似た意味を持つ「のめり込む」(読み方:のめりこむ)と「めり込む」(読み方:めりこむ)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「のめり込む」と「めり込む」という言葉は、どちらも何かに深く入り込むことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
「のめり込む」と「めり込む」の違い
「のめり込む」と「めり込む」の意味の違い
「のめり込む」と「めり込む」の違いを分かりやすく言うと、「のめり込む」は心や意識など目に見えないものが深く入り込む場合に使う、「めり込む」は物や身体など実際に形のあるものが深く入り込む場合に使うという違いです。
「のめり込む」と「めり込む」の使い方の違い
一つ目の「のめり込む」を使った分かりやすい例としては、「彼は仕事にのめり込みすぎて体を壊してしまった」「最近は趣味の写真にすっかりのめり込んでいる」「子どもの頃からサッカーにのめり込む性格だった」などがあります。
二つ目の「めり込む」を使った分かりやすい例としては、「雪に足がめり込んで歩きにくい」「車のタイヤがぬかるみにめり込んで動かなくなった」「机に重い物を置いたら、足が床にめり込んでしまった」などがあります。
「のめり込む」と「めり込む」の使い分け方
「のめり込む」と「めり込む」はどちらも何かに深く入り込むことを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。
「のめり込む」は「彼は研究にのめり込むあまり休日も研究室にこもっていました」のように、物事に夢中になったり、感情的に深く関わったりする場合に使います。精神的・比喩的な意味合いで使う言葉です。
一方、「めり込む」は「タイヤが砂地にめり込んでしまい車が全く動かなくなりました」のように、物体が他の物の中に押し入る、または沈み込む場合に使います。こちらは物理的な現象を表す言葉です。
つまり、心や意識など目に見えないものが深く入り込む場合は「のめり込む」、物や身体など実際に形のあるものが深く入り込む場合は「めり込む」を使うと覚えておきましょう。
「のめり込む」と「めり込む」の英語表記の違い
「のめり込む」を英語にすると「be absorbed in」「get caught up in」「be engrossed in」などになり、例えば「彼は仕事にのめり込みすぎて体を壊してしまった」を英語にすると「He got too absorbed in his work and made himself sick」となります。
一方、「めり込む」を英語にすると「sink into」「be embedded in」「be stuck in」などになり、例えば「車のタイヤがぬかるみにめり込んで動かなくなった」を英語にすると「The car’s tires sank into the mud and couldn’t move」となります。
「のめり込む」の意味
「のめり込む」とは
「のめり込む」とは、ある環境や状況の中に深く入り込むことを意味しています。
表現方法は「趣味にのめり込む」「ゲームにのめり込む」
「趣味にのめり込む」「ゲームにのめり込む」「仕事にのめり込む」などが、「のめり込む」を使った一般的な言い回しになります。
「のめり込む」の使い方
「のめり込む」を使った分かりやすい例としては、「彼は趣味の絵画にのめり込み、毎日長時間描いている」「新しい小説にのめり込んで、気づいたら夜が明けていた」「仕事にのめり込むあまり、休む時間も惜しんでしまった」などがあります。
「のめり込む」とは、ある物事や活動に強く心を奪われて熱中することを意味する言葉です。
「のめり込む」は、主体の気持ちや興味が強く傾く様子を表す言葉で、趣味や仕事、学習、娯楽など幅広い対象に使うことができます。
例えば、「ゲームにのめり込んで時間を忘れた」のように、ある行為に心身の注意や時間を集中させる様子を表します。また、「研究にのめり込む学生は知識をどんどん吸収していく」のように、前向きで努力的なニュアンスでも使われます。
「のめり込む」の特徴
日常会話や文章では、熱中や没頭を表現するポジティブな意味でも使えますが、行き過ぎると生活や健康に影響することを暗示する場合もあります。
「のめり込む」の類語
「のめり込む」の類語・類義語としては、熱中することを意味する「夢中になる」などがあります。
「めり込む」の意味
「めり込む」とは
「めり込む」とは、沈むようにへこむことを意味しています。
表現方法は「地面にめり込む」「雪にめり込む」
「地面にめり込む」「雪にめり込む」「歯にめり込む」などが、「めり込む」を使った一般的な言い回しになります。
「めり込む」の使い方
「めり込む」を使った分かりやすい例としては、「重い荷物で床が少しめり込んでしまった」「長靴が雪にめり込み歩きにくかった」「事故でタイヤがぬかるみにめり込んだ」などがあります。
「めり込む」とは、物体が他の物の中に深く入り込むことを意味する言葉です。
「めり込む」は、物理的・具体的な押し込みや沈み込みの状態を表す場合に使われるのが特徴です。地面や雪、土、柔らかい素材などに押し入る、沈む、埋まるといった状況を描写する時に用いられます。
例えば、「釘が木材にめり込む」のように、力や重みで物が深く入り込む様子を指します。また、「歯に食べ物がめり込む」のように、隙間や柔らかい部分に何かが入り込む状況でも使われます。
「めり込む」の特徴
日常会話や文章では、物理的な沈み込み・押し込みを表現するニュアンスが強く、感情や心の状態には使われません。そのため、「のめり込む」のような熱中・没頭の意味とは明確に区別されます。
「めり込む」の類語
「めり込む」の類語・類義語としては、沈み込むことを意味する「沈む」などがあります。
「のめり込む」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、ある環境や状況の中に深く入り込むことを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「のめり込む」は心や意識など目に見えないものが深く入り込む場合に使う言葉です。
「めり込む」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、沈むようにへこむことを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「めり込む」は物や身体など実際に形のあるものが深く入り込む場合に使う言葉です。
「のめり込む」と「めり込む」はどちらも何かに深く入り込むことを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、心や意識など目に見えないものが深く入り込む場合は「のめり込む」、物や身体など実際に形のあるものが深く入り込む場合は「めり込む」を使うと覚えておきましょう。