【踏襲】と【継承】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文
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似た意味を持つ「踏襲」(読み方:とうしゅう)と「継承」(読み方:けいしょう)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「踏襲」と「継承」という言葉は、どちらも受け継ぐことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。



踏襲と継承の違い

踏襲と継承の意味の違い

踏襲と継承の違いを分かりやすく言うと、踏襲とは考え方や方法を受け継ぐことを意味し、継承とは身分や財産を受け継ぐことを意味するという違いです。

踏襲と継承の使い方の違い

一つ目の踏襲を使った分かりやすい例としては、「以前のやり方を踏襲する」「これまでのマニュアルを踏襲する」「前任者の方針を踏襲する」「これからも踏襲していく」「前例を踏襲せずに新たに考案する」「過去を踏襲しないで新しいことに挑戦する」などがあります。

二つ目の継承を使った分かりやすい例としては、「年老いた両親の財産を継承する」「伝統芸能を継承する流れを守る必要がある」「伝統建築技術の継承は文化界の責務だ」「若者が減って祭祀継承者が足りない」「隣国の王位継承争いが熾烈化している」「皇位継承第一位になった」などがあります。

踏襲と継承という言葉は、受け継ぐことを意味する言葉なのですが、踏襲は考え方や方法に対して使い、継承は身分や財産に対して使います。受け継ぐ対象が異なることが、踏襲と継承の明確な違いになります。

「踏襲する」と「継承する」の違い

踏襲と継承は置き換えることはできません。上記の「やり方を踏襲する」は「やり方を継承する」と置き換えることはできません。逆に、「伝統芸能を継承する」は「伝統芸能を踏襲する」と置き換えることはできません。

踏襲と継承の英語表記の違い

踏襲を英語にすると「following」となり、例えば上記の「方針を踏襲する」を英語にする「follow policy」となります。一方、継承を英語にすると「inherit」となり、例えば上記の「財産を継承する」を英語にすると「inherit property」となります。

踏襲の意味

踏襲とは

踏襲とは、前人のやり方などをそのまま受け継ぐことを意味しています。

表現方法は「踏襲する」「踏襲しない」「踏襲される」

「踏襲する」「踏襲しない」「踏襲される」などが、踏襲を使った一般的な表現方法です。

踏襲の使い方

踏襲を使った分かりやすい例としては、「前任者の企画を踏襲して進める」「前社長の考えを踏襲する」「前職の選考基準を踏襲する」「学校行事の前年度踏襲」「同じデザインを踏襲する」「成功パターンをあえて踏襲しない」などがあります。

その他にも、「前例踏襲にこだわる」「業界標準を踏襲する」「経営スタイルや方法を踏襲する」「そっくりそのままに踏襲する」「従来の方針を踏襲しない」「現行踏襲しない業務」「前例踏襲にとらわれない」などがあります。

踏襲の読み方

「踏襲」は「とうしゅう」と読みます。「ふしゅう」ではないので注意しましょう。

踏襲の由来

「踏」という漢字は、「足をふみならす」という意味があります。 「襲」という漢字は、「襲撃する」という意味で多く使われますが、本来「重ねる」という意味があります。「同じ道を踏み重ねる」という意味が転じて、「同じことを繰り返す」という意味を持つようになりました。

「前例踏襲主義」の意味

踏襲という言葉を用いた日本語には「前例踏襲主義」があり、学問や仕事において前例の踏襲を第一とする方針を意味します。前例を踏襲すること自体は悪い意味を持たないのですが、現状にそぐわない場合に前例を踏襲すると悪い意味にもなります。

踏襲の類語

踏襲の類語・類義語としては、他のものをまねることを意味する「模倣」、あるものを基準にして従うことを意味する「準拠」、人の業績などをまねて追いつこうとすることを意味する「追随」などがあります。

踏の字を使った別の言葉としては、だれも足を踏み入れたことがないことを意味する「未踏」、実際にその地へ出かけて調べることを意味する「踏査」、困難な道や長い道のりを歩き通すことを意味する「踏破」などがあります。

継承の意味

継承とは

継承とは、先人の身分や財産などを受け継ぐことを意味しています。

表現方法は「継承する」「継承していく」「継承させる」

「継承する」「継承していく」「継承させる」などが、継承を使った一般的な表現方法です。

継承の使い方

継承を使った分かりやすい例としては、「王位継承に国民は注目している」「この2人は継承関係にある」「お墓の継承者がいない一族は多い」「継承する人材の確保が第一だ」「代々技術を継承してきた」「彼はこう見えても伝統芸能の継承者だ」などがあります。

その他にも、「皇族継承問題がテレビで話題になっている」「伝家の宝刀を継承する」「車の保証継承を受ける」「財産を相続人が継承する」「技能を継承させる」「人手不足でノウハウの継承が危うい」「残念ながら継承者がいない」などがあります。

「王位継承」「皇位継承」の意味

継承とは、前人の身分や財産などを受け継ぐことを意味します。上記の「王位継承」とは、国王の位をを王太子など継承者に譲ることを意味します。日本においては天皇の位を継承者に譲ることを意味する「皇位継承」があります。

継承の類語

継承の類語・類義語としては、家督や財産を受け継ぐことを意味する「相続」、財産や職業などを子孫が代々受け継いでいくことを意味する「世襲」、前の代からのものを受け継ぐことを意味する「承継」などがあります。

継の字を使った別の言葉としては、前から行っていることをそのまま続けることを意味する「継続」、事業や地位などを引き継ぐことを意味する「後継」、中間で受け継ぐことを意味する「中継」などがあります。

踏襲の例文

1.前任者から業務を引き継いだばかりなので、仕事に慣れるまではそのやり方を踏襲している。
2.先代の商売方法を踏襲していたら、時代錯誤になってしまう。
3.前例を踏襲してばかりでは、新しいことをつくり出していくことはできない。
4.PTAは前例踏襲が多く不要なものもあるが、改革するには大きなエネルギーが必要なので異論を唱えられない。
5.過去の例を踏襲しておけば無難にこなせるが、成長は見込めない。

この言葉がよく使われる場面としては、考えや方法などを受け継ぐことを表現したい時などが挙げられます。

例文1のように、踏襲は前人のやり方などをそのまま受け継ぐことを表します。例文2や例文5のように、踏襲は現状にそぐわない場合に使われるとマイナスのイメージになります。

継承の例文

1.日本では長男が仏壇を継承し先祖をお祀りするという習慣があったが、今日は必ずしもそうではない。
2.父が他界した後は、私が父の事業や財産を継承した。
3.日本の伝統文化やものづくりの技術を次世代へ継承していくためには、その魅力を知ることがが大切である。
4.子供がいなかったり、お墓が遠くて管理が難しいなどからお墓の継承者がいないというケースが多くなっている。
5.親や夫が亡くなったときに、祭祀承継者に誰がなるかということが問題になることがある。

この言葉がよく使われる場面としては、身分や財産などを受け継ぐことを表現したい時などが挙げられます。

例文5にある「祭祀承継者」とは祖先の祭祀を主宰する者であり、一般にお墓を管理する人を意味します。

踏襲と継承という言葉はどちらもどちらも受け継ぐことを意味していますが、踏襲は考え方や方法に対して使い、継承は身分や財産に対して使うことに注意して使い分けましょう。

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