同じ「もうしん」という読み方の「妄信」と「盲信」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「妄信」と「盲信」という言葉は同音の言葉ですが、それぞれの漢字によって使い方には少し違いがあります。
妄信と盲信の違い
妄信と盲信の意味の違い
妄信と盲信の違いを分かりやすく言うと、妄信と盲信はどちらも何も考えずに信じることなのですが、妄信の方がさらに慎重さに欠け軽率であるという違いです。
妄信と盲信の使い方の違い
一つ目の妄信を使った分かりやすい例としては、「妄信的な人は宗教にはまりやすい」「特定の人を妄信するのは危険だ」「宗教を妄信している人は怖い」「自分の考えを妄信することも大切だ」などがあります。
二つ目の盲信を使った分かりやすい例としては、「ネット上の記事を盲信するのは危険である」「彼は地元のサッカーチームの盲信的なファンです」「自分の正義が正しいと盲信している人はたちが悪い」などがあります。
妄信と盲信はほとんど同じ意味を持っており、どちらの言葉を使うかは難しいです。違いを言うならば、盲信より妄信の方がさらに慎重さに欠けて軽率であるということです。盲信がさらに酷くなったのを妄信とすればイメージしやすいでしょう。
妄信と盲信の英語表記の違い
妄信を英語にすると「blind acceptance」となり、例えば「宗教を妄信している」を英語にすると「Believe in religion」になります。
一方、盲信を英語にすると「blind belief」となり、例えば上記の「盲信するのは危険」を英語にすると「It is dangerous to believe blindly」となります。
妄信の意味
妄信とは
妄信とは、むやみやたらに信じることを意味しています。
表現方法は「妄信する」「盲信的な人」「妄信的信者」
「妄信する」「盲信的な人」「妄信的信者」などが、妄信を使った一般的な表現方法です。
妄信の使い方
妄信を使った分かりやすい例としては、「妄信的な人は騙されやすい」「悪徳宗教の妄信的信者は何をするか分からないので怖い」「SNSの書き込みを妄信するのはとても危険です」「噂を妄信する人とは仲良くなれない」などがあります。
妄信という言葉は、信じるという意味なのでプラスなイメージを持ちそうですが、実際はマイナスなイメージで使われることが多いです。
上記の「妄信的な人は騙されやすい」「SNSの書き込みを妄信するのはとても危険です」などのように、妄信的な人は騙されやすかったり、間違った情報を信じて行動したりして危険な目にあったりします。
そうならないためにも、人の言ったことやネット上の記事を盲信せずに、自分でよく考えたり調べたりして信じるようにしましょう。
妄信の類語
妄信の類語・類義語としては、物事の真意をよく理解しないで受け入れることを意味する「鵜呑み」、よく理解しないでそのまま取り入れることを意味する「丸呑み」、誤って信じ込むことを意味する「誤信」などがあります。
妄信の妄の字を使った別の言葉としては、根拠もなく言う言葉を意味する「妄言」、根拠もなくあれこれ想像することを意味する「妄想」、考えもなくむやみに行動することを意味する「妄動」などがあります。
盲信の意味
盲信とは
盲信とは、訳も分からずただひたすら信じることを意味しています。
盲信の使い方
盲信を使った分かりやすい例としては、「SNSの書き込みを盲信するのは辞めよう」「盲信的なファンはとても怖い」「データがすべてと盲信する人のは間違っている」「盲信ばかりするのではなく自分で考えよう」などがあります。
盲信という言葉は、信じるという意味を持っているため、プラスなイメージを持ちやすいですが、実際はマイナスなイメージで使われることが多い言葉です。
何故マイナスなイメージになっているかというと、信じることは悪いことでは無いのですが、ある人を信じすぎているがために、危険な行動をとったり、騙されたりするからです。盲信ばかりせず、自分で考えたり調べたりして信じるようにすることを心掛けてください。
表現方法は「盲信する人」「盲信的なファン」「盲信的信者」
盲信は基本的に人に対して使う言葉で、「盲信する人」「盲信的なファン」「盲信的信者」などの表現をよくします。
盲信の類語
盲信の類語・類義語としては、冷静な判断力を失って激しく信じ込むことを意味する「狂信」、主義や宗教などを最上のもと信じて従うことを意味する「信奉」(読み方:しんぽう)、ある物事に心を奪われて夢中になることを意味する「心酔」などがあります。
盲信の盲の字を使った別の言葉としては、むやみやたらと射撃することを意味する「盲射」、分別なくひたすら人の言うままになることを意味する「盲従」、後先考えずひたすら進むことを意味する「盲進」などがあります。
その他にも、目標を確定せずむやみたらに爆撃をすることを意味する「盲爆」、他のものが目に入らず理性的な判断ができないことを意味する「盲目」、愛情や衝動などによって理性的な判断ができないことを意味する「盲目的」などがあります。
妄信の例文
この言葉がよく使われる場面としては、むやみやたらに信じることを表現したい時などが挙げられます。
例文2のように宗教の妄信的な信者は比較的目にする妄信の使い方です。妄信はむやみやたら信じていることを意味しているので、何か分からないものを信仰している宗教に対してはよく使われる言葉でしょう。
妄信することは決して良いことではないので、自分で考えたり調べてから信じるようにしましょう。
盲信の例文
この言葉がよく使われる場面としては、訳も分からずただひたすら信じることを表現したい時などが挙げられます。
例文5のようにネット上でみたものを何も考えずにそのまま信じることは良くないです。間違っていることもあるため、しっかりと自分の頭で考えたり調べたりして信じるようにしてください。
妄信と盲信どちらを使うか迷った時は、盲信より妄信の方が慎重さに欠けて軽率であると覚えておけば間違いないです。盲信がさらに酷くなったのが妄信なので、とてもひどい盲信だなと思ったら妄信を使いましょう。