似た意味を持つ「スムース」と「スムーズ」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「スムース」と「スムーズ」という言葉は、「物事が円滑に進む様子」という共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
スムースとスムーズの違い
スムースとスムーズの意味の違い
スムースとスムーズの違いを分かりやすく言うと、スムースはより英語の発音に近い表現であり、スムーズは一般的な表現であるという違いです。
スムースとスムーズの使い方の違い
一つ目のスムースを使った分かりやすい例としては、「スムースレザーのメンテナンス方法を学びたいと思っている」「スムース編みやフライス編みなど編み物は必要とされる知識が多い」「スムース生地を使った衣類は手触りが良い」などがあります。
二つ目のスムーズを使った分かりやすい例としては、「この引き出しは出し入れスムーズであり衣替えもしやすい」「スムーズに進めば締め切りには間に合うだろう」「迅速かつスムーズなご対応ありがとうございました」などがあります。
スムースとスムーズの使い分け方
スムースとスムーズはどちらも、英語の「smooth」をカタカナ語とした言葉であり、物事が円滑に進む様子や滑らかな様子を表します。意味や使い方にほとんど違いはありません。
インターネット上でもスムーズという表記の方が多く使われており、検索エンジンにおけるヒット数はスムースの約12倍ほどのヒット件数であることからも「スムーズ」の方が一般的と言えます。
ただし、上記例文の「スムースレザー」「スムース編み」「スムース生地」などのように、衣料品に関する言葉として用いられているスムースは「スムーズレザー」「スムーズ編み」「スムーズ生地」と置き換えて使われることはほとんどありません。
つまり、スムースはより英語の発音に近く、スムーズはより一般的に用いられているという違いがあり、どちらを使っても間違いではありませんが、「滑らかなもの」を表す場合にはスムースという言葉が使われる点が大きく異なります。
スムースとスムーズの英語表記の違い
スムースとスムーズを英語にすると「smooth」となり、例えば上記の「出し入れスムーズ」を英語にすると「smooth to open and close」となります。
スムースの意味
スムースとは
スムースとは、物事がつまづくことなく円滑に進行される様子を意味しています。
その他にも、でこぼこすることがなく滑らかな様子や状態を意味する言葉として使われています。
スムースの使い方
「ひと悶着あった会議も後々スムースに進行された」「生活をスムースに送るためにもコミュニケーションは大切だと考えている」などの文中で使われているスムースは、「円滑に進行している様子」の意味で使われています。
一方、「スムース編みのニットブルゾンに一目惚れした」「スムースレザーは傷付きやすいため丁寧に扱う必要がある」「スムースタイプのシャンプーを愛用している」などの文中で使われているスムースは、「滑らかで平坦な様子」の意味で使われています。
スムースは英語で「smooth」と表記され、「滑らかな」「平坦な」といった意味を持ちます。日本語でも同じように使われていますが、上記の「スムースに進行」「スムースに送る」などは「スムーズ」に置き換えて使われることが多くあります。
また、上記例文の「スムース編み」とは、表編みと裏編みを交互に行うゴム編みを変形させた編み方であり、裏合わせになるよう二重に編む方法です。表面が滑らかなのが特徴であり、「両面編み」とも呼ばれています。
スムースの対義語
スムースの対義語・反対語としては、荒っぽい様子や表面がザラザラしている様子を意味する「ラフ」、物事が激しく変動することを意味する「荒れ」があります。
スムースの類語
スムースの類語・類義語としては、動きの滑らかなことを意味する「潤滑」、平らであることを意味する「フラット」、物の表面が角ばっていない様子や滞ることのない様子を意味する「なだらか」、物事が調子よく運ぶことを意味する「順調」などがあります。
スムーズの意味
スムーズとは
スムーズとは、物事が滑らかに進む様子を意味しています。
スムーズの使い方
スムーズを使った分かりやすい例としては、「スムーズな進行のためにご協力をお願いします」「スムーズではない司会進行だったかもしれないが良い経験となった」「スムーズな対応のおかげですぐに不具合が復旧された」などがあります。
その他にも、「SNS上では特に連絡を怠らずスムーズな取引を心掛けるようにしている」「午前中だったからかスムーズに手続きを完了することができた」「スムーズな業務遂行には糖分が必須だと思う」などがあります。
スムーズは英語で、スムース同様「smooth」と表記され、「すべすべした」「でこぼこのない」といった意味を持つ言葉です。日本語でも同じように使われており、スムースよりも多く用いられている言葉です。
表現方法は「スムーズな進行」「スムーズではない」「スムーズな対応」
上記例文の「スムーズな進行」「スムーズではない」「スムーズな対応」などのように、特に事が円滑に進むこと表現する際に用いられており、物自体が滑らかである様子を表す場合にはあまり用いられていません。
スムーズの対義語
スムーズの対義語・反対語としては、処理するのが難しいことを意味する「難儀」、物事をするのが非常に難しいことを意味する「困難」があります。
スムーズの類語
スムーズの類語・類義語としては、物事が滞らずにすらすらと運ぶことを意味する「円滑」、言葉が滑らかに出てよどみがないことを意味する「流暢」、すばらしく物事の調子が良いことを意味する「快調」などがあります。
スムースの例文
この言葉がよく使われる場面としては、物事がつまづくことなく円滑に進行される様子を意味する時などが挙げられます。
例文3から例文5のように、滑らかなものや滑らかな様子を表す言葉として使われることも多くあります。
スムーズの例文
この言葉がよく使われる場面としては、物事が滑らかに進む様子を意味する時などが挙げられます。
上記例文の「スムーズに」「スムーズな」などの使い方をすることがほとんどで、例文5の「出し入れスムーズ」などの謳い文句のように用いられることも多くあります。
スムースとスムーズは、どちらも「物事が円滑に進む様子」を表します。どちらを使うか迷った場合は、「スムース」よりも「スムーズ」の方が一般的であると覚えておけば間違いありません。