【追い抜き】と【追い越し】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「追い抜き」(読み方:おいぬき)と「追い越し」(読み方:おいこし)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「追い抜き」と「追い越し」という言葉は、どちらも進行中の前の車の前方に出ることを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「追い抜き」と「追い越し」の違い

「追い抜き」と「追い越し」の意味の違い

「追い抜き」と「追い越し」の違いを分かりやすく言うと、「追い抜き」は車線変更をせず前の車の前方に出ること、「追い越し」は車線変更をして前の車の前方に出ることという違いです。

「追い抜き」と「追い越し」の使い方の違い

一つ目の「追い抜き」を使った分かりやすい例としては、「前の自転車を追い抜きました」「高速道路でトラックを追い抜いた直後に渋滞が始まりました」「原付バイクが車の左側から無理に追い抜いてきて危なかった」「私は同じ車線の遅い車を追い抜いた」などがあります。

二つ目の「追い越し」を使った分かりやすい例としては、「彼は高速道路でトラックを追い越した」「遅い車を追い越すために右車線に移りました」「追い越し禁止の場所で抜いてくるなんて危険な車だな」「追い越し禁止の区間で追い越したので捕まってしまいました」などがあります。

「追い抜き」と「追い越し」の使い分け方

「追い抜き」と「追い越し」はどちらも進行中の前の車の前方に出ることを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

「追い抜き」は車両通行帯がある道路などにおいて、進路変更を伴うことなく前の車の側方を通過して前の車の前方に出ることを指しています。そのため、車線変更の必要がありません。

分かりやすい例を挙げると、左折しようと減速した車の横をそのまま左側の車線内で通り過ぎる場合などがあります。

一方、「追い越し」は車が進路を変えて進行中の前の車などの前方に出ることを指しています。「追い越し」は車線変更をする必要があるので、カーブやトンネルなどの追い越し禁止の場所では禁止されている行為です。したがって、違反した場合は切符を切られます。

つまり、車線変更をせず前の車の前方に出ることを「追い抜き」、車線変更をして前の車の前方に出ることを「追い越し」というと覚えておきましょう。

「追い抜き」と「追い越し」の英語表記の違い

「追い抜き」も「追い越し」も英語にすると「pass」となり、例えば上記の「私は同じ車線の遅い車を追い抜いた」を英語にすると「I just went past the slow car in my lane」となります。

「追い抜き」の意味

「追い抜き」とは

「追い抜き」とは、追い抜くことを意味しています。

表現方法は「追い抜き禁止」「左側追い抜き」

「追い抜き禁止」「左側追い抜き」などが、「追い抜き」を使った一般的な言い回しになります。

「追い抜き」の使い方

「追い抜き」を使った分かりやすい例としては、「前を走っていた自転車を安全な距離を保って追い抜いた」「初心者はあまり追い抜きをしない方がいいだろう」「渋滞の中、隣のレーンの車に次々と追い抜かれていくのが悔しいです」などがあります。

「追い抜き」は追い抜くことを意味する言葉です。また、とても限定的な場面でしか使いませんが、団体追い抜き競技の略として、スポーツ用語としても使われています。例を挙げると、チームパシュートレースなどです。

「追い抜き」の特徴

「追い抜き」はただ追い抜くのではなく、進路を変えずに前の車より先に出ることを表現する場合に使います。つまり、同じ車線内や隣の車線で進路を変更しないまま前へ出る行為のことを指しています。

そのため、「追い抜き」行為自体は違反ではありませんが、追い抜く時に安全確認を怠ったり、無理に追い抜いて事故を起こしたりすれば違反に該当します。

「追い抜き」の類語

「追い抜き」の類語・類義語としては、車の間をぬって前に出ることを意味する「すり抜け」があります。

「追い越し」の意味

「追い越し」とは

「追い越し」とは、多くの自動車や船舶が前に走っているものを後ろから追い抜いて前方に出ることを意味しています。

表現方法は「追い越し禁止」「追い越し禁止場所」

「追い越し禁止」「追い越し禁止場所」などが、「追い越し」を使った一般的な言い回しになります。

「追い越し」の使い方

「追い越し」を使った分かりやすい例としては、「カーブの手前での追い越しは禁止されています」「高速道路で前の車を追い越して走行車線に戻りました」「左側からの追い越しは基本的に交通違反です」「追い越しをしようとしたが対向車来たので断念しました」などがあります。

「追い越し」は多くの自動車や船舶が前に走っているものを後ろから追い抜いて前方に出ることを意味する言葉です。基本的に交通関連において使われています。

「追い越し」の特徴

「追い越し」はただ前方を車を抜くのではなく、車線変更をして抜くというのが特徴です。そのため、カーブやトンネルなどの事故の危険性がある場所は「追い越し禁止」になっています。

また、「追い越し」をする際にはウインカーを出す、左側からの追い越しは基本的にNGなどと決まり事もあります。

したがって、道路交通法に違反した「追い越し」をした場合は違反点数が加算され、反則金も科せられると覚えておきましょう。

「追い越し」の類語

「追い越し」の類語・類義語としては、前を行く相手との距離を詰めることを意味する「追い上げ」があります。

「追い抜き」の例文

1.追い抜きをする際は、後方の安全確認をすることがとても大切です。
2.無理な追い抜きによる事故が多発しているので、看板を建てることにしました。
3.高速道路の追い抜き車線をずっと走り続けるのはマナー違反と言えるだろう。
4.追い抜きは法律では禁止されていないが、安全運転義務はあります。
5.無理な追い抜きをしたために、事故が起こってしまったらしいです。

この言葉がよく使われる場面としては、追い抜くことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「追い抜き」は交通関連において使われている言葉です。

「追い越し」の例文

1.急な追い越しをされて驚いたので、もっと安全運転に徹して欲しいです。
2.トンネル内や踏切の手前での追い越しは、法律によって禁止されています。
3.追い越しをする際は、ウインカーをしっかり出して意思表示をすることが大切です。
4.今回の事故は、後続車の無理な追い越しが原因だったらしいよ。
5.追い越し禁止の黄色実線を無視していた車が警察に見つかり、切符を切られていました。

この言葉がよく使われる場面としては、多くの自動車や船舶が前に走っているものを後ろから追い抜いて前方に出ることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「追い越し」は交通関連において使われている言葉です。

「追い抜き」と「追い越し」はどちらも進行中の前の車の前方に出ることを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、車線変更をせず前の車の前方に出ることを表現したい時は「追い抜き」を、車線変更をして前の車の前方に出ることを表現したい時は「追い越し」を使うと覚えておきましょう。

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