【ややこしい】と【紛らわしい】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「ややこしい」と「紛らわしい」(読み方:まぎらわしい)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「ややこしい」と「紛らわしい」という言葉は、似ていますが意味は全く異なっています。




「ややこしい」と「紛らわしい」の違い

「ややこしい」と「紛らわしい」の意味の違い

「ややこしい」と「紛らわしい」の違いを分かりやすく言うと、「ややこしい」は複雑で手間や面倒がかかること、「紛らわしい」は似ていたり曖昧で誤認や誤解を招きやすいことという違いです。

「ややこしい」と「紛らわしい」の使い方の違い

一つ目の「ややこしい」を使った分かりやすい例としては、「問題がややこしくて一度で解けなかった」「話がややこしくなってきたから整理しよう」「規則がややこしいと利用者が混乱する」「手続きがややこしくてどこから始めればいいかわからない」などがあります。

二つ目の「紛らわしい」を使った分かりやすい例としては、「似た記号が多くて紛らわしい」「この地図は紛らわしくて使いにくいです」「紛らわしい広告に注意が必要だ」「似た商品表示が紛らわしくて間違えやすい」などがあります。

「ややこしい」と「紛らわしい」の使い分け方

「ややこしい」と「紛らわしい」は似た言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

「ややこしい」は物事が複雑で手間がかかったり、扱いにくくて面倒な状態を表す言葉です。そのため、手続きが細かくてどこから手をつければいいかわからない場面や、説明が複雑で聞くだけで疲れてしまうような場面などで使います。

一方、「紛らわしい」は似ている、見分けにくい、表現が曖昧で誤解を招きやすい状態を指す言葉です。そのため、他のものと混同してしまう恐れがあるときや、言葉や表示のせいで意味が取り違えられやすいときに使います。

つまり、複雑で手間や面倒がかかることを表現したい時は「ややこしい」を、似ていたり曖昧で誤認や誤解を招きやすいことを表現したい時は「紛らわしい」を使うと覚えておきましょう。

「ややこしい」と「紛らわしい」の英語表記の違い

「ややこしい」を英語にすると「complicated」「tricky」となり、例えば上記の「手続きがややこしくてどこから始めればいいかわからない」を英語にすると「The procedure is so complicated that I don’t know where to start」となります。

一方、「紛らわしい」を英語にすると「misleading」「confusing」となり、例えば上記の「似た商品表示が紛らわしくて間違えやすい」を英語にすると「The similar product labels are confusing and easy to mix up」となります。

「ややこしい」の意味

「ややこしい」とは

「ややこしい」とは、こみいっていることを意味しています。

「ややこしい」の使い方

「ややこしい」を使った分かりやすい例としては、「手続きがややこしくて途中で諦めそうになった」「説明がややこしくて逆に混乱してしまった」「人間関係がややこしくて職場の雰囲気が悪い」「新しいアプリの設定がややこしくて困った」などがあります。

「ややこしい」は物事が複雑に入り組んでいて、理解したり整理したりするのが難しい状態を表す言葉です。簡単に言うならば、すぐに分からないほど面倒で混乱しやすい状況を指します。

例えば、条件が入り組んだ数学の問題や、説明が長すぎて筋道が見えなくなった話し方、または規則や手続きが複雑で迷ってしまう場面などがあります。

「ややこしい」の特徴

「ややこしい」は要素が多すぎたり、説明が不十分だったり、また人間関係や状況そのものが込み入っていたりすることから発生するというのが特徴です。

「ややこしい」の類語

「ややこしい」の類語・類義語としては、物事や性格がこみ入り要素のからみ合いが入り組んでいることを意味する「複雑」があります。

「紛らわしい」の意味

「紛らわしい」とは

「紛らわしい」とは、似ていて区別がつきにくいことを意味しています。

「紛らわしい」の使い方

「紛らわしい」を使った分かりやすい例としては、「名前が似ていてとても紛らわしい」「表記が紛らわしくて間違えやすい」「紛らわしい言い方をすると誤解される」「服のデザインが似すぎて紛らわしいです」「紛らわしい説明は避けてほしい」などがあります。

「紛らわしい」は物事の区別がつきにくく、混同しやすい状態を表す言葉です。簡単に言うならば、似ていて間違いやすい、あるいは誤解を招きやすい状況を指します。

例えば、名前が似ている有名人や商品、色や形がよく似た道路標識、あるいは説明の仕方が不十分で誤解を招く案内などがあります。

「紛らわしい」の特徴

「紛らわしい」は見た目や響きが似ていたり、情報が不明確だったりすることが原因で発生するのが一般的です。

「紛らわしい」状態を避けるには、明確に区別をつけたり、はっきりした言葉で伝えたり、場合によっては補足説明をすることが大切だと言われています。

「紛らわしい」の類語

「紛らわしい」の類語・類義語としては、内容がしっかり捉えにくくはっきりしないことを意味する「曖昧」があります。

「ややこしい」の例文

1.この契約書は条項が多すぎて非常にややこしく、最後まで読むのに大変な時間がかかります。
2.パソコンの設定方法がややこしく、説明書を読んでもなかなか理解することができません。
3.この制度は例外規定が多くややこしいため、初めて利用する人には分かりにくいと思います。
4.人間関係がややこしくなりすぎてしまい、誰に相談すればよいのか分からなくなっています。
5.この数学の問題は条件が入り組んでいてややこしく、解き方を説明するのも難しいです。

この言葉がよく使われる場面としては、こみいっていることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「ややこしい」は複雑で手間や面倒がかかることを表現したい時に使う言葉です。

「紛らわしい」の例文

1.この商品名は既存のものと非常に紛らわしく、消費者が間違って購入してしまう可能性があります。
2.似たような駅名が並んでいて紛らわしいため、旅行者は間違って違う駅で降りてしまいます。
3.この表現は曖昧で紛らわしいため、読む人によって解釈が異なってしまうと思います。
4.同じようなデザインのラベルが多くて紛らわしく、慣れない人には区別がつきにくいです。
5.同音異義語が多く使われている文章は紛らわしく、正しい意味を理解するのが難しいです。

この言葉がよく使われる場面としては、似ていて区別がつきにくいことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「紛らわしい」は似ていたり曖昧で誤認や誤解を招きやすいことを表現したい時に使う言葉です。

「ややこしい」と「紛らわしい」は似た言葉ですが意味は異なっています。どちらの言葉を使うか迷った場合、複雑で手間や面倒がかかることを表現したい時は「ややこしい」を、似ていたり曖昧で誤認や誤解を招きやすいことを表現したい時は「紛らわしい」を使うと覚えておきましょう。

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