【偽装】と【偽造】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「偽装」(読み方:ぎそう)と「偽造」(読み方:ぎぞう)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「偽装」と「偽造」という言葉は、どちらも「にせもの」を意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




偽装と偽造の違い

偽装と偽造の違いを分かりやすく言うと、偽装とは別のものに見せかけること、偽造とは本物に似せて作り出すことという違いです。

一つ目の偽装を使った分かりやすい例としては、「偽装結婚は刑法に抵触する犯罪です」「偽装請負の罰則について調べています」「独身偽装をした既婚男性に判決が下る」「消費期限のラベルを貼りかえるなどの偽装が発覚した」などがあります。

二つ目の偽造を使った分かりやすい例としては、「公文書偽造は10年以下の懲役に処されます」「領収書の偽造や改ざんは犯罪行為です」「偽造パスポートで日本に入国する」「ブランドバッグを偽造して類似商品を作り売りさばく」などがあります。

偽装と偽造という言葉は、どちらも音の響きが似ており、本当ではないことを表しますが、意味や使い方には違いがあります。

偽装とは、本来の姿を別のものに見ちがえるようにする行為や、人の目をごまかすための態度や行動を意味します。「偽装結婚」とは、互いに真の夫婦となる意思が無いにも関わらず、婚姻届を提出して結婚を装う行為です。主に、外国人の在留資格を不正に取得する目的で行われています。

偽造とは、本物に似せた類似のものを作り出すことを意味します。特に、貨幣や文書などの偽物を造ることを表現する言葉です。「公文書偽造」とは、国や地方公共団体などの機関や公務員が作成する公文書を、偽造または変造する犯罪行為のことです。

つまり、偽装とは本来の姿をごまかして別のものに見せかけること、偽造とは本物そっくりに似せて作ることです。二つの言葉は似ていますが、意味は異なるので区別して使うようにしましょう。

偽装を英語にすると「camouflage」「fake」「disguise」となり、例えば上記の「偽装結婚」を英語にすると「fake marriage」となります。

一方、偽造を英語にすると「falsification」「forgery」「counterfeiting」となり、例えば上記の「公文書偽造」を英語にすると「official document forgery」となります。

偽装の意味

偽装とは、ある事実をおおい隠すために、他の物事や状況をよそおうことを意味しています。

その他にも、「周囲のものと似た色や形にして姿を見分けにくくすること」の意味も持っています。

「偽装請負の判断基準を確認する」「偽装結婚をテーマにした漫画にハマってます」「偽装行為を禁止するルールに違反しています」などの文中で使われている偽装は、「ある事実をおおい隠すために、他の物事や状況をよそおうこと」の意味で使われています。

一方、「戦車を偽装して見つかりにくくする」「戦闘服の偽装効果を検証する」「風景に同化させるため偽装を施す」などの文中で使われている偽装は、「周囲のものと似た色や形にして姿を見分けにくくすること」の意味で使われています。

偽装とは、上記の例文にあるように二つの意味を持ち、それぞれの意味で用いられているため、文脈により意味を捉える必要があります。偽装の「偽」は本物らしく見せかけること、「装」は衣服をつけて身ごしらえをすることや外観をととのえるを表します。

偽装を用いた日本語には「偽装請負」があります。偽装請負とは、実際には派遣労働であるのに、請負契約を装うことで企業が雇用責任を免れようとすることを意味します。厚生労働省はガイドラインを作成し、偽装請負の判断基準や罰則を定めています。

偽装の対義語・反対語としては、偽物や作りものでない本当のものを意味する「本物」、うそ偽りのないことを意味する「真実」などがあります。

偽装の類語・類義語としては、仮に他のものの姿をすることを意味する「仮装」、別人にみせかけるために風貌や服装などを変えることを意味する「変装」、身なりなどをつくり装うことを意味する「扮装」、表面をとりつくろって人の目をごまかすことを意味する「カモフラージュ」などがあります。

偽造の意味

偽造とは、にせものをつくることを意味しています。

偽造を使った分かりやすい例としては、「1万円銀貨の偽造品が出回っています」「契約書の偽造も変造も犯罪になります」「口コミのいい偽造屋に仕事を依頼する」「偽造有印私文書行使罪の成立要件を調べる」などがあります。

その他にも、「ニセ札の偽造者が逮捕されました」「偽造防止用紙の仕組みを知っていますか」「偽造免許証を身分証明書として使う」「偽造私文書行使罪の容疑がかけられている」「偽造医薬品流通防止の手順書をダウンロードする」などがあります。

偽造の「造」は訓読みで「つくる」と読み、新しくものをこしらえることを表す漢字です。本物らしく似せることを表す「偽」と結び付き、偽造とは、本物をまねた類似のものを作ることを意味します。作成権限のない者が、他人名義の文書や品物などを本物そっくりに作り出す行為です。

偽造を用いた日本語には「偽造罪」があります。偽造罪とは、通貨偽造罪、文書偽造罪、有価証券偽造罪など偽造に関する犯罪の総称です。偽造は権限なき者が作成名義を偽った文書等を作ることであり、これらの偽造罪は現行刑法上で厳しく処罰されます。

偽造の対義語・反対語としては、実際のものや現物を意味する「実物」、偽りでないことを意味する「真正」などがあります。

偽造の類語・類義語としては、本物に似せてつくることを意味する「贋造」(読み方:がんぞう)、絵画などのにせものを意味する「贋作」、他にまねて作ることを意味する「模造」、でっちあげることを意味する「捏造」(読み方:ねつぞう)、まがいものを意味する「イミテーション」などがあります。

偽装の例文

1.一連の耐震偽装事件は、国民に大きな衝撃と不信感を与えました。
2.社会問題になっている独身偽装への刑事罰を求めて、オンライン署名にサインしました。
3.組織ぐるみの食品偽装事件は、消費者の信頼を大きく損なう結果となりました。
4.消費期限偽装のニュースを見て、食品を買うときに何を信じればよいのか分からなくなりました。
5.染色工程の出来栄えによって、戦闘服の偽装性は大きく左右されます。

この言葉がよく使われる場面としては、人の目をごまかすためにある態度や行動などをすること、本来の姿を別のものに見ちがえるような色や形にして見つけにくくすることを表現したい時などが挙げられます。

例文2にある「独身偽装」とは、異性と交際する目的で、既婚者が独身であると偽ることを指します。おもにマッチングアプリで行われています。

偽造の例文

1.新しい一万円札には、最先端の偽造防止技術が施されています。
2.通貨偽造罪の法定刑は死刑を定めていませんが、非常に重大な犯罪と位置づけられています。
3.文書偽造の罪については、文書の種類や内容によって細かく分類されています。
4.来月行われる模擬裁判のために、通貨偽造罪の判例を集めています。
5.偽造硬貨事件のニュースを見て、思わず自分の財布に入っている小銭を確認しました。

この言葉がよく使われる場面としては、本物をまねて類似の物を造ることを表現したい時などが挙げられます。

例文2や例文4にある「通貨偽造罪」とは、通貨を偽造・変造したり、また、その通貨を行使したり輸入したりすることによって成立する罪です。

偽装と偽造という言葉は、どちらも「にせもの」を表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、別のものに見せかけることを表現したい時は「偽装」を、本物に似せて作り出すことを表現したい時は「偽造」を使うようにしましょう。

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