【あの世】と【この世】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「あの世」(読み方:あのよ)と「この世」(読み方:このよ)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「あの世」と「この世」という言葉は、どちらも人の存在する世界を示すことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「あの世」と「この世」の違い

「あの世」と「この世」の意味の違い

「あの世」と「この世」の違いを分かりやすく言うと、「あの世」は死後の世界を指すこと、「この世」は現実に生きている世界を指すことという違いです。

「あの世」と「この世」の使い方の違い

一つ目の「あの世」を使った分かりやすい例としては、「事故で突然あの世に行ってしまった彼が恋しいです」「霊はこの世とあの世の間をさまようとも言われています」「あの世にも花や風景はあるのだろうか」「祖父は安らかにあの世へ旅立ちました」などがあります。

二つ目の「この世」を使った分かりやすい例としては、「この世は苦しみと喜びが共にある場所だ」「この世のすべてが偶然の産物とは思えません」「この世でしか味わえない感情があると思います」「この世には理不尽なことがたくさんある」などがあります。

「あの世」と「この世」の使い分け方

「あの世」と「この世」はどちらも人の存在する世界を示すことを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

「あの世」は「彼は静かにあの世へ旅立っていった」のように、亡くなった後に魂が行くとされる霊的な世界を指す言葉になります。多くの場合、生者の世界から見た死後の世界として使われます。

一方、「この世」は「この世の苦しみから解放されたいと思うことがある」のように、今まさに私たちが生きている現実の世界を指します。対比的に「あの世」に対する現世として使われることが多いです。

つまり、死後の世界を指すのが「あの世」、現実に生きている世界を指すのが「この世」と覚えておきましょう。

「あの世」と「この世」の英語表記の違い

「あの世」を英語にすると「the afterlife」「the next world」「the other side」となり、例えば上記の「祖父は安らかにあの世へ旅立ちました」を英語にすると「My grandfather peacefully passed on to the next world」となります。

一方、「この世」を英語にすると「this world」「the present world」「the mortal world」となり、例えば上記の「この世には理不尽なことがたくさんある」を英語にすると「There are many injustices in this world」となります。

「あの世」の意味

「あの世」とは

「あの世」とは、この世とは別の場所のことを意味しています。

「あの世」の使い方

「あの世」を使った分かりやすい例としては、「あの世とこの世をつなぐ話は昔話によく登場します」「あの世でも幸せでいてくれると信じている」「あの世という言葉には不思議な安心感がある」「悲しみは尽きないがあの世での再会を信じています」などがあります。

「あの世」は、人の死後に行くとされる世界を指す言葉です。簡単に言うならば、現世を去った後に魂が行くと信じられている場所のことです。

「あの世」は親しい人を亡くしたときに「きっとあの世で穏やかに過ごしている」と語りかけたり、「あの世でまた会おうね」と祈るように別れの言葉をかけるような場面でよく使われています。

「あの世」の特徴

「あの世」は、死や喪失という悲しみを受け入れるための精神的なよりどころとして用いられることが多く、特定の宗教的な枠を超えて、広く日本語圏で親しまれている概念です。

「あの世」の類語

「あの世」の類語・類義語としては、死後に魂が赴く場所として、日本の仏教や民間信仰で語られる世界のことを意味する「冥土」、霊が存在するとされる世界のことを意味する「霊界」などがあります。

「この世」の意味

「この世」とは

「この世」とは、今生活している現実のこの世界のことを意味しています。

「この世」の使い方

「この世」を使った分かりやすい例としては、「この世に未練を残して亡くなる人もいる」「この世は夢か幻のようだと思うことがあります」「この世のものとは思えない美しさだった」「この世に生まれたことを感謝したいです」などがあります。

「この世」は、私たちが今まさに生きている現実の世界を表す言葉です。簡単に言うならば、人が生きて活動し、目に見える形で物事が存在している世界のことを指します。

「この世」の特徴

「この世」は多くの場合、「あの世」と対比される形で用いられます。「あの世」が死後の世界や霊的な領域を指すのに対し、「この世」は現在の肉体を持った生の場として描かれます。

そのため、「この世は苦しみに満ちた世界だ」「この世の幸せははかない」といった表現にも見られるように、人生の無常やはかなさを象徴する言葉としても使われることがあるというのが特徴です。

「この世」の類語

「この世」の類語・類義語としては、今生きている世界のことを意味する「現世」、俗的な世の中のことを意味する「俗世」などがあります。

「あの世」の例文

1.祖母は眠るように静かにあの世へ旅立ったので、皆で感謝の気持ちを伝えることができました。
2.大切な人があの世にいると思うと、寂しさと同時に安心感も覚えます。
3.あの世では苦しみから解放されて、穏やかに過ごしていてほしいと願っています。
4.あの世から見守ってくれていると信じることで、前向きな気持ちになれます。
5.死んだらあの世に行くという考えは、文化や宗教によって異なります。

この言葉がよく使われる場面としては、この世とは別の場所のことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「あの世」は死後の世界を指す時に使う言葉です。

「この世」の例文

1.この世には目に見えない不思議な出来事が、時折起こるものだと感じています。
2.人はこの世に生まれてきた意味を、それぞれ探しながら生きているのだと思います。
3.この世での役目を果たした後に、あの世へ旅立つのだと考えています。
4.苦しいこともありますが、この世にいるからこそ出会える喜びもたくさんあります。
5.この世は不完全だけれど、だからこそ人は努力し成長していけるのだと思います。

この言葉がよく使われる場面としては、今生活している現実のこの世界のことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「この世」は現実に生きている世界を指す時に使う言葉です。

「あの世」と「この世」はどちらも人の存在する世界のことを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、死後の世界を指すのが「あの世」、現実に生きている世界を指すのが「この世」と覚えておきましょう。

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