【膨らむ】と【膨れる】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「膨らむ」(読み方:ふくらむ)と「膨れる」(読み方:ふくれる)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「膨らむ」と「膨れる」という言葉は、どちらも内側からの力で大きくなることを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「膨らむ」と「膨れる」の違い

「膨らむ」と「膨れる」の意味の違い

「膨らむ」と「膨れる」の違いを分かりやすく言うと、「膨らむ」はプラスのイメージで使うことが多い、「膨れる」はマイナスのイメージで使うことが多いという違いです。

「膨らむ」と「膨れる」の使い方の違い

一つ目の「膨らむ」を使った分かりやすい例としては、「物をたくさん入れたのでかばんが膨らむ」「春になったのでつぼみが膨らむ」「色々なことを経験すると将来への夢が膨らむ」「木の芽が膨らむ」などがあります。

二つ目の「膨れる」を使った分かりやすい例としては、「自転車操業のせいで借金が膨れる」「参加者は300人に膨れることとなりました」「たくさん食べたので腹が膨れる」「彼ははすぐ膨れる」などがあります。

「膨らむ」と「膨れる」の使い分け方

「膨らむ」と「膨れる」はどちらも内側からの力で大きくなることを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

「膨らむ」は物が内からの力で丸みをもって大きくなることと、考えや希望が広がって大きくなることの意味を持つ言葉で、抽象的な事柄について用いられる場合にはプラスのイメージで使うことが多い言葉になります。

一方、「膨れる」は内から外へ盛りあがって大きくなることと、頰をふくらませて不機嫌な顔つきになることの意味を持つ言葉で、抽象的な事柄について用いられる場合には不満や怒りなどのマイナスのイメージ使うことが多い言葉です。

つまり、「膨らむ」はプラスのイメージで使うことが多いのに対して、「膨れる」はマイナスのイメージで使うことが多いというのが違いになります。

「膨らむ」と「膨れる」の英語表記の違い

「膨らむ」を英語にすると「grow」「swell」「bulky」となり、例えば上記の「木の芽が膨らむ」を英語にすると「The buds are swelling」となります。

一方、「膨れる」を英語にすると「swell」「out」「sulk」となり、例えば上記の「彼ははすぐ膨れる」を英語にすると「He gets sulky at the least」となります。

「膨らむ」の意味

「膨らむ」とは

「膨らむ」とは、物が内からの力で丸みをもって大きくなることを意味しています。その他にも、考えや希望が広がって大きくなることの意味も持っています。

「膨らむ」の使い方

「風船が膨らむまでは少し時間がかかります」「暖かな日差しによって桜のつぼみが膨らむ」などの文中で使われている「膨らむ」は、「物が内からの力で丸みをもって大きくなること」の意味で使われています。

一方、「やりたいことが多くて旅行の計画が膨らむ」「大学生活の希望に胸が膨らむ」などの文中で使われている「膨らむ」は、「考えや希望が広がって大きくなること」の意味で使われています。

「膨らむ」は物が内からの力で丸みをもって大きくなること、考えや希望が広がって大きくなることの意味を持つ動詞です。

物が内からの力で丸みをもって大きくなることの意味は「タイヤが膨らむ」「風船が膨らむ」などのように物理的に大きくなる場合に使うのが一般的になっています。

「膨らむ」はプラスのイメージで使う

考えや希望が広がって大きくなることの意味は抽象的な表現で、「希望が膨らむ」「夢が膨らむ」などのように、基本的にはプラスのイメージを伴って使われていると覚えておきましょう。

「膨らむ」の対義語

「膨らむ」の対義語・反対語としては、いっぱいに膨らんででいたものが張りを失い縮むことを意味する「萎む」があります。

「膨らむ」の類語

「膨らむ」の類語・類義語としては、膨れ上がることを意味する「膨張」、広げて大きくすることを意味する「拡大」などがあります。

「膨れる」の意味

「膨れる」とは

「膨れる」とは、内から外へ盛りあがって大きくなることを意味しています。その他にも、頰をふくらませて不機嫌な顔つきになることの意味も持っています。

「膨れる」の使い方

「お腹が膨れるまでご飯を食べました」「皮膚が膨れるので何か病気だろうか」などの文中で使われている「膨れる」は、「内から外へ盛りあがって大きくなること」の意味で使われています。

一方、「彼女ちょっと小言を言われるとすぐ膨れる」「彼は些細なことですぐ膨れる」などの文中で使われている「膨れる」は、「頰をふくらませて不機嫌な顔つきになること」の意味で使われています。

「膨れる」は内から外へ盛りあがって大きくなること、頰をふくらませて不機嫌な顔つきになることの意味を持つ動詞です。

内から外へ盛りあがって大きくなることの意味は「お腹が膨れる」「足の皮膚が膨れる」などのように、物理的に大きくなる場合に使われています。

「膨れる」はマイナスのイメージで使う

頰をふくらませて不機嫌な顔つきになることの意味は「彼は注意するとすぐ膨れる」「娘はちょっと何かあると膨れる」などように、不機嫌になるというニュアンスでマイナスのイメージで使うのが一般的と覚えておきましょう。

「膨れる」の類語

「膨れる」の類語・類義語としては、膨らむようにすることを意味する「膨らます」、外のほうへ突き出ることを意味する「出張る」、伸び広がることを意味する「伸展」などがあります。

「膨らむ」の例文

1.空気入れで空気を入れることによって、自転車のタイヤが膨らむ。
2.気温が上昇したことで、関東から西では桜のつぼみが膨らむようになりました。
3.これからプロサッカーチームの一員となるので、期待に胸が膨らむ。
4.新婚旅行は海外でもいいと言われたので、どこの国へ行くか夢が膨らむ。
5.待望の就職先が決まったので、胸が膨らむ毎日を過ごしています。

この言葉がよく使われる場面としては、物が内からの力で丸みをもって大きくなることを表現したい時などが挙げられます。その他にも、考えや希望が広がって大きくなることを表現したい時にも使います。

例文1と例文2の「膨らむ」は物が内からの力で丸みをもって大きくなること、例文3から例文5の「膨らむ」は考えや希望が広がって大きくなることの意味で使っています。

「膨れる」の例文

1.一度にたくさんの料理を食べたので、お腹がぽっこりと膨れる。
2.足の皮膚が膨れているので、検査してもらうために病院へ行くことにしました。
3.彼は上手くいかないことがあると膨れるので、あまり仲良くしたくありません。
4.彼女はちょっとしたことですぐ膨れるので、とても扱いにくいです。
5.息子は叱るとすぐ膨れるので、とても困った子だと思っています。

この言葉がよく使われる場面としては、内から外へ盛りあがって大きくなることを表現したい時などが挙げられます。その他にも、頰をふくらませて不機嫌な顔つきになることを表現したい時にも使います。

例文1と例文2の「膨れる」は内から外へ盛りあがって大きくなること、例文3から例文5の「膨れる」は頰をふくらませて不機嫌な顔つきになることの意味で使っています。

「膨らむ」と「膨れる」はどちらも内側からの力で大きくなることを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、プラスのイメージで使われることが多いのが「膨らむ」、マイナスのイメージで使われることが多いのが「膨れる」と覚えておきましょう。

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