【消耗】と【摩耗】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「消耗」(読み方:しょうもう)と「摩耗」(読み方:まもう)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「消耗」と「摩耗」という言葉は、どちらも減ることを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




消耗と摩耗の違い

消耗と摩耗の意味の違い

消耗と摩耗の違いを分かりやすく言うと、消耗は物質的にも精神的にも減ることを意味し、摩耗は物質的にすり減ることだけを意味するという違いです。

消耗と摩耗の使い方の違い

一つ目の消耗を使った分かりやすい例としては、「ドラッグストアで消耗品を買う」「プリンターのインクの消耗が激しい」「消耗品費と雑費を区別する」「子育てでエネルギーを消耗している」などがあります。

二つ目の摩耗を使った分かりやすい例としては、「摩耗を減らすには摩擦を減らすことだ」「摩耗試験に合格しないと製品化できない」「このタイヤの特徴は摩耗に強いことだ」「摩耗による劣化が激しい」などがあります。

消耗と摩耗という言葉は、どちらも減ることを意味する、日常生活で馴染みのある言葉ですが、二つの言葉には違いがあります。消耗は物質が減ることや、体力や気力を使い果たすことを意味し、摩耗は物質が摩擦によってすり減ることを意味します。

消耗は、物質など目に見えるものにも、気力や体力などの目に見えないものにも使えます。一方の摩耗は、目に見える物質にしか使えません。また、摩耗は物と物がすれ合うことにより減ることを意味しており、この点も二つの言葉の違いになります。

消耗と摩耗の英語表記の違い

消耗を英語にすると「exhaustion」「consumption」となり、例えば上記の「消耗品」を英語にすると「articles of consumption」となります。一方、摩耗を英語にすると「wear」「abrasion」となり、例えば上記の「摩耗を減らす」を英語にすると「reduce wear」となります。

消耗の意味

消耗とは

消耗とは、使って減ることを意味しています。

その他にも、体力や気力を使い果たすことの意味も持っています。

表現方法は「消耗する」「消耗した」「体力消耗」

「消耗する」「消耗した」「体力消耗」などが、消耗を使った一般的な表現方法です。

消耗の使い方

「会計事務所で消耗品費とは何か勉強中である」「10万円以上の消耗品は扱いに注意しよう」「スマホのバッテリーの消耗が激しい」などの文中で使われている消耗は、「使って減ること」の意味で使われています。

一方、「動きっぱなしで体力を消耗する」「就職先が見つからず気力が消耗する」「過度の運動でスタミナを消耗してしまった」などの文中で使われている消耗は、「体力や気力を使い果たすこと」の意味で使われています。

消耗という言葉は、上記の例のように二つの意味を持っています。目に見える物質に対して「使って減ること」、目に見えない体力や気力などに対して「使い果たすこと」の意味があります。

「消耗品」の意味

消耗という言葉を用いた日本語には「消耗品」があり、使うにつれて減ったりなくなったりする品物を意味します。消耗品には、紙やインクカートリッジ、蛍光灯などがあり、日用品のうちにも消耗品が多々含まれています。

消耗の対義語

消耗の対義語・反対語としては、たくさんたまることを意味する「蓄積」、重ね積むことを意味する「累積」などがあります。

消耗の類語

消耗の類語・類語・類義語としては、使って減ることを意味する「損耗」、物や財産などが減ることを意味する「減損」などがあります。

消耗の消の字を使った別の言葉としては、物が消えてなくなることを意味する「消失」、存在していたものがなくなってしまうことを意味する「消滅」などがあります。

摩耗の意味

摩耗とは

摩耗とは、硬い材質の物がすり減ることを意味しています。

摩耗の使い方

摩耗を使った分かりやすい例としては、「部品が摩耗する」「材質によって摩耗量の計算ができる」「摩耗形態は大きく4つに分類できる」「摩耗しやすい部分がある」「工具の摩耗は防げない」などがあります。

