似た意味を持つ「至らない点」(読み方:いたらないてん)と「至らぬ点」(読み方:いたらぬてん)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「至らない点」と「至らぬ点」という言葉は、どちらも配慮不足であることを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
「至らない点」と「至らぬ点」の違い
「至らない点」と「至らぬ点」の意味の違い
「至らない点」と「至らぬ点」の違いを分かりやすく言うと、「至らない点」の方が「至らぬ点」よりも一般的に使われているという違いです。
「至らない点」と「至らぬ点」の使い方の違い
一つ目の「至らない点」を使った分かりやすい例としては、「リーダーとして至らない点もあると思いますが、ご協力お願いいたします」「私どもに至らない点があり、ご不便をおかけして大変申し訳ございません」などがあります。
二つ目の「至らぬ点」を使った分かりやすい例としては、「至らぬ点もあると思いますが、精一杯努力する所存です」「至らぬ点も多かったですが、皆様のおかげで無事成功することができました」などがあります。
「至らない点」と「至らぬ点」の使い分け方
「至らない点」と「至らぬ点」はどちらも配慮不足であることや未熟であることを意味する言葉で、大きな違いはありません。あえて違いを挙げるならば、「至らない点」の方が「至らぬ点」よりも一般的に使われているという点です。
したがって、「至らない点」と「至らぬ点」は基本的に好きな方を使って問題ありません。また、お互いに置き換えることも可能です。
英語圏の人々は、基本的に謙遜表現を使いません。そのため、「至らない点」や「至らぬ点」を直訳した英語はないと覚えておきましょう。
「至らない点」の意味
「至らない点」とは
「至らない点」とは、配慮不足であることを意味しています。その他にも、未熟であることの意味も持っています。
表現方法は「至らない点もあるかと思いますがよろしくお願いします」
「至らない点もあるかと思いますがよろしくお願いします」「至らない点が多くご迷惑を」「まだまだ至らない点ばかりですが」などが、「至らない点」を使った一般的な言い回しになります。
「至らない点」の使い方
「私に至らない点が多くご迷惑をお掛けして申し訳ございません」「至らない点があったため、ご不便をお掛けして申し訳ありません」などの文中で使われている「至らない点」は、「配慮不足であること」の意味で使われています。
一方、「至らない点があればお申し付けください」「至らない点も多いと思いますが即戦力となれるよう日々精進してまいります」などの文中で使われている「至らない点」は、「未熟であること」の意味で使われています。
「至らない点」は細かい範囲まで行き届くことを意味する「至る」に、否定形の「ない」と特に注目すべき箇所のことを意味する「点」が合わさり、配慮不足であることや未熟であることを意味する言葉です。
また、「至らない点」は「至らない点があり申し訳ございません」「まだまだ至らない点があると思いますがよろしくお願いします」などのように、自分自身に対して使うのが特徴です。そのため、「彼には至らない点がある」のように、他人に対して使うことはほぼありません。
「至らない点」はビジネスシーンや結婚式のスピーチ、年賀状などのかしこまった場面においてお礼や感謝を表現する場合に使います。「至らない点」を使用することによって相手丁寧な印象を与えることが可能です。
また、「至らない点が多くご迷惑をお掛けして申し訳ございません」のように、お詫びや謝罪の場面でも使うことができます。
「至らない点」の類語
「至らない点」の類語・類義語としては、気の利かない者であることを意味する「不束者ですが」、未熟な者であることを意味する「若輩者ですが」、配慮が足りていないことを意味する「配慮不足」などがあります。
「至らぬ点」の意味
「至らぬ点」とは
「至らぬ点」とは、配慮不足であることを意味しています。その他にも、未熟であることの意味も持っています。
表現方法は「至らぬ点もあるかと存じますが」「至らぬ点が多くご迷惑を」
「至らぬ点もあるかと存じますが」「至らぬ点が多くご迷惑を」「至らぬ点も多々あったかと存じますが」などが、「至らぬ点」を使った一般的な言い回しになります。
「至らぬ点」の使い方
「至らぬ点が多くご迷惑お掛けして申し訳ございません」「私に至らぬ点がありご心配をお掛けして大変申し訳ございませんでした」などの文中で使われている「至らぬ点」は、「配慮不足であること」の意味で使われています。
一方、「私に至らぬ点があれば遠慮なく仰ってください」「至らぬ点も多いと思いますが、来年度もよろしくお願いいたします」などの文中で使われている「至らぬ点」は、「未熟であること」の意味で使われています。
「至らぬ点」は細かい範囲まで行き届くことを意味する「至る」に、否定形の「ぬ」と特に注目すべき箇所のことを意味する「点」が合わさり、配慮不足であることや未熟であることを意味する言葉です。
また、「至らぬ点」は「至らぬ点があり申し訳ございません」「まだまだ至らぬ点があると思いますがよろしくお願いします」などのように、自分自身に対して使うのが特徴です。そのため、「彼女には至らぬ点がある」のように、他人に対して使うことはほぼありません。
「至らぬ点」はビジネスシーンや結婚式のスピーチ、年賀状などのかしこまった場面においてお礼や感謝を表現する場合に使います。「至らぬ点」を使用することによって相手丁寧な印象を与えることが可能です。
また、「至らぬ点が多くご不便をお掛けして申し訳ございません」のように、お詫びや謝罪の場面でも使うことができます。
「至らぬ点」の類語
「至らぬ点」の類語・類義語としては、学問や技術などの経験や修練がまだ十分でないことを意味する「未熟者ですが」、あれこれ気を使うことが足りていないことを意味する「気配りが足りず」などがあります。
「至らない点」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、配慮不足であることを表現したい時などが挙げられます。その他にも、未熟であることを表現したい時にも使います。
例文1と例文2の「至らない点」は配慮不足であること、例文3から例文5の「至らない点」は未熟であることの意味で使っています。
「至らぬ点」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、配慮不足であることを表現したい時などが挙げられます。その他にも、未熟であることを表現したい時にも使います。
例文1と例文2の「至らぬ点」は配慮不足であること、例文3から例文5の「至らぬ点」は未熟であることの意味で使っています。
「至らない点」と「至らぬ点」はどちらも配慮不足であることを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、「至らない点」の方が「至らぬ点」よりも一般的に使われていると覚えておきましょう。また、基本的に好きな方を使って問題ありません。