【蓋然性】と【可能性】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「蓋然性」(読み方:がいぜんせい)と「可能性」(読み方:可能性)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「蓋然性」と「可能性」という言葉は、どちらもこれから起こることを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。







蓋然性と可能性の違い

蓋然性と可能性の違いを分かりやすく言うと、蓋然性とは物事が現実になる確実性の度合い、可能性とは物事が実現する見込みという違いです。

一つ目の蓋然性を使った分かりやすい例としては、「これは蓋然性の乏しい推測である」「彼女がミス東大に選ばれる蓋然性は低い」「一定程度の蓋然性を確保することが必要です」「この計画は蓋然性が高い」などがあります。

二つ目の可能性を使った分かりやすい例としては、「あのチームは優勝する可能性を秘めている」「個人情報が外部に流出した可能性がある」「彼女は妊娠している可能性が高い」「成功の可能性は十分にある」「彼はサッカー選手として活躍する可能性がある」などがあります。

蓋然性と可能性は、どちらもこれから起こることに対して使う言葉ですが、意味に少し違いがあります。

蓋然性は確実ではないものの、統計上のデータや状況から判断して根拠がある場合に使う言葉になります。反対に、可能性は統計上のデータや状況などの数値では判断しにくい場合に使うことが多いです。

上記の例を参考にすると、「彼はサッカー選手として活躍する可能性がある」があります。彼はサッカー選手として成功する見込みがあるものの、今後活躍するという、統計上のデータや状況などの数値では判断しにくい言葉なので可能性を使っています。

また、蓋然性は客観性を意識して使うのに対して、可能性は主観的な表現になっているというのも違いです。

蓋然性を英語にすると「probability」となり、例えば上記の「この計画は蓋然性が高い」を英語にすると「This plan has a high probability」となります。

一方、可能性を英語にすると「possibility」となり、例えば上記の「成功の可能性は十分にある」を英語にすると「There is a good possibility of success」となります。

蓋然性の意味

蓋然性とは、起こる事柄が現実になる確実性の度合いを意味しています。

蓋然性を使った分かりやすい例としては、「足の速い彼は盗塁王になる可能性はあるが、ランニングホームランを打つ蓋然性は低い」「継続的な感染の連鎖が発生している蓋然性は高くない状況です」などがあります。

その他にも、「アメダスによると明日雨になる蓋然性が高い」「模試でA判定が出ているため、彼が合格する蓋然性は高い」「富士山が噴火する蓋然性は低い」「100メートル走で日本人が優勝する蓋然性は低い」などがあります。

蓋然性を簡単に言えば確率のことであり、起こる事柄が現実になる確実性の度合いを意味しています。そのため、根拠のない場合は使うことができません。また、蓋然性は客観性を意識して使われる言葉になります。

蓋然性は「蓋然性が高い」「蓋然性が低い」と表現するのが一般的です。ただし、場合によっては「蓋然性がある」「蓋然性がない」などと表現することも可能になります。

蓋然性は日常生活ではあまり使わず、ビジネスシーンで使うことがある言葉です。特に、法律関係、投資関連、政治関連で使われることが多いです。法律関連でよく使われる言葉ですが、法律用語ではありません。

蓋然性の類語・類義語としては、ある事の起こる確実性の度合いのことを意味する「公算」、ある事象の起こる可能性の度合いのことを意味する「確率」、あることの実現を望み願うことを意味する「希望」などがあります。

蓋然性の蓋の字を使った別の言葉としては、ある事柄が起こりうると考えられることを意味する「蓋然的」、ある事象の起こる可能性の度合いのことを意味する「蓋然率」、主語と述語の関係が可能性によってのみ判断されることを意味する「蓋然判断」などがあります。

可能性の意味

可能性とは、物事が実現できる見込みを意味しています。その他にも、事実がそうである見込みや潜在的な発展性の意味も持っています。

可能性を使った分かりやすい例としては、「彼は大企業から内定を貰う可能性がある」「不正なアクセスを受けたので一部情報が流出した可能性がある」「若者は無限の可能性を秘めている」「彼は私のことが好きな可能性が高い」などがあります。

その他にも、「あの二人が結婚する可能性は低いだろう」「今大会は彼が優勝する可能性が最も高いだろう」「新型ウイルスの流行により世界大会が中止の可能性が出てきた」「感染者数は報告されている数よりも多い可能性がある」などがあります。

