【わずか】と【少し】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「わずか」と「少し」(読み方:すこし)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「わずか」と「少し」という言葉は、どちらも数量や程度が小さいことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「わずか」と「少し」の違い

「わずか」と「少し」の意味の違い

「わずか」と「少し」の違いを分かりやすく言うと、「わずか」の方が「少し」よりもさらに数量や程度が小さいことという違いです。

「わずか」と「少し」の使い方の違い

一つ目の「わずか」を使った分かりやすい例としては、「彼女はわずかな常識も持ち合わせていません」「予選突破の可能性はわずかに残されています」「彼はわずか1年で昇進しました」「食料はわずかしか残っていない」などがあります。

二つ目の「少し」を使った分かりやすい例としては、「スペイン語の本は少ししか持っていません」「今回のイベントには少ししか人が集まりませんでした」「昨日から背中が少し痛いです」「少しでも不審な点があれば私に報告してください」などがあります。

「わずか」と「少し」の使い分け方

「わずか」と「少し」はどちらも数量や程度が小さいことを意味いており、大きな違いはありあせん。あえて違いを挙げるならば、「わずか」の方が「少し」よりもさらに数量や程度が小さい場合に使うと覚えておきましょう。

「わずか」と「少し」の英語表記の違い

「わずか」も「少し」も英語にすると「a few」「a little」となり、例えば上記の「食料はわずかしか残っていない」を英語にすると「We have only a little food left」となります。

「わずか」の意味

「わずか」とは

「わずか」とは、数量や程度などがほんの少しであることを意味しています。その他にも、そうするのがやっとであることやかろうじてのことの意味も持っています。

「わずか」の漢字表記

「わずか」を漢字にすると「僅か」と表記することができます。

「わずか」の使い方

「わずかに制限重量をオーバーしてしまいました」「自宅はここからわずか10分の距離の所にあります」などの文中で使われている「わずか」は、「数量や程度などがほんの少しであること」の意味で使われています。

一方、「彼女のことはわずかに記憶しています」「わずかに難を逃れることができました」などの文中で使われている「わずか」は、「そうするのがやっとであること」の意味で使われています。

「わずか」は数量や程度などがほんの少しであることと、そうするのがやっとであることやかろうじてのことの二つの意味を持つ形容動詞です。また、そうするのがやっとであることやかろうじてのことの意味は「わずかに」の形で使うのが一般的です。

形容動詞とは活用のある自立語で、文中において単独で述語になることができます。

「わずか」はどれくらいか

「わずか」はどれくらいだと思う人もいるかもしれませんが、結論を言ってしまうと明確な定義はありません。 一般的には数量、程度、価値、時間がほんの少しである場合に使います。ただし、具体的な度合いが決まっていないので、個人の裁量で決まると覚えておきましょう。

「わずか」は個人の裁量で決まる表現なので、ビジネスシーンなどで不要なトラブルを避けたい場合には明確な数字を提示するのが無難です。

「わずか」の対義語

「わずか」の対義語・反対語としては、数量の多いことを意味する「たくさん」があります。

「わずか」の類語

「わずか」の類語・類義語としては、数量や程度が小さいことを意味する「少ない」、 物事の数量や程度がわずかであることを意味する「ちょっと」、数量や程度があまり多くないことを意味する「くらか」などがあります。

「少し」の意味

「少し」とは

「少し」とは、数量や程度などが小さいことを意味しています。

「少し」の使い方

「少し」を使った分かりやすい例としては、「疲れてきたので少し休みましょう」「以前よりも少しは改善されていました」「もう少しで駅に到着する」「今日は昨日より少し寒いです」「少しは外で運動したらどうだ」などがあります。

「少し」は数量や程度などが小さいことを意味する副詞です。副詞とは品詞の一つであり、他の言葉を修飾して説明を加えるという役割を担っています。

「少し」はどれくらいか

「少し」はどれくらいだと思う人もいるかもしれませんが、結論を言ってしまうと明確な定義はありません。一般的には数量や程度などが小さい場合に使います。ただし、具体的な度合いが決まっていないので、個人の裁量で決まると覚えておきましょう。

例えば、「少し時間をください」と一言でも表しても、少しを5分程度だと思う人もいれば、15分以内だと思う人もいます。そのため、曖昧な表現を避けたい場合にはきちんと具体的な数字を出すのが無難です。

「少し」の対義語

「少し」の対義語・反対語としては、数量の多いことを意味する「たくさん」があります。

「少し」の類語

「少し」の類語・類義語としては、はっきりしないがそれほど多くはない数量を表すことを意味する「若干」、程度が極わずかでことを意味する「心持ち」、程度が小さいことを意味する「幾分」などがあります。

「わずか」の例文

1.私の地元では大学に進学する人はわずかしかおらず、ほとんどの人が就職しています。
2.お昼過ぎに行ったので、お弁当の棚にはわずかな商品しかありませんでした。
3.まだ逆転の可能性がわずかにあるのであれば、諦める必要はないだろう。
4.彼はわずか18歳で大会優勝という、素晴らしい結果を残しました。
5.シュートがわずかに右にそれたので、ゴールを決められずに済みました。。

この言葉がよく使われる場面としては、数量や程度などがほんの少しであることを表現したい時などが挙げられます。その他にも、そうするのがやっとであることやかろうじてのことを表現したい時にも使います。

例文1から例文4の「わずか」は数量や程度などがほんの少しであること、例文5の「わずか」はそうするのがやっとであることの意味で使っています。

「少し」の例文

1.お金を少し貸してくださいと言われたが、丁寧にお断りしました。
2.少しでも逆転のチャンスがあるのであれば、決して諦めてはいけません。
3.もう少しでイタリアに到着するので、観光するのが楽しみです。
4.少しでも不審な人物がいたら、必ず職務質問するようにしてください。
5.彼女は病状を少し持ち直したので、きっと快復に向かうだろう。

この言葉がよく使われる場面としては、数量や程度などが小さいことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「少し」は様々な場面で使うことができる言葉です。

「わずか」と「少し」はどちらも数量や程度が小さいことを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、「わずか」の方が「少し」よりもさらに数量や程度が小さい場合に使うと覚えておきましょう。

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