しなければならない」などの文中で使われているレクチャーは、「説明すること」の意味で使われています。
レクチャーは英語で「lecture」と表記され、講義、小言や訓戒を意味する言葉として使われています。カタカナ語としても使われる場合も同じように使われますが、教授や指南、また説明といった意味が強い言葉です。「レクチュア」と表記されることもあります。
「オープンレクチャー」の意味
上記例文の「オープンレクチャー」とは、研究者などの専門的知識を持った人が一般の人を対象にした説明や講義を指す言葉で、高校生から学生ではない成人まで様々な人が対象とされています。「出前講義」と呼ばれることもあるようです。
「電話レクチャー」の意味
また、上記例文の「電話レクチャー」は、電話での口頭説明を意味しますが、「電話レク」と省略されることもあります。これと同様に、「記者レク」「国会レク」「大臣レク」などは質疑応答などの説明を指す言葉として多く使われています。
レクチャーの類語
レクチャーの類語・類義語としては、技能や学問などが上達するよう繰り返して習うことを意味する「練習」、技術などを鍛えて立派なものにすることを意味する「錬成」、学術や技芸を学んで身に付けることを意味する「修業」などがあります。
レッスンの意味
レッスンとは
レッスンとは、授業や個人的な稽古を意味しています。
その他にも、学習するべき項目のまとまりを表す言葉としても使われています。
表現方法は「レッスンを受ける」「レッスンする」「レッスンに通う」
「レッスンを受ける」「レッスンする」「レッスンに通う」などが、レッスンを使った一般的な言い回しです。
レッスンの使い方
「ヴァイオリンのレッスンに通っている話を聞いた」「個人レッスンの受講もすることができるようだ」「料理を習うのにレッスン環境として整っている」などの文中で使われているレッスンは、「授業」の意味で使われています。
一方、「レッスン1の内容までは理解ができるがそれ以上は難しい」「次の授業までにレッスンBまでの予習をしておく必要がある」「レッスンごとにテーマが異なる」などの文中で使われているレッスンは、「学習事項のまとまり」の意味で使われています。
レッスンは英語で「lesson」と表記され、学課や課業、稽古、教訓などを意味する言葉として使われています。カタカナ語として使われる場合も同じように使われますが、稽古の意味が強い言葉です。
そのため、上記例文の「ヴァイオリンのレッスン」や「料理を習うレッスン」などのように義務教育やその他学業における授業を指すよりも、趣味の範囲の習い事を指すことがほとんどです。
レッスンの類語
レッスンの類語・類義語としては、よく練習することを意味する「習練」、特に厳しく訓練すること「特訓」、繰り返して習うことを意味する「温習」、厳しい訓練などを積んで強く鍛えることを意味する「鍛錬」などがあります。
レクチャーの例文
この言葉がよく使われる場面としては、講義や公演などが挙げられます。
例文4や例文5のレクチャーのように、説明や説明することを表す言葉としても使われます。
レッスンの例文
この言葉がよく使われる場面としては、授業や個人的な稽古などが挙げられます。
例文4と例文5のレッスンのように、学習するべき事柄のまとまりを表す言葉としても使われます。
レクチャーとレッスンは、どちらも「授業」を表します。どちらを使うか迷った場合は、専門的かつ一方向型の授業を表す場合は「レクチャー」を、個人的内容かつ双方向型の授業を表す場合は「レッスン」を使うと覚えておけば間違いありません。