似た意味を持つ「ガイド」と「ガイドライン」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「ガイド」と「ガイドライン」という言葉は、「行動の指針や参考」という共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
ガイドとガイドラインの違い
ガイドとガイドラインの違いを分かりやすく言うと、ガイドはガイドラインよりも具体的に行動を導くという違いです。
一つ目のガイドを使った分かりやすい例としては、「バスガイドの説明にあった観光スポットに訪れた」「ガイドを雇わなければ海外で自由に歩くことはできなかった」「ガイドブックを購入して旅行に備えている」などがあります。
二つ目のガイドラインを使った分かりやすい例としては、「有事の際には基準となるガイドラインを参考にする」「賃貸の原状回復ガイドラインを読まなければならない」「ガイドラインに沿ってデザインを変えていく」などがあります。
ガイドとガイドラインはどちらも、行動の指針や参考を表す言葉ですが、指し示すものが若干異なります。
ガイドは、案内することや案内人を表します。その他にも、手引きや便覧を表す言葉として使われています。相手を導くニュアンスが強く、具体的な行動や説明をしてくれる物や人に対して用いられています。
一方のガイドラインは、政策や施策などの指針や指標を表します。導くニュアンスは弱く、問題や事象が発生した際にどういった行動を取るのかなど方向性を示したものに対して用いられています。
つまり、ガイドは具体的な行動や情報を与えてくれるものであり、ガイドラインは大まかな指針を与えてくれるものであるという違いがあります。
ガイドを英語にすると「guide」となり、例えば上記の「バスガイド」を英語にすると「a bus guide」となります。
一方、ガイドラインを英語にすると「guideline」となり、例えば上記の「基準となるガイドライン」を英語にすると「normative guidelines」となります。
ガイドの意味
ガイドとは、案内することや案内人を意味しています。
その他にも、手引きや便覧を意味する言葉として使われています。
「旅行会社のガイドよりも旦那に各地を連れ回してもらう方が気が楽だ」「音声ガイドに従って操作していく」「ツアーガイドになるために言語を学んでおきたい」などの文中で使われているガイドは、「案内することや案内人」の意味で使われています。
一方、「ガイドブックに載っていない穴場スポットも知りたい」「支援ガイドなどの資料をもらってきた」「パンフレットやガイドを購入したがネタバレがあるそうだ」などの文中で使われているガイドは、「手引きや便覧」の意味で使われています。
ガイドは英語で「guide」と表記され、「案内する」「先導する」「道しるべ」「手引」といった意味を持つ言葉です。日本語でも同じように使われており、物事や人を導くものに対して用いられています。
上記例文の「旅行会社のガイド」「音声ガイド」「ツアーガイド」などのように案内をしてくれる存在や物もあれば、「ガイドブック」「支援ガイド」「パンフレットやガイド」などのように手引きや説明書などもあります。
ガイドの対義語・反対語としては、旅行をする人を意味する「旅行者」があります。
ガイドの類語・類義語としては、先に立って導くことを意味する「先導」、物事がうまく運ぶように誘導や指揮することを意味する「舵取り」、不慣れで事情のわからない者に大して説明をすることを意味する「ガイダンス」などがあります。
ガイドラインの意味
ガイドラインとは、政策や施策などの指針や指標を意味しています。
その他にも、正しい位置を表す罫線や案内線を意味する言葉として使われています。
「医療におけるガイドラインはどのように作られているのだろうか」「賃貸に関するガイドラインを参考に、引っ越し準備を進めている」などの文中で使われているガイドラインは、「指針や指標」の意味で使われています。
一方、「乱雑に並べられたアイコンをガイドラインに合わせて修正する」「一度引いたガイドラインをそのまま実線にしたい」などの文中で使われているガイドラインは、「正しい位置を表す線」の意味で使われています。
ガイドラインは英語で「guideline」と表記され、「指針」「指標」といった意味を持つ言葉です。日本語でも同じように使われており、「ガイドライン」の略語として「ガイド」が用いられることもあります。
守るべきルールや指針を示すことで、その情報を受け取った人や企業の方向性を示し、自主的な行動を促すためのものとされています。そのため、具体的な施策を立てるために、ガイドラインが参考にされます。
また、デザインソフトなどコンピューター上で、位置を示す線を指す言葉としても使われており、上記例文の「ガイドラインに合わせて修正する」「ガイドラインを実線にしたい」などのように用いられています。
ガイドラインの類語・類義語としては、機会や道具の説明書、作業の手順などをまとめた冊子を意味する「マニュアル」、規則や規定、習慣を意味する「ルール」、物事の大体の仕組みを意味する「枠組み」などがあります。
ガイドの例文
この言葉がよく使われる場面としては、案内することや案内人を意味する時などが挙げられます。
例文4や5のように、手引きや便覧を意味する言葉としても使われています。
ガイドラインの例文
この言葉がよく使われる場面としては、政策や施策などの指針や指標を意味する時などが挙げられます。
例文4や5のように、デザインソフトなどコンピューター上で、位置を示す線を意味する言葉としても使われています。
ガイドとガイドラインは、どちらも「行動の指針や参考」を表します。どちらを使うか迷った場合は、「ガイド」は「ガイドライン」よりも具体的な内容や行動を導くを使うと覚えておけば間違いありません。