【きっぱり】と【はっきり】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「きっぱり」と「はっきり」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「きっぱり」と「はっきり」という言葉は、どちらも物事を明確に伝えたり示したりすることを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「きっぱり」と「はっきり」の違い

「きっぱり」と「はっきり」の意味の違い

「きっぱり」と「はっきり」の違いを分かりやすく言うと、「きっぱり」は意思や態度を迷わず示すこと、「はっきり」は物事や状況を明確に示すことという違いです。

「きっぱり」と「はっきり」の使い方の違い

一つ目の「きっぱり」を使った分かりやすい例としては、「彼は噂をきっぱり否定しました」「もう二度と会わないときっぱり決めました」「きっぱり別れを告げるのは勇気が必要だと思います」「彼女はその申し出をきっぱり断った」などがあります。

二つ目の「はっきり」を使った分かりやすい例としては、「景色がはっきり見えて感動しました」「真実をはっきり伝える勇気が欲しいです」「この件についてもっとはっきり教えてください」「もっとはっきり話してください」などがあります。

「きっぱり」と「はっきり」の使い分け方

「きっぱり」と「はっきり」はどちらも物事を明確に伝えたり示したりすることを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

「きっぱり」は「彼女は誘いをきっぱり断った」のように、迷いや曖昧さがなく、決意をもって行動や意思表示をする場合に使う言葉になります。

一方、「はっきり」は「声が小さくて何を言っているのかはっきり聞こえない」のように、物事や状況があいまいではなく、明確に分かる状態を表す言葉です。

つまり、意思や態度を迷わず示すのが「きっぱり」、物事や状況を明確に示すのが「はっきり」と覚えておきましょう。

「きっぱり」と「はっきり」の英語表記の違い

「きっぱり」を英語にすると「flatly」「firmly」「categorically」となり、例えば上記の「彼女はその申し出をきっぱり断った」を英語にすると「She flatly refused the offer」となります。

一方、「はっきり」を英語にすると「clearly」「plainly」「distinctly」となり、例えば上記の「もっとはっきり話してください」を英語にすると「Please speak more clearly」となります。

「きっぱり」の意味

「きっぱり」とは

「きっぱり」とは、態度をはっきりと決めることを意味しています。

「きっぱり」の使い方

「きっぱり」を使った分かりやすい例としては、「彼女はその誘いをきっぱり断った」「彼は自分の考えをきっぱりと言葉にしました」「きっぱりとした態度が彼女の魅力です」「上司の命令をきっぱり拒否しました」などがあります。

「きっぱり」は迷いや未練を残さずに、物事をはっきりと断ち切る様子を表す言葉です。簡単に言うならば、決意や態度に曖昧さがなく、潔く区切りをつける状態を指します。

「きっぱり」の特徴

「きっぱり」は曖昧な関係に終止符を打つときや不当な要求を断るときなど、意思や態度を迷わず示す時に使う言葉です。

「きっぱり」言える人は周囲から意思がはっきりしていると評価されることが多く、頼りがいがあると感じられることもあります。その反面、時には冷たい印象を与えてしまうこともあるため、伝え方には気をつける必要があると覚えておきましょう。

「きっぱり」の類語

「きっぱり」の類語・類義語としては、ためらわずに断ることを意味する「断固」や、迷わず物事を処理することを表す「潔く」などがあります。

「はっきり」の意味

「はっきり」とは

「はっきり」とは、事の成り行きや人の言動などが確かなことを意味しています。

「はっきり」の使い方

「はっきり」を使った分かりやすい例としては、「声が小さくて何を言っているのかはっきり聞こえないです」「私ははっきり物を言う人が好きです」「はっきりしない態度は誤解を生みます」「彼の意見はいつもはっきりしています」などがあります。

「はっきり」は物事の輪郭や内容、意思などがあいまいでなく、明確である様子を表す言葉です。簡単に言うならば、考えや発言、見え方などにぼやけた部分がなく、相手に伝わりやすい状態を指します。

「はっきり」の特徴

「はっきり」は自分の意見を「はっきり言う」ときや景色が「はっきり見える」ときなど、言動だけではなく、 物事の輪郭などがきわめて明瞭であるというニュアンスで使うことも可能です。

「はっきり」は状況や気持ち、考え方をあいまいにしないことから信頼感を得やすく、人間関係においても大切な要素とされています。

「はっきり」の類語

「はっきり」の類語・類義語としては、事を明確にするという意味で「明確」などがあります。

「きっぱり」の例文

1.これ以上迷っても仕方ないので、私は彼の申し出をきっぱり断ることにしました。
2.友人からの無理な頼みごとは、いつもきっぱり断るようにしています。
3.誘惑に流されないように、いつも自分の意思をきっぱり持つようにしています。
4.あの時きっぱり別れを告げたからこそ、今の自分があるのだと思います。
5.もう二度と過去を振り返らないと、心の中で自分にきっぱり言い聞かせました。

この言葉がよく使われる場面としては、態度をはっきりと決めることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「きっぱり」は意思や態度を迷わず示す時に使う言葉です。

「はっきり」の例文

1.あなたの考えをはっきり言ってくれたおかげで、こちらも納得することができました。
2.誰にでも分かるように、もっとはっきり説明していただけると助かります。
3.はっきりしない返事を繰り返されると、信用できなくなってしまいます。
4.彼女はいつも自分の気持ちをはっきり伝えてくれるので、とても信頼しています。
5.その場で気になることをはっきり確認しておくことが大切だと思います。

この言葉がよく使われる場面としては、事の成り行きや人の言動などが確かなことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「はっきり」は物事や状況を明確に示す時に使う言葉です。

「きっぱり」と「はっきり」はどちらも物事を明確に伝えたり示したりすることを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、意思や態度を迷わず示すのが「きっぱり」、物事や状況を明確に示すのが「はっきり」と覚えておきましょう。

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