【仲間割れ】と【仲違い】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「仲間割れ」(読み方:なかまわれ)と「仲違い」(読み方:なかたがい)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「仲間割れ」と「仲違い」という言葉は、どちらも人間関係における対立や不和のことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「仲間割れ」と「仲違い」の違い

「仲間割れ」と「仲違い」の違いを分かりやすく言うと、「仲間割れ」は同じ仲間内で争うようになったときに使う、「仲違い」は親しい二人の関係が悪化したときに使うという違いです。

一つ目の「仲間割れ」を使った分かりやすい例としては、「意見の衝突が重なりいつの間にか仲間割れしていた」「仲間割れの原因は些細な嫉妬心からでした」「仲間割れを恐れて誰も強く意見を言えません」「リーダーが不在となりグループは仲間割れを起こした」などがあります。

二つ目の「仲違い」を使った分かりやすい例としては、「仲違いが続くと周囲も気を遣ってしまう」「仲違いしていた二人が和解する場面に立ち会いました」「仲違いを避けるために言いたいことを我慢しています」「ちょっとした誤解で彼と仲違いしてしまった」などがあります。

「仲間割れ」と「仲違い」はどちらも人間関係における対立や不和のことを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

「仲間割れ」は「チーム内で意見が合わずついに仲間割れしてしまった」のように、もともと同じ立場や目的を持っていた集団の内部で争いが起きる場合に使います。共通の敵や目標に向かっていたはずの関係が壊れてしまうニュアンスが強く、複数人の関係に使われることが多い言葉です。

一方、「仲違い」は「ささいな誤解がもとで親友と仲違いしてしまった」のように、親しい関係にあった人同士が不和になる場合に使います。原因は誤解や意見の衝突などが多く、二者間の人間関係に焦点を当てた表現というのが違いです。

つまり、同じ仲間内で争うようになったときに使うのが「仲間割れ」、親しい二人の関係が悪化したときに使うのが「仲違い」と覚えておきましょう。

「仲間割れ」を英語にすると「infighting」「internal conflict」「falling out among teammates」となり、例えば上記の「リーダーが不在となりグループは仲間割れを起こした」を英語にすると「Without a leader, the group fell into infighting」となります。

一方、「仲違い」を英語にすると「falling out」「quarrel」「rift」となり、例えば上記の「ちょっとした誤解で彼と仲違いしてしまった」を英語にすると「We had a falling out over a small misunderstanding」となります。

「仲間割れ」の意味

「仲間割れ」とは、仲間どうしが争って分裂することを意味しています。

「仲間割れ」を使った分かりやすい例としては、「グループ内での方針の違いが原因で仲間割れが起きました」「共有していた目標がぶれてしまい仲間割れに発展した」「仲間割れしてからというもの誰も口をきかなくなりました」などがあります。

「仲間割れ」は元々は一緒に活動していた仲間同士が対立し、関係が悪化してしまうことを表す言葉です。チームやグループ、友人同士など、ある目的や価値観を共有していた関係の中で、意見や立場の違いから争いが生じ、仲が裂けてしまう状態を指します。

分かりやすい例を挙げると、文化祭の準備で意見が食い違ってしまったクラスメイト同士の衝突や、バンド活動を続ける中で音楽性の違いから揉めてしまったメンバー同士のトラブルなどです。

「仲間割れ」はただの言い争いとは異なり、それまで築いてきた信頼や連帯感が壊れてしまう点に特徴があります。

「仲間割れ」の類語・類義語としては、仲間どうしの争いのことを意味する「内輪揉め」などがあります。

「仲違い」の意味

「仲違い」とは、仲が悪くなることを意味しています。

「仲違い」の読み方は「なかたがい」です。誤って「なかちがい」と読まないように気をつけましょう。

「仲違い」を使った分かりやすい例としては、「兄とはささいなことで仲違いして以来話していません」「彼女との仲違いは自分の不注意が原因でした」「仲違いした親友ともう一度話せる日が来てほしい」「昔の仲違いを思い出すと今でも胸が痛みます」などがあります。

「仲違い」はこれまで親しくしていた人と心がすれ違い、関係が悪くなってしまうことを意味する言葉です。特に、友人や家族、恋人など、親密な関係だった相手との間で感情的な行き違いが起き、気まずい関係になることを指します。

分かりやすい例を挙げると、LINEの返信が遅れたことで誤解が生じ、疎遠になってしまった友人との関係や、ささいな言葉のすれ違いから兄弟と話さなくなった状況などです。

「仲違い」は、はっきりとしたケンカだけでなく、些細な行動や言葉の積み重ねが原因となることが多く、本人同士も「どうしてこうなったのか分からない」と感じることも少なくありません。原因が曖昧なぶん、関係の修復が難しくなることもあるのが特徴です。

「仲違い」の類語・類義語としては、仲が悪いことを意味する「不和」などがあります。

「仲間割れ」の例文

1.プロジェクトの方向性をめぐって、ついにメンバー同士が仲間割れしてしまいました。
2.大会直前に意見が対立し、チーム内で仲間割れが起きてしまったのは非常に残念です。
3.目的は同じだったはずなのに、小さな意見の違いから仲間割れにつながってしまいました。
4.うまく話し合いができていれば、あの仲間割れは避けられたかもしれないと思っています。
5.彼らは長年一緒に活動してきましたが、金銭問題が原因で仲間割れをしてしまいました。

この言葉がよく使われる場面としては、仲間どうしが争って分裂することを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「仲間割れ」は同じ仲間内で争うようになったときに使う表現です。

「仲違い」の例文

1.小さなすれ違いから始まって、気づけば彼女とは仲違いしてしまいました。
2.昔はとても仲が良かったのに、ある日を境に仲違いしてしまって会話も減りました。
3.ちょっとした誤解だったのに、なかなか仲違いを解消できずにいます。
4.仲違いしてからというもの、あの人と目を合わせることさえ難しくなってしまいました。
5.時間が解決してくれると思っていましたが、仲違いしたまま月日が流れてしまいました。

この言葉がよく使われる場面としては、仲が悪くなることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「仲違い」は親しい二人の関係が悪化したときに使う表現です。

「仲間割れ」と「仲違い」はどちらも人間関係における対立や不和のことを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、同じ仲間内で争うようになったときに使うのが「仲間割れ」、親しい二人の関係が悪化したときに使うのが「仲違い」と覚えておきましょう。

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