【加味する】と【考慮する】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「加味する」(読み方:かみする)と「考慮する」(読み方:こうりょする)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「加味する」と「考慮する」という言葉は、どちらも考えを深めるという意味を表す共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。



加味すると考慮するの違い

加味すると考慮するの違いを分かりやすく言うと、何かを考える際に具体的な物事を考えに入れるのか、具体的ではなく広く色々な要素を考えに入れるのかの違いです。

加味するとは、ある物事に別の考えや要素を付け加えて考えることを意味しています。これは、何かを付け加えて考えることにより、より良い結論が出せるようにするという意味も含まれています。

加味すると使う場合には、加味するという言葉の前に「○○を加味する」という風に具体的な物事を記述する必要があります。そうでないと、なにを考えに加えれば良いのか、わからなくなってしまうからです。

加味するという言葉は、元々は、薬に別の薬を調合してより良いものにするという意味や、味の整っていない料理に調味料を加えることで、より良い味にしたりするという意味を持つ言葉でした。

そこから転じて、物事を考える際に、元々ある考えの中に何かを付け加えることでより良い結果に導くというような意味を持つようになりました。この言葉を使う際、元々の考えにどのような考えを加えるべきなのか、その部分が具体的でなくてはいけません。

対する考慮するという言葉は、加味すると同じようにある物事について考える時、他の要素も加えて考えるという意味を持ちます。加味すると違うのは、付け加えて考えるべき要素が具体的でなくても良いというところです。

具体的に「○○について付け加えて考える」というのが「加味する」という言葉です。それに対して「考慮する」というのは、どのような事態に陥っても大丈夫なように、「様々なことを深く考えておく」という意味を持ちます。

考慮するというのは、熟慮するという言葉と同じような意味を持ちます。広く深く、多方面にわたって考えを巡らせておくことを考慮すると表現します。

具体的なことではなく、相手の立場であったり、相手の事情であったりを想像して、なるべく様々な事態に対応できるように考えをまとめておくことを考慮すると言うのだと覚えておくようにしましょう。

加味するの意味

加味するとは、ある物事を考える時に、具体的な別の要素を付け加えることを意味しています。本来、加味という言葉は、薬に更に別の薬を加えて調合する意味で使われている言葉でした。また、漢字の字面通り、味を付け加えるという意味も持つ言葉です。

加味するという言葉を使う時、それは何かの物事を考える際に、具体的に何かを付け加えて考えるという意味を持ちます。加味するという言葉を使う場合には、その言葉の前に具体的に付け加えるべき物事が記述されている必要があります。

例えば、具体的な記述がないまま「加味してください」と言ったところで、何を加えればよいのかわかりません。「○○を加味して考えてください」というような表現をしてはじめて、何かを加えて考えることが出来ます。

加味するというのは、本来は薬をより良く効くように調合したり、味を調えるために調味料を加えたりすることを表現する言葉でした。「スープの味が薄かったので、塩を入れて加味した」という風に使われる言葉です。

そこから転じて、何かの物事を考える際に、加えて考えて欲しいことなどを「加味する」と表現するようになりました。基本的には、加味して考えることで、考えや結論がより良いものになることを前提としている言葉です。

味の薄い料理に調味料を加えることにより、出来上がった時の料理の味に深みが増すというようなニュアンスで考えると分かりやすいでしょう。ある考えに、何かの考えを加味したことで、結論がより良く、深いものになるというようなイメージです。

加味するの「加」という字は、加えたり、増やしたりする意味を持つ漢字です。足し算という意味も持ちます。加味するという言葉においては、この足し算という意味合いも強く持つものです。

今まであった考えの中に、新しく付け加えられるもの、新しい考えを足し算することを、加味すると表現します。

また、加味するの「味」という字は、内容、中身、という意味を持つ漢字です。つまり上記のように「加」という字と一緒に使うことにより、内容に足し算をする、中身を加える、増やすというような意味になります。

加味するというのは、今まであった考えの中に、具体的な何かの考えを付け加えることを意味しているのだと覚えておくようにしましょう。

加味するの「加」という字を使った単語としては、あるものに更に付け加えることを意味する「付加」、既にあるものに後からつけ足すことを意味する「追加」、倍に増えたり増やしたりすることを意味する「倍加」などがあります。

加味するの「味」という字を使った単語としては、優しい心遣いや人間らしいあたたかみを意味する「情味」、余分なものを取り除いた物の本当の中身を意味する「正味」、なんとも言えない味わいを意味する「妙味」などがあります。

考慮するの意味

考慮するとは、判断や行動を起こす前に色々な要素を深く考えておくことを意味しています。思いを広く巡らせて、考えに多様性を持たせておく事などを意味していて、考慮することにより、対応できる事柄も増えたりします。

考慮するという言葉を使う時、それは何かの物事を考える際に、広い意味で視野を広げておくような意味を持ちます。「加味する」とは違い、考慮する物事は具体的ではなくても問題ありません。

これは、考慮するという言葉が、それだけで物事を広く捉えるという意味を持っているからです。考慮するというのは、柔軟な考えを持つ、広い視野で考えるというような意味で使われることも多くあります。

