似た意味を持つ「ぐう畜」(読み方:ぐうちく)と「ぐう聖」(読み方:ぐうせい)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「ぐう畜」と「ぐう聖」という言葉は、似ていても意味は大きく異なりますので、ご注意下さい。
「ぐう畜」と「ぐう聖」の違い
「ぐう畜」と「ぐう聖」の意味の違い
「ぐう畜」と「ぐう聖」の違いを分かりやすく言うと、「ぐう畜」は悪い人や悪い行いをする人に対して使う、「ぐう聖」は素晴らしい人や素晴らしい行いをする人に対して使うという違いです。
「ぐう畜」と「ぐう聖」の使い方の違い
一つ目の「ぐう畜」を使った分かりやすい例としては、「そんな酷いことするなんてぐう畜かよ」「子供を泣かせるなんてぐう畜だな」「あのキャラはぐう畜である」「ライバルチームに移籍するなんてぐう畜だ」などがあります。
二つ目の「ぐう聖」を使った分かりやすい例としては、「彼女は心が優しすぎてぐう聖だと思う」「災害時に必ず寄付しているので彼はぐう聖だ」「新しい人が入るといつも丁寧に教えているのでぐう聖としかいえない」などがあります。
「ぐう畜」と「ぐう聖」の使い分け方
「ぐう畜」と「ぐう聖」は似た言葉ですが、意味は全く異なっている対義語なので、間違えないように注意しましょう。
「ぐう畜」と、ぐうの音も出ないほど畜生なことを意味しており、悪い人や悪い行いをする人に対して使います。
一方、「ぐう聖」はぐうの音も出ないほど聖人なことを意味しており、素晴らしい人や素晴らしい行いをする人に対して使うというのが違いです。
「ぐう畜」と「ぐう聖」の英語表記の違い
「ぐう畜」も「ぐう聖」日本語特有のネットスラングなので、直訳した英語表記はありません。
「ぐう畜」の意味
「ぐう畜」とは
「ぐう畜」とは、ぐうの音も出ないほど畜生なことを意味しています。
「ぐう畜」の使い方
「ぐう畜」を使った分かりやすい例としては、「その行為はぐう畜だと思うよ」「指導がとても厳しいので彼はぐう畜と呼ばれている」「台風が接近しているのにピザを頼むなんてぐう畜だ」「抜き打ち検査を行なうなんてぐう畜だ」などがあります。
「ぐう畜」はぐうの音も出ないほど畜生なことを意味するネットスラングです。ネットスラングとは、インターネット上で使われている俗語のことを意味しています。また、流行語や若者言葉などと同じように、時代ととも意味や使い方にも変化が生じると覚えておきましょう。
「ぐう畜」は悪い人や悪い行いをする人に対して、その人を非難したりからかったりする場合に使う言葉です。そのため、基本的にマイナスのイメージを伴っています。
「ぐう畜」の語源
「ぐう畜」の語源はネット掲示板5ちゃんねるのなんでも実況Jです。なんでも実況Jとは通称なんJと呼ばれ、さまざまなジャンルで実況や雑談を行なう場所ですが、プロ野球好きが多いため、野球に関する実況が多いと言われています。
そのなんJにおいてプロ野球選手の小笠原道大選手は「ガッツ」の愛称で親しまれていました。しかし、小笠原道大選手が日本ハムから巨人へと移籍する際に非難され、「ガッツ」ではなく、「カッス」という悪い意味で呼ばれるようになったのです。
そして、「ほんとカッスはぐうの音も出ないほどの畜生だな」という書き込みがあり、これが省略され「ぐう畜」という言葉が生まれた言われています。
「ぐう畜」の類語
「ぐう畜」の類語・類義語としては、人間らしい心を持たず恩義や人情をわきまえないことを意味する「人でなし」、本人にそのような意図がなくてもその言動や態度が畜生に見えることを意味する「ナチュ畜」乱暴を働く者のことを意味する「狼藉者」などがあります。
「ぐう聖」の意味
「ぐう聖」とは
「ぐう聖」とは、ぐうの音も出ないほど聖人なことを意味しています。
「ぐう聖」の使い方
「ぐう聖」を使った分かりやすい例としては、「彼は迷惑かけても怒らないのでマジのぐう聖だ」「上司がぐう聖なので仕事がとても楽です」「ぐう聖の有名人で思いつくのはナイチンゲールです」などがあります。
「ぐう聖」はぐうの音も出ないほど聖人なことを意味するネットスラングです。
「ぐう聖」は素晴らしい人や素晴らしい行いをする人に対して、その人を褒め称えるニュアンスで使うので、基本的にプラスのイメージを伴っています。
「ぐう聖」の語源
「ぐう聖」の語源はなんJで流行った言葉である「ぐう畜」の派生になります。「ぐう畜」が悪い人に対して使うのに対して、「ぐう聖」は良い人に対して使います。つまり、「ぐう畜」の対義語として生まれたのが「ぐう聖」と覚えておきましょう。
「ぐう聖」の特徴
「ぐう聖」は身近な人だけではなく、有名人などの身近ではない人にも使えるというのが特徴です。
「ぐう聖」の類語
「ぐう聖」の類語・類義語としては、仏法に通じた徳の高い僧のことを意味する「高僧」、知識や徳望の優れた立派な人物のことを意味する「聖人君子」などがあります。
「ぐう畜」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、ぐうの音も出ないほど畜生なことを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「ぐう畜」はネットスラングです。
「ぐう聖」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、ぐうの音も出ないほど聖人なことを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「ぐう聖」はネットスラングです。
「ぐう畜」と「ぐう聖」は似た言葉ですが意味は全く異なっています。どちらの言葉を使うか迷った場合、悪い人や悪い行いをする人に対して使うのが「ぐう畜」、素晴らしい人や素晴らしい行いをする人に対して使うのが「ぐう聖」と覚えておきましょう。