【幼稚園】と【保育園】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「幼稚園」(読み方:ようちえん)と「保育園」(読み方:ほいくえん)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「幼稚園」と「保育園」という言葉は、どちらも「就学前の子どもを預かる施設」を意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




幼稚園と保育園の違い

幼稚園と保育園の意味の違い

幼稚園と保育園の違いを分かりやすく言うと、幼稚園とは3歳から就学前までの幼児を対象とした教育機関、保育園とは0歳から就学前までを対象とした児童福祉施設という違いです。

幼稚園と保育園の使い方の違い

一つ目の幼稚園を使った分かりやすい例としては、「孫はバスで幼稚園に行っています」「息子が通う幼稚園が認定こども園になりました」「幼稚園のお弁当におすすめレシピがあったら教えてください」などがあります。

二つ目の保育園を使った分かりやすい例としては、「私の姉は保育園で働いています」「保育園は食育活動に工夫を凝らしています」「保育園の給食の献立表をチェックする」「娘は保育園のおやつが美味しいと言っています」などがあります。

幼稚園と保育園の使い分け方

幼稚園と保育園という言葉は、どちらも小学校就学前までの子どもを対象とした施設ですが、意味や使い方には違いがあります。

幼稚園とは、学校教育法に基づき、文部科学省が管轄する学校教育施設です。満3才~小学校就学前の幼児を対象とし、教育時間は一日4~5時間程度です。集団での遊びを通して、学校教育の基礎を培うことを目的としています。

保育園とは、児童福祉法に基づき、こども家庭庁が管轄する児童福祉施設です。以前は、厚生労働省が管轄していました。0歳~小学校入学前の乳幼児を対象とし、就労などで保育ができない保護者の代わりに日頃の保育を行うことを目的としています。保育時間は一日8時間程度です。

つまり、幼稚園とは3歳から小学校就学前までの幼児を対象とした教育機関であり、保育園とは0歳から就学前までを対象とした児童福祉施設です。二つの言葉は似ていますが、意味は異なるので区別して使うようにしましょう。

幼稚園と保育園の英語表記の違い

幼稚園を英語にすると「kindergarten」となり、例えば上記の「バスで幼稚園に行く」を英語にすると「go to kindergarten by bus.」となります。

一方、保育園を英語にすると「nursery」「nursery school」となり、例えば上記の「保育園で働く」を英語にすると「work at a nursery school」となります。

幼稚園の意味

幼稚園とは

幼稚園とは、学校教育法による学校の一つ、満3歳から小学校入学までの幼児のための教育機関を意味しています。

幼稚園の使い方

幼稚園を使った分かりやすい例としては、「寝坊して幼稚園の登園時間に間に合わなそうだ」「幼稚園が無償化になって助かりました」「幼稚園教育要領の3つの柱についてお話します」「子どもの幼稚園には給食がないので毎日お弁当です」などがあります。

その他にも、「幼稚園教諭免許が取れる大学を調べています」「幼稚園は何歳から通うのが普通ですか」「英語の授業がある幼稚園は珍しくありません」「幼稚園児が食べやすいお弁当を作るようにしています」などがあります。

幼稚園とは、小学校入学前の幼児のための教育機関であり、その教育内容の基準として文部省の幼稚園教育要領が示されています。幼稚園の「幼稚」は年齢が幼いことや、考え方などが未発達なことを表し、「園」は一定の目的でこしらえた庭や区域を表す漢字です。

幼稚園の目的

幼稚園の目的は、幼稚園教育要領の第22条に明示されています。義務教育の基礎を培うものとして、幼児を保育し、幼児の健やかな成長のために適当な環境を与えて、その心身の発達を助長することとされています。

幼稚園の類語

幼稚園の類語・類義語としては、幼稚園や保育園に通う子供を意味する「園児」、幼稚園と保育所の機能を併せ持つ施設を意味する「認定こども園」、小学校就学前の幼児を対象とする教育を意味する「幼児教育」などがあります。

保育園の意味

保育園とは

保育園とは、保育所の通称で、保護者が労働や疾病などのために保育できない学齢以前の乳幼児を、保護者の委託を受けて保育する施設を意味しています。

保育園の使い方

保育園を使った分かりやすい例としては、「保育園は何歳から入れますか」「保育園見学を電話で予約する」「保育園バッグは市販のもので揃えました」「英語教育に力を入れている保育園を探しています」などがあります。

その他にも、「区役所で保育園の空き状況を尋ねる」「いつも保育園のお迎えは18時近くです」「この夏は家族で保育園留学に行く予定です」「保育園の料金は居住地によっても違います」「保育園の入園式での服装に悩んでいます」などがあります。

保育園とは、正式名称を「保育所」と言い、 児童福祉法に基づいて、保護者が疾病や労働などの理由から、養育できない学齢以前の乳幼児を保育する児童福祉施設を意味します。特に、国の設置基準を満たした認可保育所を指す言葉です。

保育園の目的

保育園の目的は、父母等の就労や病気などのため、家庭で十分に保育することができない児童を、児童福祉法に基づき父母等に代わって保育することです。児童福祉法の基準に沿って開設された認可保育園と、児童福祉法の基準を満たしていない認可外保育園があります。

保育園の類語

保育園の類語・類義語としては、就学前の子どものための教育施設や保育施設の総称を意味する「保育施設」、児童福祉法に基づいて国または地方公共団体が設置する施設を意味する「児童福祉施設」、児童養護施設などの児童福祉施設で児童の保育にあたる者を意味する「保育士」などがあります。

幼稚園の例文

1.幼稚園にお弁当を持たせる時は、気合いを入れてキャラ弁を作ります。
2.教育熱心な地域では、英語に力を入れている幼稚園がとても人気です。
3.引っ越し先で狙っている幼稚園の空き状況が知りたくて、直接電話をかけることにしました。
4.平日は基本的にワンオペなので、幼稚園の夏休みを乗り切れるか心配です。
5.孫が欲しがっていたので、幼稚園に通う女の子に人気の雑誌を買いました。

この言葉がよく使われる場面としては、満3歳から小学校入学までの幼児の教育を行う教育機関を表現したい時などが挙げられます。

例文3にある「幼稚園の空き状況」とは、幼稚園の各年齢クラスで、実際に受け入れ可能な子どもの数が今現在どれぐらいかを意味するものです。

保育園の例文

1.市内にある保育園の空き情報を、認可保育所案内サイトで確認しています。
2.この辺りは保育園の倍率が高いので、希望する保育園に入れないことはよくあります。
3.認可保育園の料金は世帯年収によって決まるので、ママ友に料金を聞くことはタブーです。
4.保育園の申し込みを忘れないように、半年前からカレンダーに記しています。
5.できれば認可保育園に子どもを入れたかったが、事情により認可外保育園に通っています。

この言葉がよく使われる場面としては、保護者が疾病や労働などの理由から養育できない学齢以前の乳幼児を保育する児童福祉施設を表現したい時などが挙げられます。

例文2にある「保育園の倍率」とは、保育園に申し込みがあった人数に対して、実際に保育園に入園できる子供の数の割合を意味します。保育園の倍率が高いと、入園できない可能性が高まります。

幼稚園と保育園という言葉は、どちらも「就学前の子どものための施設」を表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、就学前の子どもの教育機関を表現したい時は「幼稚園」を、就学前の子どもの社会福祉施設を表現したい時は「保育園」を使うようにしましょう。

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