その他にも、「摩耗しない素材を開発する」「耐摩耗性にすぐれた材料」「摩耗形態のひとつに凝着摩耗がある」「摩耗を減らす方法を探す」「摩耗現象のメカニズムについて研究する」などがあります。

「摩耗量」の意味

摩耗という言葉は、硬い材質の物がすり減ること意味し、特に機械の部品や道具に対して使われる言葉です。物と物とが摩擦により表面が減っていく物質現象を表します。上記の例の「摩耗量」とは、摩耗したことにより生じた表面の減量を体積または重量で表したものです。

摩耗の類語

摩耗の類語・類語・類義語としては、すりへることを意味する「摩滅」、摩擦によって減ることを意味する「摩損」などがあります。

摩耗の摩の字を使った別の言葉としては、物と物とがすれ合うことを意味する「摩擦」、筋肉を手でもみほぐす療法を意味する「按摩」(読み方:あんま)などがあります。

消耗の例文

1.経理担当になったばかりで、消耗品費と雑費の違いが分からない。
2.消耗性疾患とは、体力を消耗したり寝不足だったり無理な生活でなるものだ。
3.かつての戦い方は、消耗戦が主流だったが今は機動戦が主流になっている。
4.部下を自分の消耗品のように扱う上司が異動になってホッとした。
5.ギスギスした人間関係に心が消耗してしまい、笑えなくなっている。
6.希望に燃えて入社してきた社員が日々の大量の業務に忙殺され消耗しまた一人退職していくのかと思うと切なくなる。
7.彼は登山で体力を消耗しないように、チョコレートをかじりながら登っていました。
8.スマートフォンのバッテリーが消耗していくと、充電の持ちが悪くなってしまいます。
9.その職場は離職率が高く、経営者は従業員を消耗品としてかみていないのがわかった。
10.就職活動では思うように就職先が見つからず、彼女は徐々に気力を消耗しつつあった。

この言葉がよく使われる場面としては、使って減ることや、体力や気力を使い果たすことを表現したい時などが挙げられます。

例文1にある「消耗品費」とは、勘定科目の一つで、使っていくうちに消耗したり価値がなくなっていく物を計上する勘定科目です。例文3にある「消耗戦」とは、人命や物資などを大量に消耗しても、それらを投入し続ける戦い方を意味します。

摩耗の例文

1.人工関節を入れた後は、摩耗紛の発生に留意しなけばいけない。
2.金属材料の耐摩耗性を高めるために、表面の加工を工夫する必要がある。
3.ハミガキする時に、ついつい力を入れてしまって摩耗症になってしまった。
4.この製品は、様々な摩耗試験をクリアしており信頼性が高い。
5.包丁の刃が摩耗すると、切れにくくなり余計な力が入るので危ない使い方になる。
6.着心地が良くて愛用してきた綿シャツだが、摩耗により繊維が損傷しえりや袖口がすり切れてしまった。
7.このオイルは、特殊な添加剤の配合でエンジンを摩耗から保護し性能を維持します。
8.この機械の部品は摩耗が激しいため、定期的に交換する必要があります。
9.鉄道会社にとって鉄道車両の車輪と線路の摩耗は、鉄道の運営にとって避けて通ることができない課題である。
10.この工具は従来のものと違い、耐摩耗性に優れているため、長期間使用することができます。

この言葉がよく使われる場面としては、硬い材質の物がすり減ることを表現したい時などが挙げられます。

例文1にある「摩耗粉」とは、摩擦に伴って固体の表面が少しずつ減っていく時に生じる細かな粒子を意味します。例文3にある「摩耗症」とは、歯の症状の一つで、物理的に歯の表面が削れて失われてしまう症状を意味します。

消耗と摩耗という言葉は、どちらも減ることを意味する言葉です。どちらを使うか迷った場合、物質的に使って減ることや精神的に使い果たすことを表現したい時は「消耗」を、物質がすり減ることを表現したい時は「摩耗」を使うようにすれば間違いないでしょう。

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