似た意味を持つ「アメイジング」と「ワンダフル」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「アメイジング」と「ワンダフル」という言葉は、「すばらしい」という共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
アメイジングとワンダフルの違い
アメイジングとワンダフルの意味の違い
アメイジングとワンダフルの違いを分かりやすく言うと、アメイジングは予想できない物事を表現するときに使い、ワンダフルは予想できうる物事を表現する時に使うという違いです。
アメイジングとワンダフルの使い方の違い
一つ目のアメイジングを使った分かりやすい例としては、「友人と映画を見てアメイジングだったと語り合った」「思わずアメイジングと口にしてしまうような出来事だった」「アメイジングな景色と形容されていた」などがあります。
二つ目のワンダフルを使った分かりやすい例としては、「ワンダフルなサプライズに喜ばざるを得なかった」「明日はきっとワンダフルな一日になるだろう」「舞台観劇後、なんてワンダフルなんだと破顔した」などがあります。
アメイジングとワンダフルの使い分け方
アメイジングとワンダフルはどちらも、すばらしい経験や物事に対して使われている言葉ですが、ニュアンスが若干異なります。
アメイジングは、驚くほど見事なことを表す言葉です。上記例文の「思わず」といった語を伴う予期できないような良い物事に対して使われます。
一方のワンダフルは、不思議なくらいすばらしいことを表す言葉です。上記例文の「ワンダフルな一日」などのように、予想できる良い物事に対して使われます。
つまり、アメイジングは予想できない物事に対して使い、ワンダフルは予想できうる物事に対して使うという違いがあります。
また、英語圏では、アメイジングは非公式的かつ話し言葉として使われることが多く、ワンダフルは公式文書などに書き言葉として使われることが多いという点も異なります。
アメイジングとワンダフルの英語表記の違い
アメイジングを英語にすると「amazing」となり、例えば上記の「アメイジングだった」を英語にすると「be just amazing」となります。
一方、ワンダフルを英語にすると「wonderful」となり、例えば上記の「ワンダフルなサプライズ」を英語にすると「a wonderful surprise」となります。
アメイジングの意味
アメイジングとは
アメイジングとは、驚かせるほど見事なことを意味しています。
アメイジングの使い方
アメイジングを使った分かりやすい例としては、「アメイジング・グレイスを歌ったアーティストの歌声が綺麗だと一躍有名になった」「アメイジングと英語で褒められたらお礼を言うのが良いのだろうか」「アメイジングを名に含む作品は多い」などがあります。
その他にも、「自分の好きな物語から飛び出してきたかのようなアメイジングな空間だった」「アメイジングな上司には今後も頭が上がらないだろう」「彼女の花嫁姿は海外の人であればアメイジングと口から零れるほど美しかった」などがあります。
アメイジングは英語で「amazing」と表記され、「驚くべき」「びっくりするような」といった意味を持ちます。これが転じて、日本では驚くほどすばらしいという意味で使われています。「アメージング」と表記されることもあります。
「アメイジング・グレイス」の意味
上記例文の「アメイジング・グレイス」は18世紀に作られた讃美歌のタイトルで、「驚くべき恩寵」を意味します。罪から救われた喜びや神への感謝を表す歌詞と美しいメロディで構成されており、宗教という枠を超えて世界的に親しまれている曲となっています。
アメイジングは会話や文章ではあまり使われない
日本では、楽曲や映像などの作品名として使われることは多くありますが、日常生活やビジネスシーンなどにおける会話や文書において、アメイジングという言葉を使うことはあまりありません。
アメイジングの対義語
アメイジングの対義語・反対語としては、期待や希望通りにならずにがっかりすることを意味する「落胆」、当てが外れたりしてがっかりすることを意味する「失意」があります。
アメイジングの類語
アメイジングの類語・類義語としては、夢を見ているかのように美しい様子を意味する「ファンタスティック」、群をぬいてすぐれていることを意味する「卓越」、驚くほど立派で見事な様子を意味する「あっぱれ」などがあります。
ワンダフルの意味
ワンダフルとは
ワンダフルとは、不思議なくらいすばらしいことを意味しています。
ワンダフルの使い方
ワンダフルを使った分かりやすい例としては、「ワンダフルな賞品をもらって優勝を実感した」「ワンダフルな商品が開発され、多くの人が便利だと感じている」「子どもたちにとってワンダフルなおもちゃ箱には夢が詰まっている」などがあります。
その他にも、「ワンダフルライフという名の通り素敵な生活を営む育成ゲームで遊ぶ」「昔からワンダフルと犬の鳴き声を掛けた言葉遊びがされている」「ワンダフルという語を普段会話で使うことはない」などがあります。
ワンダフルは英語で「wonderful」と表記され、「すばらしい」「不思議な」「驚くべき」といった意味を持ちます。「驚異」「驚嘆すべき」を意味する「wonder」と、「満ちた」を意味する接尾語「ful」が組み合わせられた言葉です。
日本語でも同じように使われ、本来の英語の発音に近い「ワンダホー」と別の表記がされることもあります。
ワンダフルは会話や文章ではあまり使われない
日本では、前項の「アメイジング」同様、作品名などとして使われることは多くありますが、日常生活やビジネスシーンなどにおける会話や文書において、ワンダフルという言葉を使うことはあまりありません。
ワンダフルの対義語
ワンダフルの対義語・反対語としては、期待していたことが外れてがっかりすることを意味する「失望」、期待や憧れのもと美化していた物事が現実とは異なりがっかりすることを意味する「幻滅」があります。
ワンダフルの類語
ワンダフルの類語・類義語としては、見事でカッコイイ様子を意味する「ナイス」、良い、優秀な様子を意味する「グッド」、経験を積んで物事をするのに巧みで抜け目のないことを意味する「老巧」などがあります。
アメイジングの例文
この言葉がよく使われる場面としては、驚くほど見事なことを意味する時などが挙げられます。
例文1の「アメイジング・グレイス」のように、楽曲などの作品名に対して使われることが多く、日常会話でアメイジングを使うことはあまりありません。
ワンダフルの例文
この言葉がよく使われる場面としては、不思議なくらいすばらしいことを意味する時などが挙げられます。
英語圏同様、日本でもワンダフルは話し言葉よりも書き言葉として使われることの方が多い言葉です。
アメイジングとワンダフルは、どちらも「すばらしい」を表します。どちらを使うか迷った場合は、予想できない物事を表す場合は「アメイジング」を、予想できうる物事を表す場合は「ワンダフル」を使うと覚えておけば間違いありません。