【返信】と【転送】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「返信」(読み方:へんしん)と「転送」(読み方:てんそう)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「返信」と「転送」という言葉は、どちらも「メールを送ること」を意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




返信と転送の違い

返信と転送の意味の違い

返信と転送の違いを分かりやすく言うと、返信とはメールをくれた人に返事を送ること、転送とはメールをくれた人以外の第三者にそのメールを送ることという違いです。

返信と転送の使い方の違い

一つ目の返信を使った分かりやすい例としては、「メールを見たらすぐに返信するようにしている」「返信用封筒の宛名はどう書けばいいですか」「返信が遅くなり申し訳ありません」「早速のご返信ありがとうございます」などがあります。

二つ目の転送を使った分かりやすい例としては、「メールを転送しても送信元にバレることはありません」「郵便の転送届に必要なものを確認する」「転送不要と書かれた封書が届きました」「夜間は転送電話を設定しています」「固定電話の転送サービスを解約しました」などがあります。

返信と転送の使い分け方

返信と転送という言葉は、どちらもメールを送信することを表しますが、意味や使い方には違いがあります。

返信とは、返事の電子メールを送ることや返事の手紙を意味します。メールの返信は、受信したメールに対する返事であり、メールをくれた相手に送信することです。送られてきたメールに返信すると、「Re:」という文字列が件名に挿入されます。

転送とは、送られてきたものを、さらに他にあてて送ることを意味します。メールの返信は、受信したメールを、送ってきた相手ではなく別の人にそのまま送ることです。メールを転送すると、「Fwd:」や「Fw:」などの文字列が件名に挿入されます。

つまり、返信とは送ってきた相手への返事であり、転送とは送ってきた相手以外の第三者にそのまま送ることです。二つの言葉が表す機能は似ていますが、意味は大きく異なるので区別して使うようにしましょう。

返信と転送の英語表記の違い

返信を英語にすると「reply」「answer」「response」となり、例えば上記の「すぐに返信する」を英語にすると「reply quickly」となります。

一方、転送を英語にすると「transfer」「forwarding」「transmission」となり、例えば上記の「メールを転送する」を英語にすると「forward email」となります。

返信の意味

返信とは

返信とは、返事の手紙や電子メールを送ることを意味しています。

返信の使い方

返信を使った分かりやすい例としては、「返信用封筒の書き方を教えてください」「返信用封筒を自分で作成する」「返信用はがきの書き方を確認する」「招待状の返信マナーを調べています」「外国人のお客様からの問合せに英語で返信しました」などがあります。

その他にも、「忙しいと思うので返信不要です」「返信不要を丁寧に言い換えて伝えました」「届いたメールにインラインで返信しました」「ビジネスメールの返信は可能な限り早くしてください」「お客様からのお礼メールに丁寧に返信する」などがあります。

返信の「返」は訓読みで「かえす」と読み、受けたり借りたりしたものを、もとの所有者に戻すことを表します。合図や便りを表す「信」と組み合わさり、返信とは、返事として送る手紙や電子メールを意味します。

「返信不要」の意味

上記の例文にある「返信不要」とは、主にメールやメッセージのやり取りで使用される表現であり、相手に返信を求めないことを意味します。ビジネスシーンでは、「ご返信いただかなくて結構です」などと丁寧に言い換えると良いでしょう。

返信の対義語

返信の対義語・反対語としては、こちらから出す通信を意味する「往信」などがあります。

返信の類語

返信の類語・類義語としては、返事の手紙を意味する「返書」、呼びかけに対して答える言葉を意味する「返事」、送り返すことを意味する「逆送」、不正入国者などを本国に送りかえすことを意味する「送還」などがあります。

転送の意味

転送とは

転送とは、送られてきたものを、さらに他へ送ることを意味しています。

その他にも、「情報を他へ送ること」の意味も持っています。

転送の使い方

「郵便の転送サービスを利用しています」「ネット上で郵便物の転送届を出しました」「転送届の手続きは本人以外の代理人でも可能です」「転送電話にはメリットだけでなくデメリットもあります」などの文中で使われている転送は、「送られてきたものを他へ送ること」の意味で使われています。

一方、「スマホからパソコンに写真を転送する」「データ転送量は制限されています」「完成したファイルを転送する」「転送にかかる時間は通信状況に影響されます」などの文中で使われている転送は、「情報を他へ送ること」の意味で使われています。

転送の「転」は訓読みで「ころがる」と読み、方向を変えることを表し、「送」は「おくる」と読み、物や情報などを先方に届くようにすることを表す漢字です。転送とは、送られてきたものを別の場所に送ること、自分が持っている情報を他へ送ることを意味します。

「郵便の転送サービス」の意味

上記例文にある「郵便の転送サービス」とは、引っ越しの際などに郵便局に転送届を出すことで、旧住所あての郵便物等を新住所に無料で一年間転送してくれるサービスです。インターネットから手続きすることもできます。

転送の対義語

転送の対義語・反対語としては、電話で一時的に通話をとめることを意味する「保留」などがあります。

転送の類語

転送の類語・類義語としては、一度送られてきたものを改めて他の場所に送ることを意味する「回送」、物を送り主や持ち主に送り返すことを意味する「返送」、ある所から他の所へ移し送ることを意味する「移送」などがあります。

返信の例文と使い方

1.取引先からの返信メールには、昨夜の会食のお礼も書き添えられていました。
2.ビジネスマナー講習で教えてもらったメール返信の仕方と例文は、仕事でとても役に立っています。
3.どんな内容であれ、仕事のメールは可能な限り早く返信するようにしています。
4.LINEの返信に困ったときは、いろんな意味に取れるスタンプで誤魔化しています。
5.メールの返信で使われているインデント記号は、英語圏でも一般的に使用されているのだろうか。

この言葉がよく使われる場面としては、返事の手紙、返事の電信や電報、を表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、返信という言葉は、日常生活からビジネスシーンまで幅広い場面で使用されています。

転送の例文と使い方

1.重要な取引先からのメールは、自動的に上司に転送される設定になっています。
2.引っ越しが決まったので、郵便局にで家族4人分の転送届の手続きをしました。
3.インターネットで郵便物の転送手続きができるなんて知りませんでした。
4.郵便転送のサービスは、更新手続きをおこなうことで転送期間を延長できます。
5.大容量のファイル転送サービスを試したくて、無料のフリープランで利用しています。

この言葉がよく使われる場面としては、他の場所から送られてきたものを、さらに別の場所に送ることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、転送という言葉は、メールや手紙などの郵便物だけでなく、ファイルやデータなどの情報にも使用できます。

返信と転送という言葉は、どちらも「メールを送信すること」を表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、メールをくれた人に返事を送信することを表現したい時は「返信」を、メールをくれた人以外の第三者にそのメールを送信することを表現したい時は「転送」を使うようにしましょう

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