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【情勢】と【状況】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「情勢」(読み方:じょうせい)と「状況」(読み方:じょうきょう)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「情勢」と「状況」という言葉は、どちらも変化する物事のその時々のありさまを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




情勢と状況の違い

情勢と状況の意味の違い

情勢と状況の違いを分かりやすく言うと、情勢は全体を大きく見渡した様子を表し、状況は限定的な範囲での様子を表すという違いです。

情勢と状況の使い方の違い

一つ目の情勢を使った分かりやすい例としては、「記録的な雇用情勢悪化が続く」「世の情勢を考えれば当然の施策だ」「悪化する社会情勢の中での成功事例」「投票日までに情勢が変わる可能性がある」などがあります。

二つ目の状況を使った分かりやすい例としては、「状況が落ち着くことを願う」「ホテルの空き状況確認する」「感染状況を鑑みると下手に出歩けない」「いかなる状況下においても冷静に対処する」などがあります。

情勢と状況の範囲の違い

情勢と状況という言葉は、変化する物事のその時々のありさまを意味する言葉なのですが、情勢は国や世界など大きく見渡した様子を表し、状況は身の周りなどの限定的な範囲での様子を表します。

「雇用情勢」と「雇用状況」の違い

上記の「雇用情勢」とは、世界や国などの大きな規模での雇用者や失業者の増減動向を表します。これが「雇用状況」となると、特定の地域や企業単位などの小さい規模での雇用者や失業者の増減動向を表します。

情勢と状況の英語表記の違い

情勢を英語にすると「conditions」「feeling」となり、例えば上記の「情勢悪化」を英語にすると「deterioration of a situation」となります。

一方、状況を英語にすると「condition」「circumstances」となり、例えば上記の「状況が落ち着く」を英語にすると「circumstances settle down」となります

情勢の意味

情勢とは

情勢とは、変化していく物事のその時々のようすや動向を意味しています。

表現方法は「情勢が悪い」「世の情勢」「情勢の中」

「情勢が悪い」「世の情勢」「情勢の中」「今の情勢」「国の情勢」「世間情勢」「社会情勢」などが、情勢を使った一般的な表現方法です。

情勢の使い方

情勢を使った分かりやすい例としては、「社会情勢は大きく変化している」「産油国の情勢に注視する」「経済情勢に敏感になる」「情勢適応の原則が定められている」「金利は経済や物価情勢に応じて変動する」などがあります。

その他にも、「昨今の情勢を鑑みての決断だった」「医療情勢は極めて多難」「外交情勢が好転する」「情勢の変化に応じた対応策」「治安情勢が悪い地域」「昨今の情勢を鑑みての決断だった」「芸能界の情勢が一気に変わる可能性がある」などがあります。

情勢という言葉は、変化していく物事のその時々のようすや、今後どのようになっていくかの流れを表します。特に、国や世界などを大きく見渡した時の様子を表す時に使われます。

「情勢を鑑みる」の意味

上記の「情勢を鑑みる」とは、変化する物事のありさまやどのように進んでいくかの流れを考慮することを意味しています。新聞やニュース、ビジネス文書などで使われることが多い表現です。

情勢の類語

情勢の類語・類義語としては、変化する物事のその時その時の状態や勢力の関係を意味する「形成」、現時点で推測される状況を意味する「模様」、物事の動きやありさまを意味する「動静」などがあります。

情勢の情の字を使った別の言葉としては、心にある感じを起こさせる光景を意味する「情景」、落ち着いた気分やおもむき「情趣」(読み方:じょうしゅ)、気持ちが燃え立つことを意味する「情熱」などがあります。

状況の意味

状況とは

状況とは、移り変わる物事のその時々のありさまを意味しています。

表現方法は「状況を見守る」「状況を見る」「状況を見極める」

「状況を見守る」「状況を見る」「状況を見極める」「今の状況」などが、状況を使った一般的な表現方法です。

状況の使い方

状況を使った分かりやすい例としては、「状況証拠で有罪を認定」「状況を踏まえて判断する」「お店の混雑状況をリアルタイムで配信」「商品の配送状況を確認する」「状況が飲み込めない様子だった」などがあります。

その他にも、「状況説明が下手な人」「火山の状況に関する情報」「感染患者の発生状況」「運行状況をネットで調べる」「状況が落ち着くまで待機する」「障害の状況を見極めることが大事だ」などがあります。

