似た意味を持つ「はたまた」と「それとも」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「はたまた」と「それとも」という言葉は、どちらもある事柄に対して別の事柄を述べて選択させることを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
「はたまた」と「それとも」の違い
「はたまた」と「それとも」の意味の違い
「はたまた」と「それとも」の違いを分かりやすく言うと、「はたまた」は「それとも」を強調した表現という違いです。
「はたまた」と「それとも」の使い方の違い
一つ目の「はたまた」を使った分かりやすい例としては、「これは夢かはたまた幻か」「上へ行くべきか、はたまた下へ行くべきか」「私が進むべき進路はやりたい仕事があるA社かはたまた給料が良いB社か」などがあります。
二つ目の「それとも」を使った分かりやすい例としては、「彼は敵かそれとも味方か」「今日の夕飯は寿司にしますかそれとも焼肉にしますか」「今週末買い物に行きますか、それとも来週末に行きますか」「あなたは先週暇でしたか、それとも忙しかったですか」などがあります。
「はたまた」と「それとも」の使い分け方
「はたまた」と「それとも」はどちらもある事柄に対して別の事柄を述べて選択させることを意味しています。つまり、「または」や「あるいは」と同じように使う言葉です。
したがって、「はたまた」と「それとも」には大きな違いはありませんが、あえて違いを挙げるならば「はたまた」は「それとも」を強調した表現という点になります。
分かりやすい例を挙げると、「はたまた」を使った「彼は本当に犯人なのか、はたまた真犯人が存在するのか」、「それとも」を使った「彼は本当に犯人なのか、それとも真犯人が存在するのか」があります。
この二つの文章を比べると、「それとも」を使った文章よりも「はたまた」を使った文章の方が興味を惹きつける一文になっています。
「はたまた」と「それとも」の英語表記の違い
「はたまた」も「それとも」も英語にすると「or」となり、例えば上記の「あなたは先週暇でしたか、それとも忙しかったですか」を英語にすると「Did you have free time last week, or were you busy」となります。
「はたまた」の意味
「はたまた」とは
「はたまた」とは、複数の異なるもののうち一つを選択することを意味しています。
「はたまた」の漢字表記
「はたまた」を漢字にすると「将又」と表記することができますが、あまり一般的ではありません。余程の理由がない限り、平仮名の「はたまた」を使うようにしましょう。
「はたまた」の使い方
「はたまた」を使った分かりやすい例としては、「ワールドカップに出場したにせよ、はたまた出場できなかったにせよ、ここまでした努力は無駄ではありません」「今日のランチはそばかかつどんか、はたまた両方食べるか」などがあります。
「はたまた」は複数の異なるもののうち一つを選択することを意味しており、「あるいは」と同じようなニュアンスで使う言葉です。また、日常生活やビジネスシーンではあまり使われておらず、主に小説、映画、舞台などので芸術作品のセリフとして使うのが一般的になっています。
もし、日常生活やビジネスシーンにおいて使いたいのであれば、「もしくは」「または」に置き換えて使うのがいいでしょう。
「はたまた」の類語
「はたまた」の類語・類義語としては、関連するもう一つのほうについて言うことを意味する「一方」、相対するものの片一方のことを意味する「片や」、同類の物事の中のどれか一つであることを意味する「あるいは」などがあります。
「それとも」の意味
「それとも」とは
「それとも」とは、ある事柄に対して別の事柄を述べて選択させることを意味しています。
「それとも」の漢字表記
「それとも」を漢字にすると「其れとも」と表記することができますが、あまり一般的ではありません。余程の理由がない限り、平仮名の「それとも」を使うようにしましょう。
「それとも」の使い方
「それとも」を使った分かりやすい例としては、「彼は本当に犯人なのか、それとも真犯人を庇っているのか」「次の連休はイタリアへ行きますか、それともフランスへ行きますか」「今日のお昼ご飯はうどんにしますか、それともスパゲッティにしますか」などがあります。
「それとも」はある事柄に対して別の事柄を述べて選択させることを意味する接続詞です。また、主に話し言葉として使い、疑問形にするのが一般的です。
接続詞とは、自立語で活用がなく、先行する語や文節や文を受けて後続する語や文節や文に言いつづけ、それらのものの関係を示す言葉のことです。
「それとも」以外の接続詞としては、順接の「だから」「したがって」、逆接の「しかし」「けれども」、累加の「または」「および」、選択の「あるいは」「もしくは」などがあります。
「それとも」の類語
「それとも」の類語・類義語としては、似通った複数の事柄のうちどちらか一つを選ぶことを意味する「ないし」、どちらか一方を選択することを意味する「もしくは」、似通った二つ以上の事柄のうちどれか一つを選ぶことを意味する「または」などがあります。
「はたまた」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、複数の異なるもののうち一つを選択することを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「はたまた」は小説や舞台などで使わることが多い言葉です。
「それとも」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、ある事柄に対して別の事柄を述べて選択させることを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「それとも」は話し言葉としてよく使われています。
「はたまた」と「それとも」はどちらもある事柄に対して別の事柄を述べて選択させることを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、「はたまた」は「それとも」をより強調した表現と覚えておきましょう。