【影ながら】と【陰ながら】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

同じ「かげながら」という読み方の「影ながら」と「陰ながら」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「影ながら」と「陰ながら」という言葉は同音の言葉ですが、それぞれの漢字によって使い方には少し違いがあります。




「影ながら」と「陰ながら」の違い

「影ながら」は「陰ながら」の間違い

影ながらと陰ながらの違いを分かりやすく言うと、影ながらとは陰ながらの間違った使い方、陰ながらとは表立たずにこっそりとするという意味です。

「影ながら」は誤字

一般的には「影ながら」という言葉は存在しません。漢字の成り立ちや読み方が似ていることから、「陰ながら」のことを間違えて「影ながら」として使っている人がほとんどです。

特にパソコンや携帯のメールで変換ミスをして「影ながら」という言葉を使ってる人が多くみられます。「影ながら」と「陰ながら」は、同じ発音なため変換する場合は間違わないように注意してください。

「陰ながら」という言葉はあっても「影ながら」という言葉は存在しないことを覚えておきましょう。同時に「陰ながら」という単語の意味について「陰ながらとは表立たずにこっそりとすること」と覚えておくようにしてください。

「陰ながら」は正しい日本語

正しい言葉である陰ながらを使った分かりやすい例としては、「貴方のことを陰ながら応援しています」「日本の未来を陰ながら支えるやりがいのある仕事です」「陰ながら見守ってくれている方々にはとても感謝しています」などがあります。

「陰ながら」の英語表記

陰ながらを英語にすると「secretly」となり、例えば上記の「陰ながら応援しています」を英語にすると「I support you in the secretly」となります。

「影ながら」の意味

「影ながら」とは

影ながらとは、陰ながらの間違った使われ方です。

影ながらという言葉は存在せず、間違った言葉として広まっています。読み方が同じなため、「陰ながら」と混同してしまう人が多いようですが、間違った言葉なので使わないように気を付けてください。

「影ながら」と間違えやすい理由

また、同じ「かげ」という言葉を使っているので、パソコンや携帯で「影ながら」と間違った変換をしてしまうことが多いです。「影ながら」という言葉は存在しないため間違った変換をしないようにしましょう。

「影ながら」の類語

影ながらの影の字を使った別の言葉としては、その存在が目立たないことを意味する「影が薄い」、影が必ず物に添うようにいつも連れ添って離れないことを意味する「影の形に添うように」などがあります。

その他にも、表立ったところから姿を隠すことを意味する「影を潜める」、影のようにいつも離れず付き添うことを意味する「影身に添う」、敵の目を欺くために、大将などと同じ服装をさせた身代わりの武者のことを意味する「影武者」などがあります。

「陰ながら」の意味

「陰ながら」とは

陰ながらとは、表立たずにこっそりとすることを意味しています。

「陰ながら」の使い方

陰ながらを使った分かりやすい例としては、「私達は入社後の活躍を陰ながら支えていきます」「あなたのことを陰ながら見守っています」「ますますのご成功を陰ながらお祈りしています」などがあります。

その他にも、「自分の仕事を陰ながらサポートしてくれる人に惚れてしまいました」「早く復旧することを陰ながら願っております」「貴方の幸せを陰ながら応援しています」「陰ながら努力している人はとても素晴らしい」などがあります。

陰ながらという言葉は、表立たずにある人のために何かをしたい時に使います。また、ビジネスシーンと日常生活どちらでも使える言葉です。

表現方法は「陰ながら応援してます」「陰ながら見守っています」

陰ながらを使ったよくあるフレーズとしては、「陰ながら応援してます」「陰ながら見守っています」「陰ながら支えます」「陰ながらお祈りしています」などがあり、基本的にプラスのイメージで使う言葉になります。

「陰ながら」の類語

陰ながらの類語・類義語としては、人に気づかれないことを意味する「人知れず」、表立てないで密かに物事を行うことを意味する「内内」(読み方:ないない)、静かに目立たないようにすることを意味する「ひっそり」などがあります。

陰ながらの陰の字を使った別の言葉としては、表面に現れない悪事のことを意味する「陰悪」、表面は何気なく装っているのに心の内に悪意を隠していることを意味する「陰険」、暗くてじめじめしていることを意味する「陰湿」などがあります。

その他にも、消極的で陰気なことを意味する「陰性」、人に知られないように密かにする善行のことを意味する「陰徳」、ひそかに企む悪事のことを意味する「陰謀」、その人のいない所で悪口をいこうと意味する「陰口」などがあります。

「影ながら」の例文

1.影ながらという言葉は存在しないので、おそらく陰ながらの言い間違いだろう。
2.陰ながらという言葉は、表立たずにこっそりとすることを表現する言葉で、影ながらという言葉はない。
3.陰ながら見守るという言葉はあるが、影ながら見守るという言葉はない。
4.影ながら応援するという言葉を使う人がいるが、正しくは陰ながら応援するだ。
5.影ながらという言葉は、今のところ間違いだとされているが、多くの人が使うようになれば馴染んでくるのかもしれない。

この言葉がよく使われる場面としては、陰ながらという言葉を間違えて影ながらと表現している時などが挙げられます。

影ながらという言葉は、広く使われている言葉ではなく、陰ながらを間違えて使っている可能性が高い言葉です。影ながらという言葉の意味を理解した上で、あえて使っている場合以外は、影ながらではなく、陰ながらとするのが正しい使い方です。

「陰ながら」の例文

1.これからの活動も陰ながら応援していますとファンレターが届いたので引き続き頑張る決心ができた。
2.会長を陰ながら支える副会長の役割はまさしく縁の下の力持ちだ。
3.いつも陰ながら見守ってくれる両親にはとても感謝しています。
4.今後の皆様のご活躍を陰ながらお祈りしています。
5.素敵な時間を過ごして頂けるように陰ながら願っております。

この言葉がよく使われる場面としては、表立たずにこっそりとすることを表現したい時などが挙げられます。

例文1から例文4のように「陰ながら応援しています」「陰ながら支える」「陰ながら見守る」「陰ながらお祈り」などと、「陰ながら〇〇」と使うのが一般的です。また、プラスなイメージで使う言葉になります。

影ながらと陰ながらどちらを使うか迷った時には、影ながらは辞書にない言葉なので、陰ながらを使うようにしてください。

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