【迫真の演技】と【渾身の演技】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「迫真の演技」(読み方:はくしんのえんぎ)と「渾身の演技」(読み方:こんしんのえんぎ)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「迫真の演技」と「渾身の演技」という言葉は、どちらも素晴らしい演技のことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「迫真の演技」と「渾身の演技」の違い

「迫真の演技」と「渾身の演技」の意味の違い

「迫真の演技」と「渾身の演技」の違いを分かりやすく言うと、「迫真の演技」の方が「渾身の演技」よりも一般的に使われているという違いです。

「迫真の演技」と「渾身の演技」の使い方の違い

一つ目の「迫真の演技」を使った分かりやすい例としては、「迫真の演技だったので惜しみない拍手が送られていました」「迫真の演技であると監督に褒められました」「彼女の迫真の演技にはいつも魅了されている」などがあります。

二つ目の「渾身の演技」を使った分かりやすい例としては、「渾身の演技が認められてオーディションに合格することができました」「彼は渾身の演技で多くの人を魅了しました」「渾身の演技のおかげで危機を脱出することができました」などがあります。

「迫真の演技」と「渾身の演技」の使い分け方

「迫真の演技」と「渾身の演技」はどちらも素晴らしい演技のことを意味しており、大きな違いはありません。あえて違いを挙げるならば、「迫真の演技」の方が「渾身の演技」よりも一般的に使われているという点です。

ただし、どちらも正しい日本語なので、基本的に好きな方を使って問題ないと覚えておきましょう。

「迫真の演技」と「渾身の演技」の英語表記の違い

「迫真の演技」も「渾身の演技」も英語にすると「realistic acting」となり、例えば上記の「彼女の迫真の演技にはいつも魅了されている」を英語にすると「I’m always fascinated by her realistic acting」となります。

「迫真の演技」の意味

「迫真の演技」とは

「迫真の演技」とは、本当かと思えるような演技のことを意味しています。

「迫真の演技」の使い方

「迫真の演技」を使った分かりやすい例としては、「彼の迫真の演技が大きな話題を呼んでいる」「役者たちの迫真の演技に圧倒されました」「彼女の迫真の演技にはみんな騙されるだろう」「彼の迫真の演技は広く賞賛されました」などがあります。

「迫真の演技」は表現されたものが現実の姿や場面にそっくり同じようであることを意味する「迫真」に、見物人の前で芝居や曲芸などの技を行なって見せることを意味する「演技」が合わさり、本当かと思えるような演技のことの意味で使われている言葉です。

演技というものは基本的に芝居臭さを感じてまうのが一般的ですが、演技にも関わらず本当かと思えるような場合に「迫真の演技」を使います。

「迫真の演技」は基本的に舞台、ドラマ、映画などにおいて使われている言葉ですが、日常生活においても使用することがあると覚えておきましょう。

例えば、日常生活において泣いていないけど泣いた真似をしたり、怒っていないけど怒っている真似をしたりなど、相手の同情を誘ったり、不満を訴えることを目的として喜怒哀楽を表現する場合に、本当かと思えるような演技であれば「迫真の演技」を使うことができるのです。

「迫真の演技」は一般的に使われている

また、「迫真の演技」は一般的に使われている言葉なので、聞いたことがある人も多いでしょう。

「迫真の演技」の類語

「迫真の演技」の類語・類義語としては、現実味がある演技のことを意味する「リアリティーのある演技」、まるで現実のような演技のことを意味する「真実味のある演技」などがあります。

「渾身の演技」の意味

「渾身の演技」とは

「渾身の演技」とは、人を奮い立たせる演技のことを意味しています。

「渾身の演技」の使い方

「渾身の演技」を使った分かりやすい例としては、「彼の渾身の演技に拍手が送られました」「彼女は日本選手権で渾身の演技を披露しました」「彼の渾身の演技のおかげで観客数が増えているのは間違いありません」などがあります。

「渾身の演技」はからだ全体のことを意味する「渾身」に、見物人の前で芝居や曲芸などの技を行なって見せることを意味する「演技」が合わさり、人を奮い立たせる演技のことの意味で使われている言葉です。

「渾身の演技」は基本的に舞台、ドラマ、映画などにおいて使われている言葉で、観客が引き込まれるほどの力のこもった演技に対して使います。そのため、「渾身の演技」に対しては高評価をされることが多いです。

「渾身の演技」は一般的には使われていない

ただし、「渾身の演技」はやや分かりにくい表現であるため、広く一般的には使われていません。もし、広く一般的に使われている言葉を使いたいのであれば「迫真の演技」を使うと覚えておきましょう。

「渾身の演技」の類語

「渾身の演技」の類語・類義語としては、からだ中が傷だらけになりながら演技のことを意味する「満身創痍の演技」があります。

「迫真の演技」の例文

1.彼女は迫真の演技が評価され、アカデミー主演女優賞を受賞しました。
2.ラストシーンで魅せた迫真の演技は、数十年経った今でも語り継がれている。
3.オーディションでの迫真の演技が認められて、彼は主演に抜擢されました。
4.彼女の迫真の演技に圧倒され、一日中その作品のシリーズを見てしまいました。
5.迫真の演技で観客を魅了する俳優たちは、まさにプロフェッショナルと言えるだろう。
6.親友が倒れたという夫の言葉を信じてお金を渡したが、自分のために必要だっただけで迫真の演技にだまされてしまった。
7.彼の迫真の演技は、観客をその物語の世界に引き込んでしまいました。彼の存在感は圧倒的でした。
8.映画のクライマックスで見せた迫真の演技により、観客は息を飲むほどの緊張感を味わいました。
9.そのドラマの最終回は、主人公やライバル役の迫真の演技に息を呑みましたし、今季の最高峰のドラマだと思いました。
10.この作品自体も素晴らしかったが、主演俳優の迫真の演技が、作品全体の質を一段と引き上げたと思っている。

この言葉がよく使われる場面としては、本当かと思えるような演技のことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「迫真の演技」は高い演技力に対して使う言葉です。

「渾身の演技」の例文

1.彼の渾身の演技のおかげで、この作品がアカデミー賞を受賞できたと言っても過言ではないだろう。
2.オーディションでの渾身の演技が認めらて、主演女優に抜擢されました。
3.この作品は彼の渾身の演技によって成り立っていると、私は思っています。
4.彼の渾身の演技を観るために、この劇場へ多くのお客さんが足を運んでいます。
5.彼らの渾身の演技がSNSで話題になり、思わぬ大ヒットを記録しました。
6.たまたま見た舞台だったが彼女の渾身の演技に魅せられて、3日連続で劇場に通ってしまった。
7.彼女が舞台デビューを果たした時は、渾身の演技で観客を魅了し、スタンディングオベーションを受けたのを覚えているよ。
8.社会の底辺で生きる主人公を演じる俳優、藤井さん。彼の渾身の演技は、苦悩する主人公の心情をリアルに表現する。
9.長年にわたって第一線で活躍し続けるベテラン俳優、山田さん。彼の渾身の演技は、舞台全体を支配する圧倒的な存在感を持つ。
10.そのアニメ作品は声優陣が豪華過ぎるし、渾身の演技も素晴らしくて、つい何度も見返してしまいます。

この言葉がよく使われる場面としては、人を奮い立たせる演技のことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「渾身の演技」は高い演技力に対して使う言葉です。

「迫真の演技」と「渾身の演技」はどちらも素晴らし演技のことを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、大きな違いはないので、基本的に好きな方を使って問題ないと覚えておきましょう。

言葉の使い方の例文
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