【ご臨席】と【ご列席】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「ご臨席」(読み方:ごりんせき)と「ご列席」(読み方:ごれっせき)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「ご臨席」と「ご列席」という言葉は、どちらも会や式典などに出席することを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「ご臨席」と「ご列席」の違い

「ご臨席」と「ご列席」の意味の違い

「ご臨席」と「ご列席」の違いを分かりやすく言うと、「ご臨席」とは身分の高い人に使う、「ご列席」とは身分や地位に関係なく使うという違いです。

「ご臨席」と「ご列席」の使い方の違い

一つ目の「ご臨席」を使った分かりやすい例としては、「祝賀会に首相がご臨席する」「本日の式典には社長にも御臨席賜りました」「明日の定例会にご臨席いただきたく存じます」などがあります。

二つ目の「ご列席」を使った分かりやすい例としては、「彼女は結婚式にご列席した」「本日はご列席いただきありがとうございます」「彼の誕生日会には各界の有名人が列席しました」などがあります。

「ご臨席」と「ご列席」の使い分け方

「ご臨席」と「ご列席」はどちらも会や式典などに出席することという同じ意味を持つ言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

「ご臨席」は天皇皇后両陛下、首相、大臣、会長、社長などの身分や地位が高い人がも会や式典などに出席する場合に使います。一方、「ご列席」は身分や地位に関係なく、一般の人が式典などに出席する場合に使えるというのが違いです。

「ご臨席」と「ご列席」の英語表記の違い

「ご臨席」も「ご列席」も英語にすると「attendance」となり、例えば上記の「彼女は結婚式にご列席した」を英語にすると「She attended the wedding ceremony」となります。

「ご臨席」の意味

「ご臨席」とは

「ご臨席」とは、会や式典などに出席することを意味しています。

表現方法は「ご臨席賜りますようお願い申し上げます」「ご臨席賜りたく」

「ご臨席賜りますようお願い申し上げます」「ご臨席賜りたく」「ご臨席を仰ぎ」「ご臨席いただきたく」などが、「ご臨席」を使った一般的な言い回しになります。

「ご臨席」の使い方

「ご臨席」を使った分かりやすい例としては、「本日の式典には会長にも御臨席賜りました」「結婚式にご臨席いただけると幸いです」「本日はご臨席いただきまして誠にありがとうございます」「ご多用中のところ誠に恐縮ですがぜひご臨席賜りますようお願い申し上げます」などがあります。

「ご臨席」は天皇皇后両陛下、首相、大臣、会長、社長などの身分や地位が高い人がも会や式典などに出席する場合に使う言葉です。

元々、「ご臨席」は天皇陛下や皇族など高位の人に対してのみ用いられていた言葉ですが、現代では、大臣や社長などの一般の身分が高い人に使うのも浸透してきました。

「ご臨席」を使う上で注意しなければならないのは、主催者側が使う言葉という点です。「本日はご臨席いただきましてありがとうございます」のように、主催者側が参加者に対して使います。

そのため、参加者側が「ご臨席させていただきありがとうございます」とするのは間違いと覚えておきましょう。

「ご臨席」の漢字表記

「ご臨席」を漢字にすると、「御臨席」と表記することができます。

「ご臨席」の類語

「ご臨席」の類語・類義語としては、会場や式場などに行くことを意味する「臨場」、天子や貴人がその場所に自ら出向くことを意味する「親臨」、天皇や皇后などを敬ってその外出や目下の者の前に出ることを意味する「出御」などがあります。

「ご列席」の意味

「ご列席」とは

「ご列席」とは、会や式典などに出席することを意味しています。

表現方法は「ご列席賜りたく」「ご列席賜りまして」

「ご列席賜りたく」「ご列席賜りまして」などが、「ご列席」を使った一般的な言い回しになります。

「ご列席」の使い方

「ご列席」を使った分かりやすい例としては、「ご列席の皆様ご着席願います」「遠路はるばるご列席くださった皆様に感謝申し上げます」「ご多忙中のこととは存じますがご列席いただけましたら幸いです」「ぜひご列席くださいますようお願い申し上げます」などがあります。