例えば「次の会議には、社長も同席することを考慮してくれ」と言われた場合、それは社長が同席するという事態について、あらゆる展開を想像して、それに備えるというような意味を持ちます。

そこには、相手の立場や、相手に与える影響、相手が思うであろうことを想像するなど、様々な配慮が発生します。それら全てを考えることを「考慮する」という言葉で表現します。非常に日本人的であり、空気を読むというような意味を持つ言葉です。

考慮の類語・類義語としては「思慮」などがありますが、これはある物事について、個人的にあれこれと心の中で思いを巡らせることを意味しています。それに対して「考慮」というのは、広く人や組織に対して物事を判断する際に使われる言葉です。

個人的な気持ちではなく、公に様々な場合や場面を想定して、想像力を働かせて考えることを考慮すると表現するのだと覚えておくようにしましょう。

考慮するの「考」という字は、考える、思いを巡らせるという意味を持つ漢字です。他にも、よく調べるという意味や、試すという意味も持っています。考慮という言葉で使われる際には「よく思いを巡らせる」という意味で使われていると言えます。

考慮するの「慮」という字は、あれこれと思いを巡らせる、周囲の状況などをよく考えるという意味を持っています。「慮る」と書いて「おもんぱかる」と読み、これだけでも深く考えを巡らせるという意味を持つものです。

考慮するの「考」という字を使った単語としては、工夫して考え出すことを意味する「考案」、もう一度考えなおすことを意味する「再考」、黙って考えることを意味する「黙考」などがあります。

考慮するの「慮」という字を使った単語としては、深く考えを巡らせることを意味する「深慮」、物事について深く考える能力を意味する「知慮」、焦って苛立つことを意味する「焦慮」などがあります。

加味するの例文

1.出席日数も単位取得に加味することにします。
2.成績と授業態度を加味して、クラス分けをしています。
3.あなたの意見も加味して結論を出すことにしましょう。
4.今後の業績の伸び率も加味した上で、営業成績の総括をする。
5.元来の人柄を加味したとしても、私が彼を許すことはないだろうと思う。
6.歌と演技がイマイチだった彼女がオーディションの最終選考まで残ったのは、有名人の親がいることが加味されたのではないだろうか。
7.彼が2週間ほど体調不良で講義を受けられなかったことを加味したとしても、この試験の点数は低すぎるもので到底単位を認定できるものではない。
8.一見この計画案は様々な多様性を加味したようなものに見受けられるが、熟読すると多数派にとって有利なものであり決議されるべきではない。
9.匿名で誰でも書き込むことができるという特徴を加味すれば、この媒体に書き込まれている情報の信頼性は低いものであると判断するのが妥当だろう。
10.物理の運動分野の問題は、物体に加わる空気抵抗を加味しなさいという条件が加えられると計算がとても複雑になり難度が一気に上昇する。

この言葉がよく使われる場面としては、何かの考えに具体的な事柄を付け加えて考えて欲しい時などが挙げられます。「加味する」という言葉を使う際には、その前に具体的な物事を記述する必要があります。

「加味する」というのは、何かの考えの中に、別の何かを付け加えるという意味を持つ言葉です。別の何かが具体的でない限り、なにを加えたら良いのかわかりません。そのため、加味するという言葉の前には、具体的な物事が記されている必要があります。

加味するというのは、元の考えに新しく別の考えを加えることにより、より考えが深くなったり、より良い方向に進んだりするという意味で使われるものです。加味した結果は、基本的には以前よりも良い状態になるものだと覚えておくようにしましょう。

考慮するの例文

1.万が一、失敗してしまった時の代替案も考慮に入れておいた方が良いでしょう。
2.かなり長い時間、様々なパターンを考慮をした末に出した結論です。
3.キミの意見も一理あるから、この件についてはもう一度考慮する余地があるなぁ。
4.相手の立場も考慮して、予定を立ててください。
5.目標を大きく持つのは良いですが、経理部のことも考慮してください。
6.遠地からの参加者が多いことを考慮して開始の時間を早めにした結果、夕方からの開催となった。
7.年齢や資格、職務経験などを考慮した上で社員の配属を決めるが、時として全く畑違いの部署で才能を開花させる社員もいる。
8.学費補助申請が通らなかったので学校に家庭環境の悪さを力説し再申請をしたものの、これ以上の考慮の余地はないと冷たく却下されてしまった。
9.昨今の事情など全てを考慮に入れた結果、今学期の期末試験は中止することになりましたとの旨が教員から伝えられ、生徒たちはもう夏休み気分だ。
10.オンライン学習において自分のパソコンや課題を印刷できるプリンターを所有していない人は明らかに学習効率が悪くなるのだから、その人たちを考慮した成績算出を行うべきだ。

この言葉がよく使われる場面としては、判断や行動を起こす前に、いろいろな要素を考え合わせることを表現したい時などが挙げられます。考慮するというのは、具体的に考えるべき要素を挙げるのではな、広く深く考えておくという意味を持ちます。

考慮するという言葉は、熟慮するという言葉でも言い換えることが出来るものです。様々な状況に対応できるように考えを深めておくという意味です。

考慮という言葉を使う場合には、相手の事情を考慮したり、相手の立場を考慮したり、具体的な物事ではなく、忖度に近いような形での配慮をしなくてはいけない場合もあります。

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