【人となり】と【性格】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「人となり」(読み方:ひととなり)と「性格」(読み方:せいかく)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「人となり」と「性格」という言葉は、どちらも人間の性質を表すという共通点があり、本来の意味は違いますが混同して使われる傾向があります。

人となりと性格の違い

人となりと性格の違いを分かりやすく言うと、生まれた時から持っている性質か、その人が成長過程で固有に得た性質かの違いです。

人となりというのは、生まれた時から持っている、その人の人柄のことを意味しています。人柄とは、その人に備わっている品格や性質を指す言葉です。

人となりという言葉は、漢文の表現では「為人」と表記します。これは「人である」という意味を持つ言葉で、その人が他の誰でもないその人自身であることを表しています。

人となりというのは、生まれながらに持っているものであり、その人の根本の性質のことです。人となりは、生きていく中で変えることの出来ないもので、その人自身のアイデンティティーとも言うことが出来ます。

また、人となりというのは、他者目線から見た客観的な視点であることが多く、自分で自分の「人となり」について表現することはあまりありません。

対する性格というのは、その人が成長をしていく過程で、固有に身に着けていく意志や感情、物事に対する考え方の傾向などを意味している言葉です。性格は、行動の仕方などにも表れるものであり、人となりとは違い、成長過程で身に付けるものです。

例えば、大家族で育った人は、育っていく過程で他者との競争を覚えたり、逆に他者との調和を覚えたりします。そうして出来ていく人格が性格と呼ばれるものです。

性格は自覚していることも多く、人となりとは違い、自分で自分の「性格」について表現するような場合もあります。「私は神経質な性格なので」や「僕はどちらかと言えば、大雑把な性格だと思っている」などのように使うことが出来ます。

また、性格という言葉は、人に対してだけでなく、物質などについても使うことが出来る言葉です。

例えば「この二つの問題は、全く性格の異なるものである」というような使われ方をします。これは、二つの問題が際立って違うものであることを示しています。

このように、ある物事において際立って見られる傾向について表現する場合にも「性格」という言葉を使います。「公的な性格を強くもつ団体である」などのようにも使われます。

人となりの意味

人となりとは、その人が生まれた時から持っている性質を意味しています。客観的な言葉として使われることが多く、自分で自分の人となりについて語ることはあまりありません。

人となりとは、天性のものであり、自分自身で作り上げるようなものではありません。生まれながらにして持っている性質に限って、「人となり」という言葉で表現します。

人となりは、性格と違って、努力などで変えられるものでもありません。元々その人の根っこの部分に備わっているものです。

人となりという言葉を使う際には、「人となりが伺える」や「人となりがわかる」「人となりが知れる」などという使われ方をします。いずれも客観的な視点を持っている言葉です。

人となりと似た意味を持つ言葉としては、「気質」や「気立て」、「人柄」などの言葉があります。いずれも、人の性質について表現する際に使う言葉です。

性格の意味

性格とは、成長過程で身に付ける、固有の感情や意志の傾向を意味しています。

性格というのは、生まれながらに持っているものではなく、成長をしていく過程で身に付けていくものです。生まれ育つ環境や、周囲にいる人々の影響などを受けながら、変化をしていくものでもあります。

性格を語る時、それは客観的な視点だけではなく、主観的な視点からも表現することが出来ます。自分で自分の性格を「私は真面目だ」「僕は温厚な方だ」などと表現することが可能です。

もちろん、他者からの視点で「あの人は怒りっぽい性格だよね」や「あの子は、少し神経質な性格だと思うよ」という風に使うことも出来ます。主観性も客観性も持てる言葉であると覚えておくようにしましょう。

性格は、人となりとは違って、成長過程の努力で少しずつ変えることも出来るものです。「人見知りな性格だったけれど、少しずつ社交的になれるように努力をする」というような表現も可能です。

また、人に対してだけでなく、物事に対しても「性格」という言葉は使うことが出来ます。物事の際立って見られる傾向について「性格」という表現をします。

性格と似た意味を持つ言葉としては、「特徴」や「特性」、「キャラクター」などの言葉があります。これらの類語は、いずれも性質について表現する際に使う言葉です。

人となりの例文と使い方

1.彼とは幼馴染なので、その人となりはよく知っている。
2.この本からは、作者の人となりがわかるような気がする。
3.あの人はいつも偉そうな態度で、人となりが知れてしまうというものだ。
4.親切丁寧な接客態度から、彼女の人となりが伺える。
5.私の恩師は、とても誠実な人となりです。

この言葉がよく使われる場面としては、人が元来持っている生まれながらの性質について表現する時などが挙げられます。

人となりという言葉は、生まれながらにして持っている性質について表現するものであり、また、客観性を持っている言葉でもあります。人となりという言葉を自分自身に対して使う場面はほとんどありません。

「彼は温和な人となりだよね」というように、他者を評価する際に使われる言葉です。人となりは、人生を通してあまり激しく変化をするようなものではありません。その人の根本にある性質のことを示しています。

性格の例文と使い方

1.性格的に合わないと感じる相手とも、なんとか折り合いをつけていかなくてはいけない。
2.彼は昔は情熱的な性格であったが、歳を取ってからは随分と温厚な性格になった。
3.この活動は、趣味的性格の強いものである。
4.私は、熱しやすく冷めやすい性格だ。
5.これらの問題は性格が異なるものです。

この言葉がよく使われる場面としては、成長の過程で身に付けていく個人の性質を表す時などが挙げられます。

性格という言葉は、客観性も主体性も持つ言葉です。「あの人は明るい性格だよね」と他者目線で表現することも出来ますし、「私は人見知りな性格です」と自分で自分を表現する際にも使える言葉です。

また、性格というのは、成長の過程により、変化することもあります。なにか大きな出来事があり、自分自身で性格を見直すようなこともあるでしょうし、例文2のように年齢を重ねることにより、変化していくこともあります。

性格という言葉は、例文3や5などのように、人だけではなく物事に対しても使える言葉です。その人や、その物事の持つ、固有の傾向を表現したい時に「性格」という言葉を使うと覚えておくようにしましょう。