【予約】と【仮予約】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「予約」(読み方:よやく)と「仮予約」(読み方:かりよやく)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「予約」と「仮予約」という言葉は、どちらも「将来の契約成立を約束すること」を意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




予約と仮予約の違い

予約と仮予約の意味の違い

予約と仮予約の違いを分かりやすく言うと、予約とは将来における契約成立の約束、仮予約とは予約の前段階という違いです。

予約と仮予約の使い方の違い

一つ目の予約を使った分かりやすい例としては、「予定変更になったのでホテルの予約を取り消す」「予約なしで入れるパビリオンはありますか」「渋谷に完全予約制のかき氷店があります」「サイバー攻撃により予約システムから個人情報が流出した」などがあります。

二つ目の仮予約を使った分かりやすい例としては、「条件に見合った会場を仮予約する」「仮予約した座席がキャンセルされてしまった」「自動的に仮予約から本予約に移行します」「仮予約のキャンセルを電話で伝えました」などがあります。

予約と仮予約の使い分け方

予約と仮予約という言葉は、どちらも将来における契約の成立を前もって約束することを表しますが、意味や使い方には違いがあります。

予約とは、将来のことを前もって約束することを意味し、特に宿泊施設やイベント会場の日程をおさえる際に使用されています。特定のサービスや商品について将来的に契約することを確定させる手続きであり、予約を取り消した場合にキャンセル料が発生することがあります。

仮予約とは、文字通り「仮の予約」であり、宿泊施設やイベント会場などを、正式な予約の前に一時的に確保するための手続きを意味します。仮予約はフォーマルな予約ではないため、取り消しても通常はキャンセル料が発生しません。

つまり、予約とは将来における契約成立の約束であり、仮予約とは正式な予約の前段階を意味します。二つの言葉は似ていますが、意味は異なるので区別して使うようにしましょう。

予約と仮予約の英語表記の違い

予約を英語にすると「reservation」「booking」「appointment」となり、例えば上記の「予約を取り消す」を英語にすると「cancel a reservation」となります。

一方、仮予約を英語にすると「tentative reservation」「tentative booking」となり、例えば上記の「仮予約する」を英語にすると「make a tentative reservation」となります。

予約の意味

予約とは

予約とは、前もって約束すること、また、その約束を意味しています。

その他にも、「法律で、将来一定の契約を成立させることを約束する契約」の意味も持っています。

予約の使い方

「ロサンゼルスにあるレストランを英語で予約する」「万博は予約が必要なパビリオンばかりだった」「予約販売にはメリットもデメリットもあります」などの文中で使われている予約は、「前もって約束すること、その約束」の意味で使われています。

一方、「債務不履行として予約を解除する」「代物弁済予約契約書に含めるべき項目を調べる」「予約は当事者の一方の破産により失効する」などの文中で使われている予約は、「法律で、成立させることを約束する契約」の意味で使われています。

予約とは、上記の例文にあるように二つの意味を持ちますが、一般的には「前もって約束すること、その約束」の意味で用いられる言葉です。予約の「予」は訓読みで「あらかじめ」と読み、前々からであること、「約」は取り決めの目印や約束を表します。

表現方法は「予約販売」

予約を用いた日本語には「予約販売」があります。予約販売とは、あらかじめ購買の申込みをつのり、その予約申込者だけに物品の販売をする方法を意味します。販売者にとっては、需要予測と在庫調整、売上計画の安定化などのメリットがあります。

予約の対義語

予約の対義語・一度取り決めた約束や相談を取り消すことを意味する「破断」、宿泊や切符などの予約を取り消すことを意味する「キャンセル」などがあります。

予約の類語

予約の類語・類義語としては、売る約束をすることを意味する「売約」、物品の製造や配達・購入などを依頼することを意味する「注文」、契約が成り立つことを意味する「成約」、レストランの座席やホテルの部屋などを予約することを意味する「リザーブ」などがあります。

仮予約の意味

仮予約とは

仮予約とは、正式な予約の前に仮に押さえることを意味しています。

仮予約の使い方

仮予約を使った分かりやすい例としては、「結婚式場の日程を仮予約できたので一安心です」「予約はお支払期限のある仮予約で受け付けております」「英語の体験レッスンを仮予約する」「仮予約していたレンタカーをキャンセルした」などがあります。

その他にも、「ホテルの仮予約をメールでキャンセルしました」「仮予約のキャンセル理由を聞かれた」「予約システムに仮予約の受付機能はありません」「映画の仮予約が自動キャンセルになってしまった」などがあります。

仮予約の読み方

仮予約の読み方は「かりよやく」です。誤って「かよやく」「けよやく」などと読まないようにしましょう。

仮予約の「仮」は訓読みで「かり」と読み、本式ではなく一時的な間に合わせ、一時的な見せかけを表す漢字です。仮予約とは、会場や施設などの正式な申込みの前に、希望の日取りを仮に押さえることを意味します。

仮予約の特徴

仮予約という言葉は、結婚式場、ホテル、会議室などの予約制度の一つとして用いられています。仮予約は正式の予約の前段階であり、実際に予約をするかどうかの検討期間です。仮予約をすると、他の予約が入らないようすることができます。仮予約の期間にキャンセルをしても、料金は発生しません。

仮予約の対義語

仮予約の対義語・反対語としては、正式な予約を意味する「本予約」などがあります。

仮予約の類語

仮予約の類語・類義語としては、証文などによらない言葉のうえでの約束を意味する「口約束」、当事者の間で暗黙のうちに取り決めた約束を意味する「黙約」、契約を成立させようとする意思表示を意味する「申し込み」、注文や発注を意味する「オーダー」などがあります。

予約の例文

1.明日のママ友とのランチは、子連れでも利用しやすいレストランを予約しました。
2.不当なキャンセル料の請求など、特定の宿泊予約サイトでトラブルが続出しています。
3.予約販売の英語教材を注文しましたが、いつ届くのか確認するのを忘れていました。
4.お店を開業したばかりで支出をおさえるために、無料の予約システムを利用しています。
5.いくつかの美容院はウェブサイトだと即予約ができず、予約リクエストしか受け付けていません。

この言葉がよく使われる場面としては、あらかじめ約束すること、法律において一定の契約を結ぶためにあらかじめ約束しておく契約を表現したい時などが挙げられます。

例文5にある「即予約」とは、「即時予約」とも呼ばれ、予約手続きを完了した時点で即座に予約が確定するオンラインサービスです。一方の「予約リクエスト」とは、店に予約を申し込んだ状態であり、店側がリクエストを承認するか否かの連絡を入れるものです。

仮予約の例文

1.飲食店の仮予約でキャンセル料が発生するなんて、聞いたことがありません。
2.当ホテルでは、1週間を超える長期の仮予約はご遠慮いただいております。
3.入荷するかどうかわからないと言われましたが、グッズの仮予約をさせてもらいました。
4.大好きな作家さんのあみぐるみを仮予約できたので、とっても嬉しいです。
5.とりあえず仮予約していた結婚式場に、キャンセルのメールを送りました。

この言葉がよく使われる場面としては、正式な予約が確定する前に、施設や会場などの希望日時を一時的に確保する手続きをを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、仮予約という言葉は、飲食店やホテルの予約あるいはグッズの販売予約などに関して使用されています。

予約と仮予約という言葉は、どちらも「将来的に契約を成立させる手続き」を表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、将来における契約成立の手続きを表現したい時は「予約」を、予約の前段階となる手続きを表現したい時は「仮予約」を使うようにしましょう。

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