同じ「かんはつをいれず」という読み方の「間髪を入れず」と「間髪を容れず」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「間髪を入れず」と「間髪を容れず」という言葉は同音の言葉ですが、それぞれの漢字によって使い方には少し違いがあります。
「間髪を入れず」と「間髪を容れず」の違い
「間髪を入れず」と「間髪を容れず」の意味の違い
「間髪を入れず」と「間髪を容れず」の違いを分かりやすく言うと、間髪を入れずは常用漢字表に載っている、間髪を容れずは常用漢字表に載っていないという違いです。
「間髪を入れず」と「間髪を容れず」の使い方の違い
一つ目の「間髪を入れず」を使った分かりやすい例としては、「質問に間髪を入れずに答えました」「間髪を入れずに商品が届きました」「間髪を入れずに大変なことを口にしました」「彼女は間髪を入れずに答えました」などがあります。
二つ目の「間髪を容れず」を使った分かりやすい例としては、「間髪を容れずに突っ込みを言う」「彼は間髪を容れずに正確に答えました」「間髪を容れず持っている武器を振り下ろす」などがあります。
「間髪を入れず」と「間髪を容れず」の使い分け方
結論から言うと、「間髪を入れず」と「間髪を容れず」は漢字が違うだけでどちらも同じ意味を持つ言葉なので、好きな方を使っても問題ありません。
しかし、「容れず」が常用漢字表に載っていない言葉なので、新聞や公的な書類などで使う場合は、常用漢字表に載っている「入れず」や平仮名の「いれず」を使うようにしましょう。
常用漢字とは、現代の国語を書き表す場合の漢字使用の目安として、内閣告示の常用漢字表で示された日本語の漢字のことです。現行の常用漢字表は、2010年11月30日に平成22年内閣告示第2号として告示され、2136字で成り立っています。
「間髪を入れず」と「間髪を容れず」の英語表記の違い
「間髪を入れず」も「間髪を容れず」も英語にすると「without a moment’s」「in no time」「quick as a flash」となり、例えば上記の「彼女は間髪を入れずに答えました」を英語にすると「She answered without a moment’s hesitation」となります。
「間髪を入れず」の意味
「間髪を入れず」とは
「間髪を入れず」とは、少しの時間も置かないことを意味しています。
「間髪を入れず」の読み方
「間髪を入れず」の「間髪」は「かんぱつ」と読むのではなく、「かんはつ」と読むのが正しい読み方です。間違えないように気をつけましょう。また、「間髪」という単語を単体で使うことはなく、「間髪を入れず」という慣用句で使うのが一般的です。
表現方法は「間髪を入れずに話す」「間髪を入れずに答える」
「間髪を入れずに話す」「間髪を入れずに答える」などが、「間髪を入れず」を使った一般的な言い回しになります。
「間髪を入れず」の使い方
「間髪を入れず」を使った分かりやすい例としては、「怪しい症状が出たら間髪を入れずに連絡をください」「呼び鈴を鳴らすと間髪を入れずに門が開きました」「呼ばれてから間髪を入れずに返事をする」などがあります。
「間髪を入れず」の入れるという言葉の意味に「容れる」が含まれているので、「間髪を入れず」と「間髪を容れず」どちらを使って問題ありません。
ただし、「容れず」が常用漢字表に載っていないので、公的な書類などには、常用漢字表に載っている「入れず」や平仮名の「いれず」を使うようにしましょう。
「間髪を入れず」の類語
「間髪を入れず」の類語・類義語としては、一度瞬きをするほどの極めてわずかな時間のことを意味する「一瞬」、極めて短い時間のことを意味する「瞬間」などがあります。
「間髪を容れず」の意味
「間髪を容れず」とは
「間髪を容れず」とは、少しの時間も置かないことを意味しています。
「間髪を容れず」の読み方
「間髪を容れず」の「間髪」は「かんぱつ」と読むのではなく、「かんはつ」と読むのが正しい読み方です。間違えないように気をつけましょう。また、「間髪」という単語を単体で使うことはなく、「間髪を容れず」という慣用句で使うのが一般的です。
表現方法は「間髪を容れずに話す」「間髪を容れずに答える」
「間髪を容れずに話す」「間髪を容れずに答える」などが、「間髪を容れず」を使った一般的な言い回しになります。
「間髪を容れず」の使い方
「間髪を容れず」を使った分かりやすい例としては、「間髪を容れずに質問に答える」「彼は間髪を容れずに反論しました」「間髪を容れずに答えが返ってきました」「学校が終わると間髪を容れずに帰宅しました」「間髪を容れずに文句を言う」などがあります。
「間髪を容れず」の由来
「間髪を容れず」の由来は、中国の口伝集である説苑(読み方:ぜいえん)にある一文「其の出づる出でざるは、間に髪を容れず」になります。
其の出づる出でざるは、間に髪を容れずとは、間に髪の毛1本も入れる余地がないことを意味しており、これが転じて、少しの時間も置かないことの意味で使われるようになりました。
「間髪を容れず」は公用文では使えない
由来からも分かる通り、元々「間髪を容れず」は「容れず」を使っていたのですが、「容れず」が常用漢字表に載っていないため、「入れず」や「いれず」を使うようになりました。
公的な書類でな常用漢字表に載っている「入れず」や平仮名の「いれず」を使うと覚えておきましょう。それ以外では好きな方を使って問題ありません。
「間髪を容れず」の類語
「間髪を容れず」の類語・類義語としては、ほんの僅かな時間のことを意味する「瞬時」、極めて短い時間のことを意味する「刹那」(読み方:せつな)などがあります。
「間髪を入れず」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、少しの時間も置かないことを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文のように「間髪を入れず」は様々な場面で使うことが可能です。
「間髪を容れず」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、少しの時間も置かないことを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文のように「間髪を容れず」は様々な場面で使うことが可能です。
「間髪を入れず」と「間髪を容れず」どちらの言葉を使うか迷った場合、意味や使い方に違いはないので好きな方を使って問題ありません。ただし、「容れず」が常用漢字ではないので、公的な場面においては「入れず」か平仮名の「いれず」を使うようにしましょう。