似た意味を持つ「何でもかんでも」(読み方:なんでもかんでも)と「何もかも」(読み方:なにもかも)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「何でもかんでも」と「何もかも」という言葉は、どちらも広い範囲を指すことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
「何でもかんでも」と「何もかも」の違い
「何でもかんでも」と「何もかも」の意味の違い
「何でもかんでも」と「何もかも」の違いを分かりやすく言うと、「何でもかんでも」は無差別にあらゆるものをひとまとめにすること、「何もかも」は範囲内のすべてを包括的に指すことという違いです。
「何でもかんでも」と「何もかも」の使い方の違い
一つ目の「何でもかんでも」を使った分かりやすい例としては、「彼は何でもかんでも人に頼ってしまうところがある」「最近は何でもかんでも写真に撮る人が増えたように感じる」「子どもは何でもかんでも知りたがって質問してくる」などがあります。
二つ目の「何もかも」を使った分かりやすい例としては、「仕事も家事も何もかもがうまくいかなくて落ち込んだ」「旅の準備は何もかも整っているので安心して出発できます」「彼は何もかも失ってしまったと感じて途方に暮れていた」などがあります。
「何でもかんでも」と「何もかも」の使い分け方
「何でもかんでも」と「何もかも」はどちらも広い範囲を指すことを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。
「何でもかんでも」は「何でもかんでも否定するのはよくない」のように、対象を区別せずに片っ端から扱う、無差別にひとまとめにしてしまうような場合に使う言葉になります。
一方、「何もかも」は「忙しくて何もかも投げ出したくなる」のように、その場にあるすべて・全部を余さず指すときに使う言葉です。
つまり、無差別にあらゆるものをひとまとめにするのが「何でもかんでも」、範囲内のすべてを包括的に指すのが「何もかも」と覚えておきましょう。
「何でもかんでも」と「何もかも」の英語表記の違い
「何でもかんでも」を英語にすると「anything and everything」「indiscriminately」となり、例えば「彼は何でもかんでも文句を言う」を英語にすると、「He complains about anything and everything」となります。
一方、「何もかも」を英語にすると「everything」「all of it」となり、例えば「何もかも失った気がする」を英語にすると、「I feel like I’ve lost everything」となります。
「何でもかんでも」の意味
「何でもかんでも」とは
「何でもかんでも」とは、どんなものでもを意味しています。
表現方法は「何でもかんでも言う」「何でもかんでもやる」
「何でもかんでも言う」「何でもかんでもやる」などが、「何でもかんでも」を使った一般的な言い回しになります。
「何でもかんでも」の使い方
「何でもかんでも」を使った分かりやすい例としては、「何でもかんでも買い物カゴに入れると無駄遣いになる」「彼は何でもかんでも人のせいにしてしまう」「何でもかんでも詰め込みすぎて整理がつかない」「親は何でもかんでも子どもに口出ししてしまう」などがあります。
「何でもかんでも」は、区別せずにすべての物事や事柄を指して扱うことを意味する表現です。特定のものを選ばず、あらゆるものを一緒くたにしている様子を強調する時に使います。
「何でもかんでも」の特徴
「何でもかんでも」は、物事や行動を無差別に扱う様子を表すことが特徴です。
日常生活では「何でもかんでもやりすぎる」「何でもかんでも受け入れる」といった形で使われることが多く、必ずしもプラスのイメージではなく、やや批判的・否定的なマイナスのイメージを含むことが多いと覚えておきましょう。
また、「何でもかんでも」は「物」「行動」「習慣」「責任」など、幅広い対象に使うことができます。抽象的なことから具体的な物まで、区別せず全体を指す時に便利な表現です。
「何でもかんでも」の類語
「何でもかんでも」の類語・類義語としては、あらゆることを一緒くたにすることを意味する「何もかも一緒」、無差別に扱うことを意味する「片っ端から」などがあります。
「何もかも」の意味
「何もかも」とは
「何もかも」とは、一切のもの全部のことを意味しています。
表現方法は「何もかもめんどくさい」「何もかも終わり」
「何もかもめんどくさい」「何もかも終わり」などが、「何もかも」を使った一般的な言い回しになります。
「何もかも」の使い方
「何もかも」を使った分かりやすい例としては、「彼は何もかも完璧にこなすので驚かされる」「試験の準備は何もかも終わった」「旅行の計画は何もかも順調に進んでいる」「最近は何もかもが上手くいかないように感じる」などがあります。
「何もかも」は、物事の一切やすべてを表す言葉で、ある対象について残らず含めることを意味します。特定のものを除外せず全体をまとめて指すときに使います。
「何もかも」の特徴
「何もかも」は、対象の全てに焦点を当てる表現で、感情的なニュアンスを伴うことが多いです。「何もかも忘れて休みたい」「何もかも投げ出したくなる」のように、状況の重さや圧迫感を強調する場合にもよく用いられます。
また、「何もかも」は「出来事」「物」「習慣」「責任」など幅広い対象に対して使えます。抽象的な事柄から具体的なものまで、全体を包括的に示す言葉として便利だと覚えておきましょう。
「何もかも」の類語
「何もかも」の類語・類義語としては、すべてを一括りにすることを意味する「全部」、全体を網羅する意味で「一切」などがあります。
「何でもかんでも」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、どんなものでもを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「何でもかんでも」は無差別にあらゆるものをひとまとめにする時に使う言葉です。
「何もかも」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、一切のもの全部のことを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「何もかも」は範囲内のすべてを包括的に指す時に使う言葉です。
「何でもかんでも」と「何もかも」はどちらも広い範囲を指すことを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、無差別にあらゆるものをひとまとめにするのが「何でもかんでも」、範囲内のすべてを包括的に指すのが「何もかも」と覚えておきましょう。