「ご列席」は身分や地位に関係なく、一般の人が式典などに出席する場合に使える言葉です。また、「ご列席」は会や式典などに出席することの「列席」に敬語表現である「ご」が付いたため、目上の人に対しても使うことができます。

「ご列席」を使う上で注意しなければならないのは、主催者側が使う言葉という点です。「本日はご列席いただきましてありがとうございます」のように、主催者側が参加者に対して使います。

そのため、参加者側が「ご列席させていただきありがとうございます」とするのは間違いです。もし、お礼を言いたいのであれば、「参列」を使った「ご参列させていただきありがとうございます」とするのがいでしょう。

「ご列席」を漢字表記

「ご列席」を漢字にすると、「御列席」と表記することができます。

「ご列席」の類語

「ご列席」の類語・類義語としては、会合や学校の授業などに出ることを意味する「ご出席」、会合に出席することを意味する「顔出し」、式や行事などに参加し列席することを意味する「参列」、会合に参加することを意味する「参会」などがあります。

「ご臨席」の例文

1.大変恐縮ではございますが、優勝セレモニーにご臨席いただきたく存じます。
2.こちらの会場では天皇皇后両陛下のご臨席を仰ぎ、開会式が盛大に執り行われました。
3.祝賀会の当日は、社長と副社長のご臨席も賜る予定となっております。
4.ご多用中にも関わらず、私の当選祝賀会にご臨席賜り、誠にありがとうございます。
5.ご多用のところ恐れ入りますが、開会式へご臨席賜りたく存じます。
6.全国大会に出場した社員が準優勝という結果を収め、祝賀会を開催する運びとなりました、つきましては、佐藤会長におかれましても、ぜひともご臨席をたまわりたく、お願い申し上げます。
7.わたしたちが手掛けたショッピングモール開店イベントでは、地元の市長にもご臨席いただきまして、大変有意義なものとなりました。
8.本日の式典で社員一同が緊張しているのは、ふだんは公には顔を出さない会長がご臨席するので、失敗はできないとのプレッシャーによるものだ。
9.ふだんは気軽に声を掛け合える先輩後輩の仲ではあったが、フォーマルな場面だったので「本日はご臨席いただきましてありがとうございます。」と丁寧な挨拶を心掛けた。
10.先日の姉妹都市協定式典では、市長が体調不良により欠席されたが、市長代理として参加された副市長や相手国の市長のご臨席のもと正式に取り交わされました。

この言葉がよく使われる場面としては、会や式典などに出席することを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文のように、「ご臨席」は身分の高い人に対して使う言葉になります。

「ご列席」の例文

1.私の誕生日会にご列席いただきました皆様に、まず心より御礼申し上げます。
2.この度はお足元の悪い中、ご列席いただきまして誠に恐れ入ります。
3.この度は、ご多用中のところを弊社の創立記念パーティーにご列席いただき、誠にありがとうございました。
4.お忙しい中、私どもの挙式にご列席いただきまして、心より御礼申し上げます。
5.ご面倒をお掛けしますが、御列席・御欠席のいずれかに丸を付けて、10月30日までに返送をお願いします。
6.本日はお忙しい中、父・〇〇の通夜にご足労いただき、まことにありがとうございます。多くの方々にご列席いただきまして、賑やかなことが好きだった父もさぞかし喜んでいることと思います。
7.アナウンスでご列席の皆様着席を願いますと言われていたのに、わたしはボーっとしていたので、座るタイミングが遅れて恥をかいてしまった。
8.平素の御芳心に感謝の意を示すべく、50周年記念式典を開催することとなりましたので、ご多忙のこととは存じますがご列席いただけたら幸いです。
9.この会議では首相がかならずご列席することが決められていたが、政権末期でレームダックと化した首相はドタキャンしてしまったのだった。
10.ご列席の皆様、ご起立をお願いしますとアナウンスされた後、君が代斉唱の流れになる瞬間、独特の緊張感がありわたしはとても好きだった。

この言葉がよく使われる場面としては、会や式典などに出席することを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文のように、「ご列席」は身分や地位関係なく使うことができる言葉です。

「ご臨席」と「ご列席」はどちらも会や式典などに出席することを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、身分の高い人に対して使うのが「ご臨席」、身分や地位関係なく広く一般的に使えるのが「ご列席」と覚えておきましょう。

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