【節目】と【区切り】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「節目」(読み方:ふしめ)と「区切り」(読み方:くぎり)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「節目」と「区切り」という言葉は、どちらも物事の切れ目を意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「節目」と「区切り」の違い

「節目」と「区切り」の意味の違い

「節目」と「区切り」の違いを分かりやすく言うと、「節目」とは大事なけじめの意味合いが強く、「区切り」とは形式的なけじめの意味合いが強いという違いです。

「節目」と「区切り」の使い方の違い

一つ目の「節目」を使った分かりやすい例としては、「人生の節目を祝う伝統行事があります」「震災から10年の節目の年です」「英語検定を取得して節目とする」「木材の節目に穴が空いている」などがあります。

二つ目の「区切り」を使った分かりやすい例としては、「物事の区切りを意識して過ごしている」「人生を10年区切りで考える」「二人の関係に区切りをつける」「エクセルで区切り位置コマンドを使う」「英語の文の区切り方を教えて下さい」のでなどがあります。

「節目」と「区切り」の使い分け方

「節目」と「区切り」という言葉は、どちらも物事の切れ目やけじめを表す言葉ですが、厳密な意味には違いがあります。

節目とは、「人生の節目」や「節目の年」のように用いられ、物事の切れ目のなかでも大きな意味をもつ大事な分岐点を表す言葉です。一方、区切りとは、「10年区切り」「区切りをつける」のように、時間単位や形式的に分けることを表わす言葉です。

つまり、「節目」は大事なけじめという意味合いが強く、「区切り」は形式的なけじめという意味合いが強い言葉でなのです。

「節目」と「区切り」の英語表記の違い

節目を英語にすると「turning point」「milestone」「knot」となり、例えば上記の「人生の節目」を英語にすると「turning point in life」となります。

一方、区切りを英語にすると「pause」「breakpoint」となり、例えば上記の「物事の区切り」を英語にすると「 pause of something」となります。

「節目」の意味

「節目」とは

「節目」とは、木材・竹などの節のあるところを意味しています。

その他にも、物事の区切り目の意味も持っています。

表現方法は「節目の歳」「大きな節目」「人生の節目」

「節目の歳」「大きな節目」「人生の節目」などが、節目を使った一般的な言い回しです。

「節目」の使い方

「竹の節目の役割を知っていますか」「節目があるから竹は強いそうです」「木の節目やへこみをパテで埋める」などの文中で使われている節目は、「木材などの節のあるところ」の意味で使われています。

一方、「娘が20歳という節目の年を迎える」「節目節目に写真館で家族写真を撮る」「節目を迎える母に花束を贈る」「40歳の節目健診では胃の内視鏡検査も選べます」などの文中で使われている節目は、「物事の区切り目」の意味で使われています。

「節目」の読み方

「節目」の読み方は二通りあり、「ふしめ」の他に「せつもく」があります。「せつもく」と読む場合、草や木の節の意味の他に、物事のすじめや規則の細目という意味もあり、読み方によって意味が異なります。

「節目」という言葉は、竹の節の部分にあります。竹は中が空洞になっていますが、節があることにより、倒れることなく高く成長します。このことから、物事の大事な区切り目を「節目」と表すようになりました。日常会話では、「物事の区切り目」の意味で使われることが多くなっています。

「節目」の類語

「節目」の類語・類義語としては、物事の一旦途切れるところを意味する「切れ目」、物を分けた境の所を意味する「分け目」、割れてできた裂け目を意味する「割れ目」、連続する物事などの境目を意味する「けじめ」などがあります。

「区切り」の意味

「区切り」とは

区切りとは、会話や文章などの意味や発音上の切れ目を意味しています。

その他にも、「物事の切れ目、段落、きり」の意味も持っています。

表現方法は「区切りをつける」「一区切りつける」「区切りがつく」

「区切りをつける」「一区切りつける」「区切りがつく」などが、「区切り」を使った一般的な言い回しです。

「区切り」の使い方

「メルマガは区切り線がある方が読みやすい」「区切り位置指定ウィザードを使う」「カンマ区切りの文字列を分割する」「おすすめの区切り文字はありますか」などの文中で使われている区切りは、「意味や発音上の切れ目」の意味で使われています。

一方、「告白して気持ちの区切りをつけることにした」「同棲生活に区切りをつける」「人生を10年区切りで考える」「仕事が一区切りついて安堵する」などの文中で使われている区切りは、「物事の切れ目」の意味で使われています。

