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【地位】と【立場】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「地位」(読み方:ちい)と「立場」(読み方:たちば)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「地位」と「立場」という言葉は、どちらも「社会的な身分」を意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




地位と立場の違い

地位と立場の意味の違い

地位と立場の違いを分かりやすく言うと、地位とは社会的身分のみを意味し、立場とは社会的身分だけでなく物事を考える際の視点も意味するという違いです。

地位と立場の使い方の違い

一つ目の地位を使った分かりやすい例としては、「女性の地位向上を図る団体に所属しています」「地位承継に関する覚書を提出する」「日米地位協定の改定を求める」「森林簿の地位情報を更新する」などがあります。

二つ目の立場を使った分かりやすい例としては、「相手の立場になって考えてみよう」「眼科医の立場から注意する」「畜産農家は苦しい立場に陥っている」「会社で自分の立場を失いました」「俺の立場がないじゃないか」などがあります。

地位と立場の使い分け方

地位と立場という言葉は、どちらも社会や集団の中での身分を表しますが、意味や使い方には違いがあります。

地位とは、社会または特定の組織の中での身分あるいは立場を意味します。上記例文にある「地位協定」とは、二国間における国民の役割や権利などの地位を規定する協定のことです。また、地位はという言葉は、「存在する位置」の意味も持ちますが、この意味で使用することはほとんどありません。

立場とは、「苦しい立場」「俺の立場がない」のような使い方で、その人が置かれている社会的な身分や面目を表す言葉です。また、「相手の立場になる」「眼科医の立場から注意する」のよう使い方で、物事を見たり考える際の視点も意味します。

つまり、二つの言葉は社会的な身分を表しますが、さらに立場という言葉は物事を見たり考えたりする際の視点も表します。二つの言葉を比べると、地位よりも立場の方が広い意味を持ち、汎用性のある言葉だと言えるでしょう。

地位と立場の英語表記の違い

地位を英語にすると「post」「position」「status」となり、例えば上記の「女性の地位」を英語にすると「the status of women」となります。

一方、立場を英語にすると「situation」「standpoint」「viewpoint」となり、例えば上記の「相手の立場」を英語にすると「the standpoint of a person being addressed」となります。

地位の意味

地位とは

地位とは、社会やある組織の中で人や物の占めている位置、身分や立場などを意味しています。

その他にも、「存在している場所、位置」の意味も持っています。

地位の読み方

地位の読み方は「ちい」です。誤って「じい」などと読まないようにしましょう。

表現方法は「地位が高い」「地位が下がる」「地位が低い」

「地位が高い」「地位が下がる」「地位が低い」などが、地位を使った一般的な言い回しです。

地位の使い方

「地位承継の手続きが完了しました」「私は地位や名声よりも富を重視します」「地位も名誉も要りません」「英語能力と経済的地位は比例するだろう」「地位譲渡契約の雛形をダウンロードする」などの文中で使われている地位は、「社会やある組織の中での位置や身分」の意味で使われています。

一方、「森林における地位特定の手順を教えてください」「林地の生産力を示す地位を把握する」「地位指数曲線を正確に記述する」などの文中で使われている地位は、「存在している場所、位置」の意味で使われています。

地位とは、上記の例文にあるように二つの意味を持ちますが、一般的には「社会や組織の中で、その人の置かれている位置、身分」の意味で用いられています。地位の「地」は立つところや身分を表し、「位」は階級や順位を表す漢字です。

「地位承継」の意味

地位を用いた日本語には「地位承継」があります。地位承継とは、組織や事業などを受け継ぐことを意味し、不動産や債務債権などの権利義務関係を他者に移すことを指します。M&Aで事業譲渡する際などに行われるものです。

地位の類語

地位の類語・類義語としては、人が置かれている状態や境遇を意味する「位置」、身分や地位などの上下の段階を意味する「階級」、地位や部署を意味する「ポジション」、地位や役職を意味する「ポスト」などがあります。

立場の意味

立場とは

立場とは、人の立つ場所、立っている所を意味しています。

その他にも、「その人の置かれている地位や境遇、また、面目」「その状況から生じる考え方、観点、立脚点」の意味も持っています。

立場の読み方

立場の読み方は「たちば」です。立場は「たてば」と読むこともできますが、意味が変わるので注意してください。

表現方法は「自分の立場」「立場がない」

「自分の立場」「立場がない」などが、立場を使った一般的な言い回しです。

立場の使い方

「舞台での立場がわかるようにテープで印をつける」「面接での立場を間違えてしまった」「電車の立場がおかしい人が多すぎる」などの文中で使われている立場は、「人の立つ場所、立っている所」の意味で使われています。

一方、「弱みを握られて立場逆転となる」「立場が人を作る」などの文中で使われている立場は「面目」の意味で、「生徒の立場に立つ」「英語教師の立場からアドバイスする」などの文中で使われている立場は「観点」の意味で使われています。

立場とは、上記の例文にあるように複数の意味を持ち、それぞれの意味で用いられているので文脈により意味を捉える必要があります。立場の「立」は足場を定めてたつこと、「場」は物や身を置く所を表す漢字です。

「立場に立つ」の意味

上記例文にある「立場に立つ」とは、相手が置かれている状況を考慮したり、相手の気持ちに寄り添って考えることを意味する言い回しです。「立場に立つ」は重複表現だとする考えもありますが、実際には正しい表現として使用されています。

立場の対義語

立場の類語・類義語としては、世間に対する面目を意味する「立つ瀬」、ある人が占めている位置または役柄を意味する「地歩」、考えたり行動したりするときの立場を意味する「立脚地」、その人を特徴づける社会的な地位や称号などを意味する「肩書」などがあります。

地位の例文と使い方

1.会社で出世したいのであれば、地位の高い人たちと人脈を築くことです。
2.地位が高くなれば、自然とお金の使い方にも変化がみられるでしょう。
3.だいたい弥生時代のことから、人々に地位が生まれ身分差ができるようになったと言われています。
4.TOEICは、英語能力を計るテストとして不動の地位を誇っています。
5.ビジネスマンであれば、役職や地位は仕事をする上でのモチベーションになっているでしょう。

この言葉がよく使われる場面としては、社会や組織などの中での人の置かれている位置、そのものの存在する場所や位置を表現したい時などが挙げられます。

例文1にある「地位が高い」とは、会社の中で身分が高い人を意味し、取締役や役付きなどの役職の高い人を指します。

立場の例文と使い方

1.神奈川県内でも立場によっては、富士山がきれいにみえるスポットがいくつかあります。
2.立場を超えてコミュニケーションできるように、職場で気軽なランチ会を開いています。
3.英語を教える立場の先生なのに、海外に行ったことがないなんて信じられません。
4.親の立場からすると、子どもたちの時間の使い方はもったいないと思うことが多いはずです。
5.ディベートでは、自分の立場の主張だけでなく相手側の主張も理解することが不可欠です。

この言葉がよく使われる場面としては、立っている場所、その人の置かれている地位や状況、物を考える際の視点を表現したい時などが挙げられます。

例文1にある立場は、人が立っている場所の意味で用いられています。例文2や例文3の立場は、その人の地位や状況を表し、例文4や例文5の立場は、物の見方の拠りどころを意味します。

地位と立場という言葉は、どちらも「社会的な身分」を表します。さらに立場という言葉は、物事を考える際の視点も表すことを覚えておきましょう。

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