可能性は物事が実現できる見込みのことを意味しており、日常生活でもビジネスシーンでも頻繁に使う言葉です。そのため、一度は使ったことがある人がほとんどなはずです。

また、可能性は主観的な表現であり、発信者の希望が含まれていても問題はないし、過去の事象に論拠を求められません。

可能性は「可能性がある」「可能性がない」と表現するのが一般的ですが、「可能性が大きい」「可能性が小さい」「可能性が高い」「可能性が低い」「可能性が強い」「可能性が弱い」などと表現することもできます。

可能性の類語・類義語としては、表面には表れず内にひそんで存在することを意味する「潜在」、物事の成り行きや将来のことを予測することを意味する「見通し」、強い可能性があることを意味する「有力」などがあります。

可能性の可の字を使った別の言葉としては、逆に戻りうることを意味する「可逆」、会議で提出議案の承認を決定することを意味する「可決」、動かすことができることを意味する「可動」、燃やすことをができることを意味する「可燃」などがあります。

蓋然性の例文と使い方

1.仕事をしていく上で、事業計画の蓋然性はとても重要である。
2.事件の蓋然性を捜査するとは言えるが、事件の妥当性を捜査するとは言えません。
3.最高裁が相当の蓋然性という基準を持ち出してきた。
4.彼女の言うことは、蓋然性の乏しい事柄が非常に多い。
5.日本がワールドカップで優勝する可能性はあるが、蓋然性は低い。
6.私は夏までにどうしても痩せたいので、その蓋然性を低下させるような生活は絶対にしない、と決意した。
7.この事業で、自分の望むだけの採算性を確保できる蓋然性は実に低い。
8.君が今ここで宝くじを買ったとしても、当たる蓋然性は極めて低いと言えるだろう。
9.調査結果から考えて、その場所に新店舗を出店しても、大きな収益を上げられるという蓋然性に乏しい。
10.他銀河において、爆発する蓋然性が最も高いのはその星だと考えられている。

この言葉がよく使われる場面としては、起こる事柄が現実になる確実性の度合いを表現したい時などが挙げられます。

蓋然性は使う場面が限られてるとても難しい言葉です。起こる事柄が現実になる確実性の度合いを表現したい時に使います。

例文1のように、ビジネスシーンでは事業計画の蓋然性という表現で使うことがあります。また、例文3のように法律関連でも使うことがあります。

可能性の例文と使い方

1.新型コロナウイルスが、今後も消滅しない可能性があるとの認識を示しました。
2.自分の可能性を広げるために、新しい仕事にチャレンジしてみました。
3.暴飲暴食をしていると自分の身体に悪影響を及ぼす可能性があるので気を付けよう。
4.このサイトはコンピュータに損害を与える可能性があるため、閲覧しない方がいいだろう。
5.彼は新人王になる可能性を秘めているため、とても期待しています。
6.君が成功できるというのなら、僕にも成功の可能性はあるはずだ。
7.彼は今でも、その生物が存在するという可能性を捨てられずにいる。
8.父が非常に険しい山で行方不明になったと聞かされた時も、母は父の生存の可能性を全く疑うことはなかった。
9.私はその日買い物はせずに帰宅したので、外で財布を落とした可能性はないと思う。
10.人は誰でも無限の可能性を秘めているというのも事実だろうが、様々な思い込みによってその実現を妨げているというのもまた事実だろう。

この言葉がよく使われる場面としては、物事が実現できる見込みを表現したい時などが挙げられます。その他にも、事実がそうである見込みや潜在的な発展性を表現したい時に使うことができます。

可能性は現代社会で非常に使われている言葉です。複数の意味を持っているのですが、主に見込みがある時と潜在的な発展性を表現したい時に使うと覚えておけば間違いないはずです。

例文1、例文2、例文4は見込みの意味で可能性を使っています。またこの意味で可能性を使う場合は、プラスのイメージとマイナスのイメージ両方持っています。

例文2と例文5は潜在的な発展性を表現したい時に使います。また、可能性は希望という主観的な意味でも使うこともできます。

蓋然性と可能性どちらを使うか迷った場合は、蓋然性は客観的にみて物事が起こる可能性がある場合に使う、可能性は主観的に物事が起こる見込みや希望があるときに使う、と覚えておけば間違いないはずです。