状況という言葉は、移り変わる物事のその時々のありさまを意味しています。身の周りや限定的な範囲など、情勢に比べて小さい規模での様子を表します。

「状況証拠」の意味

上記の「状況証拠」とは、犯罪事実を立証する際に、目撃証言や物的証拠によらず間接的に推測させる証拠を意味しています。例えば、凶器に付着した指紋や盗品の所在など、状況から犯罪事実をを認定させる証拠のことを表します。

状況の類語

状況の類語・類義語としては、人や物事のある時点でのありさまを意味する「状態」、外から見てわかる物事のありさまを意味する「様子」、 物事の状態やありようを意味する「有様」(読み方:ありさま)などがあります。

状況の状の字を使った別の言葉としては、実際の事情を意味する「情状」、いたましいありさまを意味する「惨状」、人や物の形やありさまを意味する「形状」などがあります。

情勢の例文

1.今の情勢だからこそインターネット環境にこだわって最新機器をそろえた。
2.新型コロナウイルスの感染拡大を受けて雇用に関する情勢悪化が進む一方だ。
3.中南米は自然が多く観光資源に富んでいるが、治安情勢が悪いことがネックだ。
4.彼は、社会経済情勢の変化に対応して事業内容を変えていくことで成功した。
5.世界的な感染症の拡がりによって、こんなにも国際情勢が変わるなんて誰が予想できただろうか。
6.新政権が誕生してから中東諸国に対し強硬姿勢を貫いたために、各国間の外交関係にヒビが入り、中東情勢が悪化しつつあるようだ。
7.わたしの身の回りはまったく変化がないようにみえるが、世界情勢は刻一刻と変わっており、ボーッとしていられないなと気を引き締めた。
8.ニュースではセンセーショナルに報道されているが、現地の友人に聞いてみた結果、実際の情勢がそれほど緊迫しているとはいえないという結論に至った。
9.このご時世で大学の授業も通常通りというわけには行かないので、社会情勢に合わせ大学側も臨機応変に対応してかなければならないだろう。
10.ライバル企業の新製品の極秘情報について部下を通じて情勢を探ることにしているが、相手もガードが硬いのでそう簡単にはいかないだろうね。

この言葉がよく使われる場面としては、変化していく物事のその時々のようすや動向を表現したい時などが挙げられます。

情勢という言葉は、変化していく物事のその時々のようすを意味しており、特に全体を大きく見渡して捉えたようすを表します。例文3から例文5のように情勢は「〇〇情勢」と表現し、ある分野における動向や状態を表すことが多くあります。

状況の例文

1.昨今の状況下により、葬儀は家族葬にて行うことがスタンダードになっている。
2.相手や自分が置かれた状況を鑑みると、その場その場での話し方や振る舞いが自然と変わるものだ。
3.検察側は、状況証拠を積み上げて犯人の罪を立証していく見込みだ。
4.遠く離れて住む祖母と連絡が取れず、状況が状況だけに心配している。
5.新型コロナウイルスの感染状況のニュースを毎晩チェックする日々だ。
6.海外の工場でストライキが発生した影響で部品の納入が遅れてしまい、わたしはなんとか手を尽くそうとしたが、結局その状況を見守るしかなかったのだ。
7.探偵が犯人を追い詰めようとすると犯人は状況証拠に過ぎないじゃないかと反論するが、探偵はその言葉を待っていたかのように相手を追い詰めるのだ。
8.リーダーは慎重であることはもちろん大事なのだが、ただ単に状況を見極めるといって行動に映さないと勝機を逃すこともあるので難しいところだ。
9.お笑いタレントがグラビアアイドルにドッキリカメラの看板を見せて、すべて嘘であることを説明したが、彼女は状況が読み込めていないようだった。
10.部下にプロジェクトの進捗状況について尋ねるも、あまりに状況説明が下手で、それに不安を覚えたわたしは結局プロジェクトに直接関わることになった。

この言葉がよく使われる場面としては、移り変わる物事のその時々のありさまを表現したい時などが挙げられます。

状況という言葉は、移り変わる物事のその時々のありさまを意味しており、身の周りや限定的な範囲など、比較的小さい規模でのありさまを表します。例文4にある「状況が状況だけに」とは、どんな状況であるかの共通認識があるうえで、「こんな状況なので」という意味で使われます。

情勢や状況という言葉はどちらも人生の中ので数えきれないほど、使ったり聞いたりする言葉なはずです。情勢は全体を大きく見渡した様子や動向を表し、状況は限定的な範囲での様子を表すことに注意して使い分けましょう。

言葉の使い方の例文
編集者
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