【怠る】と【怠ける】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「怠る」(読み方:おこたる)と「怠ける」(読み方:なまける)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「怠る」と「怠ける」という言葉は、どちらもすべき行為や望ましい行為をしないことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「怠る」と「怠ける」の違い

「怠る」と「怠ける」の意味の違い

「怠る」と「怠ける」の違いを分かりやすく言うと、「怠る」は配慮、準備、注意などといった自分に課せられた義務をしないでいること、「怠ける」はすべきことをする余裕があるにも関わらずに放っておくことという違いです。

「怠る」と「怠ける」の使い方の違い

一つ目の「怠る」を使った分かりやすい例としては、「左右の確認を怠ると事故が起きやすいです」「努力怠っては夢を叶えることはできないだろう」「彼は窓の戸締りを怠る」「返事を書くのを怠るのはよくないです」などがあります。

二つ目の「怠ける」を使った分かりやすい例としては、「私たちには怠けている暇などありません」「彼女は学校の宿題を怠ける」「仕事を怠ける部下に注意をしました」「学校を怠けるのは良くないです」「彼女は学業を怠ける」などがあります。

「怠る」と「怠ける」の使い分け方

「怠る」と「怠ける」はどちらもすべき行為や望ましい行為をしないことを意味している言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

「怠る」は配慮、準備、注意などといった自分に課せられた義務をしないでいるというニュアンスで使います。分かりやすく言うと、「戸締りをを怠る」「努力を怠る」などが挙げられます。

一方、「怠ける」はすべきことをする余裕があるにも関わらずに放っておくというニュアンスで使います。分かりやすく言うと、「仕事を怠ける」「掃除当番を怠ける」などが挙げらます。

そのため、「戸締りを怠ける」のような言い回しは、すべきことをする余裕があるにも関わらずに放っておく状況とは異なっているので、使うことはできません。

「怠る」と「怠ける」の英語表記の違い

「怠る」も「怠ける」も英語にすると「be lazy」「neglect」となり、例えば上記の「彼女は学業を怠ける」を英語にすると「She is lazy in his studies」となります。

「怠る」の意味

「怠る」とは

「怠る」とは、すべきことをしないでおくことを意味しています。

表現方法は「確認を怠る」「準備を怠る」

「確認を怠る」「準備を怠る」などが、「怠る」を使った一般的な言い回しになります。

「怠る」の使い方

「怠る」を使った分かりやすい例としては、「警戒を怠るのは危険です」「注意を怠ると大きな事故に繋がるので気をつけよう」「彼は学業を怠りました」「スポーツにかまけて学業を怠るのは良くないです」「努力を怠ると凡人で終わるだろう」などがあります。

「怠る」はすべきことをしないでおくことを意味する動詞です。

「怠る」は「注意を怠る」「準備を怠る」などのように、配慮、準備、注意などといった自分に課せられた義務をしないでいるというニュアンスで使います。

「怠る」はマイナスのイメージで使う

「怠る」はすべきことをしないでおく場合に使う言葉なので、基本的にマイナスのイメージが伴っていると覚えておきましょう。

「怠る」の対義語

「怠る」の対義語・反対語としては、熱心につとめ励むことを意味する「勤しむ」があります。

「怠る」の類語

「怠る」の類語・類義語としては、するべきことを怠けてしないことを意味する「ずるける」、当然しなければならないことをしないことを意味する「怠慢」などがあります。

「怠ける」の意味

「怠ける」とは

「怠ける」とは、為すべきことをしないことを意味しています。

「怠ける」の読み方

「怠ける」の読み方は「なまける」です。誤って、「おこける」「たいける」などと読まないようにしましょう。

「怠ける」の使い方

「怠ける」を使った分かりやすい例としては、「彼女はどうも怠ける傾向があります」「それは怠ける口実に過ぎないと思うよ」「仕事を怠ける人は出世しないだろう」「才能があっても怠けるのであれば宝の持ち腐れだ」などがあります。

「怠ける」は為すべきことをしないことを意味する動詞です。

「怠ける」は「仕事を怠ける」「学業を怠ける」などのように、すべきことをする余裕があるにも関わらずに放っておくというニュアンスで使います。

「怠ける」はマイナスのイメージで使う

「怠ける」は為すべきことをしないことを意味する場合に使う言葉なので、基本的にマイナスのイメージが伴っていると覚えておきましょう。

「怠ける」の対義語

「怠ける」の対義語・反対語としては、仕事をすることを意味する「働く」があります。

「怠ける」の類語

「怠ける」の類語・類義語としては、怠けて休むことを意味する「サボる」、仕事などをいい加減にすることを意味する「手を抜く」などがあります。

「怠る」の例文

1.守備を怠るとチーム全体の負担になるので、きつく注意することにしました。
2.左右の確認を怠ったせいで、交差点で事故が起こってしまいました。
3.日々の練習を怠る選手は、いつかレギュラーから落とされるだろう。
4.努力を怠ると志望校には合格できないと、担任の先生からきつく言われました。
5.仕事で準備を怠ると他人に迷惑をかけるので、絶対にやらないようにしよう。

この言葉がよく使われる場面としては、すべきことをしないでおくことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「怠る」はマイナスのイメージで使う言葉です。

「怠ける」の例文

1.部下がすぐ怠けるので、口を酸っぱくして注意することにしました。
2.一度怠けるとクセになってしまうので、気を引き締める必要があります。
3.彼は勉強を怠けてゲームばかりしているので、赤点を取るに違いない。
4.彼女は仮病を使って、学校に行くのを怠けてしまいました。
5.彼にいくら才能があったとしても、怠けるならこれ以上成長することはないだろう。

この言葉がよく使われる場面としては、為すべきことをしないことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「怠ける」はマイナスのイメージで使う言葉です。

「怠る」と「怠ける」はどちらもすべき行為や望ましい行為をしないことを表します。

どちらの言葉を使うか迷った場合、配慮、準備、注意などといった自分に課せられた義務をしないでいることを表現したい時は「怠る」を、すべきことをする余裕があるにも関わらずに放っておくことを表現したい時は「怠ける」を使うと覚えておきましょう。

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