「区切り」という言葉は、上記の例文にあるように二つの意味があります。どちらの意味でも使われているため、文脈により意味を捉える必要があります。また、「句切り」という書き方もありますが、一般的には「区切り」と書かれています。

上記の例文にある「一区切り」とは、連続する物事が一旦途切れること意味します。また、文章や話などが一段落することも表す言葉です。

「区切り文字」の意味

「区切り」という言葉を用いた日本語には「区切り文字」があります。データをテキストファイルに記録する際に、項目を区切る記号として用いる文字のことです。「デリミタ」とも言います。

「区切り」の類語

「区切り」の類語・類義語としては、物事の区切りやけじめを意味する「折目」、はっきりしたくぎりやけじめを意味する「一線」、文章などの一つの段落を意味する「一段落」、物事の区切り目を意味する「節目」、ある状態と他の状態との分かれ目を意味する「境」などがあります。

「節目」の例文

1.節目の多い材木と節目の少ない材木では、どちらが強度がありますか。
2.人生の節目はいつかと聞かれたら、生活が一変した結婚だと思います。
3.銀婚式や金婚式は、長い結婚生活の節目節目で家族の歴史を振り返るイベントです。
4.卒業や結婚、就職や退職など、人生の節目の年には記念写真を撮るようにしています。
5.定年退職という大きな節目を迎える父に、これまでの感謝を伝える手紙を渡しました。
6.振り返れば人生の節目には必ず奇跡的な展開を迎えることが多いように思えて、誰かの守られている気がしていた。
7.今年は10年連れ添った妻と離婚もして、会社も転職することになったのでわたしの人生にとっては節目の年だったな。
8.竹製の弓には節目の一つ一つににちゃんと名前が付いており、まずそれらをしっかりと覚えることが大切だろう。
9.以前は還暦の節目の年には世界旅行でも行こうかと夢に描いていたが、いざ還暦になるとまだまだ働かなくてはならない現実的な事情が立ちはだかっていた。
10.永遠に変わらない愛だと思ってもその気持ちが薄れる時期があるもので、わたしたちはその節目を迎えていたのだろう。

この言葉がよく使われる場面としては、木材などの節のあるところ、物事の区切り目を表現したい時などが挙げられます。

例文1の文中にある「節目」は、竹や木材などの節のあるところの意味で使われています。例文2から例文5の文中にある「節目」は、物事の区切り目の意味で使われています。例文3の「節目節目」とは、物事の区切り目を強調した言葉であり、物事が切り替わる大事な場面や、その場面ごとを表します。

「区切り」の例文

1.文章を書く時には、区切り記号を適切に使うことを意識しましょう。
2.データの各項目をカンマで区切り、テキストファイルにして保存して下さい。
3.CSVファイルの区切り文字がエクセルで開くと認識されず、データがセルごとに区切られない場合があります。
4.英語の文章の区切りが上手く出来ないと、長文読解でつまづくようになります。
5.終わった恋愛に区切りをつける方法がわからず、彼が忘れられません。
6.初級の日本語学習者にとっても、ひらがなばかりの文章だとかえって読みにくい。漢字が意味の区切りを表すのにいいアクセントとなることもあるのです。
7.ちょっと早いですが、ちょうど区切りがいいので、今日のレッスンはここまでにしましょう。明日は第二章から読みます。
8.わたしが前の彼女に会うことにしたのは、もやもやした気持ちに区切りをつけたかったのだと思う。
9.今年はいろいろあったこともありまして、今までの芸能活動を一区切りすべく、すべての番組を降板することになりました。
10.仮に10年をひとつの区切りと考えるとあと数年で大きな流れが来るかもしれないと思い、今のうちに準備をしておこうと思った。

この言葉がよく使われる場面としては、会話や文章などの発音や意味が切れている部分、物事の切れ目や段落を表現したい時などが挙げられます。

例文1から例文4の文中にある「区切り」は、会話や文章などの発音や意味が切れている部分の意味で使われています。例文5の文中にある「区切り」は、物事の切れ目の意味で使われています。「区切りをつける」とは、物事のけじめをつけて締めくくることです。

「節目」と「区切り」という言葉は、どちらも物事のけじめを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、大事なけじめを表現したい時は「節目」を、形式的なけじめを表現したい時は「区切り」を使うようにしましょう。

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