同じ「らいき」という読み方の「来期」と「来季」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「来期」と「来季」という言葉は同音の言葉ですが、それぞれの漢字によって使い方には少し違いがあります。
来期と来季の違い
来期と来季の意味の違い
来期と来季の違いを分かりやすく言うと、来期とは特定の期間で区切った場合の次の時期を表し、来季とは季節で区切った場合の次の時期を表すという違いです。
来期と来季の使い方の違い
一つ目の来期を使った分かりやすい例としては、「来期の設備投資額は若干の増額になりそうだ」「来期は目標設定は達成可能な数値にしよう」「来期の大河ドラマは蔦屋重三郎の話です」「来期予想は増収増益になっております」などがあります。
二つ目の来季を使った分かりやすい例としては、「球団は来季の契約を結ばないことを通告した」「投手コーチが来季の監督に就任します」「西武は来季監督を発表しました」「阪神は来季監督に誰を起用するのだろう」などがあります。
来期と来季の使い分け方
来期と来季という言葉は、どちらも「らいき」と読み、次にくる時を表しますが、意味や使い方には違いがあります。二つの言葉の相違点となる「期」と「季」に着目すると、「期」はある時点から時点までの間であり、決められた一定の期間を表します。一方の「季」は季節の区切りを表す言葉です。
したがって、来期とは物事をある期間で区切った表現であり、次にくる時期を意味します。また、来季とは季節で区切った表現であり、次の季節や、一年後の今と同じような時季を指します。二つの言葉は似ていますが、意味は異なるので区別して使うようにしましょう。
来期と来季の英語表記の違い
来期を英語にすると「next term」となり、例えば上記の「来期の設備投資額」を英語にすると「the amount of capital investment next term」となります。
一方、来季を英語にすると「next season」となり、例えば上記の「来季の契約」を英語にすると「contract for next season」となります。
来期の意味
来期とは
来期とは、この次の期間を意味しています。
来期の使い方
来期を使った分かりやすい例としては、「来期の英語の授業は日本語を禁止します」「会社全体で来期は固定費の見直しをします」「会社で来期の次長に抜擢されました」「決算月のが近づくと来期の予算準備が始まります」などがあります。
その他にも、「来期ドラマの最新情報をお届けします」「来期の朝ドラが今から楽しみです」「ヒット間違いなしの来期アニメを紹介します」「来期のアニメ期待度ランキングを発表します」などがあります。
来期の「来」は訓読みで「くる」「きたる」と読み、 時間的にこれからくることを表します。「期」は訓読みで「とき」と読み、区切られた一定の時間を表す漢字です。来期とは、いくつかに区切られた期間において、次の期間や時期を意味します。
来期はいつを指すか
来期とはいつを指すかと言うと、期間がどのように設定されているかによって異なります。例えば、二学期制の学校であれば一学期の来期は二学期ですし、三学期制の学校であれば二学期の来期は三学期になります。
来期の対義語
来期の対義語・反対語としては、一つ前の時期や期間を意味する「前期」などがあります。
来期の類語
来期の類語・類義語としては、次の期間や次回のおりを意味する「次期」、現在の期間やこの時期を意味する「今期」、この前の期間を意味する「昨期」などがあります。
来季の意味
来季とは
来季とは、今年と同じような来年の時季、来年の今頃、来シーズンを意味しています。
来季の使い方
来季を使った分かりやすい例としては、「来季の中日ドラゴンズの監督は誰ですか」「来季の交流戦の日程をチェックする」「人気投票1位の野球選手が来季のメジャー挑戦を示唆した」「来季ドジャースの開幕戦チケットが販売されます」もなどがあります。
その他にも、「来季の目標はJ1昇格です」「来季はスペイン音楽でオーケストラの色彩を追求したい」「来季ドラマに推しのアイドルが出るので楽しみです」「今季はイマイチだったけど来季のアニメは期待できそうだ」などがあります。
来季の「季」は訓読みで「すえ」と読み、四季のそれぞれの終わりや、春夏秋冬のそれぞれの時節を表します。現在の次に現れることを表す「来」と結びつき、来季とは、次の季節を意味し、来年の今と同じような時季を表します。
来季はスポーツシーンにおいてよく使われている
来季という言葉は、競技される季節が限られているスポーツ界で使用されることが多くあります。例えば、日本のプロ野球は3月下旬に開幕し10月下旬に閉幕します。この期間を一つのシーズンと捉えて、「来季は優勝を目指す」「来季の契約条件を提示する」などと言います。
来季の対義語
来季の対義語・反対語としては、今年と同じような去年の時季を意味する「昨季」などがあります。
来季の類語
来季の類語・類義語としては、来年の春や次の正月を意味する「来春」、来年の夏を意味する「来夏」、来年の秋を意味する「来秋」、来年の冬を意味する「来冬」、春夏秋冬の四つの季節を意味する「四季」、1年のうちそのことが盛んに行わを意味する「時季」などがあります。
来期の例文
この言葉がよく使われる場面としては、この次にくる期、やってくる時期を表現したい時などが挙げられます。
例文2にある来期と来年度の違いは、来期は必ずしも年単位ではないことに対し、来年度の区切りは必ず年単位である点にあります。例文5の来期と次期の違いは、来期は次にやってくる未来の時期のみを表しますが、次期は特定の時点における次の時期を表すため過去を指すこともあります。
来季の例文
この言葉がよく使われる場面としては、この次のシーズン、来シーズンを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、来季という言葉は、野球やサッカーなどのスポーツ界において使用されることがほとんどです。
来期と来季という言葉は、どちらも「この次の時期」を表す同音同義語です。どちらの言葉を使うか迷った場合、ある期間で区切った表現をしたい時は「来期」を、季節で区切った表現をしたい時は「来季」を使うようにしましょう。