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【せざる負えない】と【せざるを得ない】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

同じ「せざるおえない」という読み方の「せざる負えない」と「せざるを得ない」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「せざる負えない」と「せざるを得ない」という言葉は同音の言葉ですが、それぞれの漢字によって使い方には少し違いがあります。




「せざる負えない」と「せざるを得ない」の違い

「せざる負えない」は「せざるを得ない」の間違い

「せざる負えない」と「せざるを得ない」の違いを分かりやすく言うと、「せざる負えない」とは「せざるを得ない」の間違った使い方、「せざるを得ない」はある物事をしないわけにはいかないことです。

「せざる負えない」は誤字

一般的には「せざる負えない」という言葉は存在しません。漢字の成り立ちや読み方が似ていることから、「せざるを得ない」のことを間違えて「せざる負えない」を使っている人がほとんどです。

「せざるを得ない」のことを「せざる負えない」と間違える理由は、「を」と「お」を混同して覚えてしまうのが原因です。

「せざるを得ない」は「せざる/を/得ない」という品詞で成り立っており「せざる/おえない」という品詞にするのは間違いになります。

また、「せざる/おえない」で覚えてしまうと「せざる負えない」「せざる終えない」「せざる追えない」などのような、間違った使い方をすることになるため注意しましょう。

「せざるを得ない」は正しい日本語

正しい言葉である「せざるを得ない」を使った分かりやすい例としては、「感染症の流行により休業せざるを得ない」「異物混入があったため販売を停止せざるを得ない」「不況により給与を減額せざるを得ない」「風邪を引いたので薬を飲まざるを得ない」などがあります。

「せざるを得ない」という言葉はあっても、「せざる負えない」という言葉は存在しません。同時に「せざるを得ない」という単語の意味について「ある物事をしないわけにはいかないこと」と覚えておきましょう。

「せざるを得ない」の英語表記

「せざるを得ない」を英語にすると「have to」「must 」「no choice」となり、例えば上記の「風邪を引いたので薬を飲まざるを得ない」を英語にすると「I have caught a cold,so I have no choice but to medicine it」となります。

「せざる負えない」の意味

「せざる負えない」とは

「せざる負えない」とは、「せざるを得ない」の間違った使われ方です。

「せざる負えない」という言葉は存在せず、間違った言葉として広まっています。読み方が似ているため、「せざるを得ない」と混同してしまう人が多いようですが、間違った言葉なので使わないように気を付けましょう。

「せざる負えない」と間違えやすい理由

「せざるを得ない」を「せざる負えない」と間違えてしまう理由は、同じ発音の「を」と「お」を混同してしまっているのが原因です。正しい日本語は「せざるを得ない」になります。

「せざる負えない」の負の字を使った別の言葉としては、責任を持たせて任せることを意味する「負託」、義務や責任などを引き受けることを意味する「負担」、他人の力によりかかることを意味する「負ぶさる」(読み方:おぶさる)などがあります。

「せざるを得ない」の意味

「せざるを得ない」とは

「せざるを得ない」とは、ある物事をしないわけにはいかないことを意味しています。

「せざるを得ない」の使い方

「せざるを得ない」を使った分かりやすい例としては、「大雨により今日の試合は中止せざるを得ない」「利用者が激減してしまったため閉店せざるを得ない」「新型ウイルスの感染拡大により結婚式を中止せざるを得ない状況になりました」などがあります。

「せざるを得ない」は、ある物事をしないわけないはいかないや、どうしてもしなければならないという意味を持つ言葉になります。また、「せざるを得ない」は日常生活とビジネスシーンの両方で使うことが可能です。

例えば上記の「新型ウイルスの感染拡大により結婚式を中止せざるを得ない状況になりました」のように、本当はそうしたくはないが、そうしなければならない状況の時に、「せざるを得ない」を使います。

表現方法は「そうせざるを得ない」「断念せざるを得ない」「欠席せざるを得ない」

「そうせざるを得ない」「断念せざるを得ない」「欠席せざるを得ない」「せざるを得ない状況」「反対せざるを得ない」「中止せざるを得ない」「延期せざるを得ない」などは、「せざるを得ない」を使った一般的な表現方法になります。

「せざるを得ない」の類語

「せざるを得ない」の類語・類義語としては、どうしようもなくということを意味する「止むを得ず」、他に為すべき方法がないことを意味する「余儀無い」、どうしようもないことを意味する「為ん方無い」(読み方:せんかたない)などがあります。

「せざるを得ない」の得の字を使った別の言葉としては、そうなる可能性がないことを意味する「有り得ない」、そうするより他に方法がないことを意味する「止むを得ない」、要点がはっきりしないことを意味する「要領を得ない」などがあります。

「せざる負えない」の例文

1.せざる負えないという言葉は存在しないので、おそらくせざるを得ないの言い間違いだろう。
2.せざるを得ないという言葉はある物事をしないわけにはいかないことで、せざる負えないという言葉はない。
3.せざる負えないという言葉は、今のところ間違いだとされているが、多くの人が使うようになれば馴染んでくるのかもしれない。
4.風邪を引いたので欠席せざる負えないという言葉を使う人はいるが、正しくは風邪を引いたので欠席せざるを得ないです。
5.イベントの開催を断念せざるを得ないという言葉はあるが、イベントの開催を断念せざる負えないという言葉はない。

この言葉がよく使われる場面としては、せざるを得ないという言葉を間違えてせざる負えないと表現している時などが挙げられます

「せざる負えない」という言葉は辞書にも載っていませんし、広く使われている言葉ではなく、「せざるを得ない」を間違えて使っている可能性が高い言葉です。

「せざる負えない」という言葉の意味を理解した上で、あえて使っている場合以外は、「せざる負えない」ではなく、「せざるを得ない」と表現するのが正しい使い方です。

「せざるを得ない」の例文

1.新型コロナウイルスの流行により、オリンピックの開催を延期せざるを得ない。
2.問題発言で炎上してしまったため、大臣を辞任せざるを得ない。
3.原子力発電所から放射能が漏れてしまったため、農作物を廃棄せざるを得ない。
4.今日は大事なテストがあるので、体調が悪くても出席せざるを得ない。
5.十分な感染防止対策を講じることが困難なため、開催を中止せざるを得ない。

この言葉がよく使われる場面としては、ある物事をしないわけにはいかないを表現したい時などが挙げられます。

「せざるを得ない」は、本当はそうしたくはないが、そうしなければならない時に使う言葉なため、例文1の「延期せざるを得ない」や、例文5の「開催せざるを得ない」という表現方法はよく使われています。

「せざる負えない」と「せざるを得ない」どちらを使うか迷った場合は、「せざる負えない」は辞書にない言葉なので、辞書に載っている言葉の「せざるを得ない」を使うようにしましょう。

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