同じ「なぶる」という読み方の「嬲る」と「嫐る」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「嬲る」と「嫐る」という言葉は同音の言葉ですが、それぞれの漢字によって使い方には少し違いがあります。
嬲ると嫐るの違い
嬲ると嫐るの意味の違い
嬲ると嫐るの違いを分かりやすく言うと、嬲るとは男性が女性を苛めること、嫐るとは女性が男性を苛めることという違いです。
嬲ると嫐るの使い方の違い
一つ目の嬲るを使った分かりやすい例としては、「新人を嬲るのは可哀想です」「上司に嬲られているのでこの会社を辞めたい」「彼はすぐ人を嬲るので嫌いです」などがあります。
二つ目の嫐るを使った分かりやすい例としては、「彼女は新人を嫐るので有名です」「女上司の嫐る標的にされていてとても辛い」などがあります。
嬲るは女性、嫐るは男性が被害者
嬲ると嫐るは弱い立場の者を面白半分に苦しめたり、苛めたりするというほとんど同じ意味を持つ言葉です。違いを挙げるならば、嬲るの被害者は女性なのに対して、嫐るの被害者は男性ということです。
嬲ると嫐るという言葉は挟んでいる方が加害者で、挟まれている方が被害者と覚えるのが分かりやすいはずです。
嬲ると嫐るの英語表記の違い
嬲るも嫐るも英語にすると「tease」「make fun of」となり、例えば上記の「新人を嬲るのは可哀想です」を英語にすると「It’s pitiful to make fun of newcomers」となります。
嬲るの意味
嬲るとは
嬲るとは、男性が女性を苛めることを意味しています。
嬲るの使い方
嬲るを使った分かりやすい例としては、「彼は新人を嬲るので有名です」「部下を嬲る上司は嫌いです」「教師という立場を使って生徒を嬲ることは絶対にしてはいけない」などがあります。
嬲るは男性が女性を苛めることを意味してるのですが、ただ苛めるのではなく、面白い半分で楽しみながら苛めるという表現をしたい時に使うことが多いです。そのためマイナスのイメージしか持っていない言葉になります。
また、嬲るは日常生活でもビジネスシーンでも使うことがほとんどない言葉です。マイナスのイメージを持つ言葉の中でも特にマイナスな印象を受けるので、使う機会がないことを祈るばかりです。
嬲るの類語
嬲るの類語・類義語としては、弱いものを苦しめ痛めつけることを意味する「いじめる」、叱ったり責めたりすることを意味する「苛む」(読み方:さいなむ)、相手が困ったり怒ったりするようなことをして楽しむことを意味する「からかう」などがあります。
嫐るの意味
嫐るとは
嫐るとは、女性が男性を苛めることを意味しています。
嫐るの使い方
嫐るを使った分かりやすい例としては、「彼女はすぐ人を嫐るのでみんなから嫌われている」「上司という立場を使って部下を嫐るのは良くないことだ」「嫐ることは立派なパワハラです」などがあります。
嫐るは女性が男性を苛めることを意味してるのですが、ただ苛めるのではなく、面白い半分で楽しみながら苛めるという表現をしたい時に使うことが多いです。そのためマイナスのイメージしか持っていない言葉になります。
嫐るの嫐の読み方
嫐るの嫐という言葉は、「うわなり」と読むこともできます。嫐とは歌舞伎十八番の一つです。
嫐るの類語
嫐るの類語・類義語としては、弱い立場の人をいじめて苦しめることを意味する「いびる」、むごい扱いをして苦しめることを意味する「虐げる」(読み方:しいたげる)、いじめて苦しめることを意味する「小突く」、苦しめることを意味する「責める」などがあります。
嬲るの例文
この言葉がよく使われる場面としては、男性が女性を苛めることを表現したい時などが挙げられます。
嬲るは上記の例文のように、弱い立場の女性を面白半分で苛める時に使います。ただし、嬲るという言葉はあまり使われることがないので、馴染みがないはずです。
嫐るの例文
この言葉がよく使われる場面としては、女性が男性を苛めることを表現したい時などが挙げられます。
嫐るという言葉は日常生活でもビジネスシーンでもほとんど使う機会がない言葉なので、あまり馴染みがないはずです。そのため、このページで嫐るという言葉を初めてみたという人もいるでしょう。
嬲ると嫐るはどちらも弱い立場の者を苛めることを意味していますが、それぞれ使う対象が異なります。嬲るは男性が女性を苛めること、嫐るは女性が男性を苛めること、と覚えておけば間違いありません。