【多大なる】と【多大な】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「多大なる」(読み方:ただいなる)と「多大な」(読み方:ただいな)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「多大なる」と「多大な」という言葉は、どちらも数量や規模などが非常に大きいことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「多大なる」と「多大な」の違い

「多大なる」と「多大な」の意味の違い

「多大なる」と「多大な」の違いを分かりやすく言うと、「多大なる」は文語的な表現で使うことが多い、「多大な」は口語的表現で使うことが多いという違いです。

「多大なる」と「多大な」の使い方の違い

一つ目の「多大なる」を使った分かりやすい例としては、「多大なるご支援に大変感謝しております」「この作業には多大なる時間がかかるだろう」「今回の件では多大なるご尽力を賜りありがとうございました」などがあります。

二つ目の「多大な」を使った分かりやすい例としては、「この前の大地震がその村に大きな影響を及ぼしました」「この新サービスは私たちに多大な報酬をもたらすだろう」「彼女は会社に多大な貢献をしました」などがあります。

「多大なる」と「多大な」の使い分け方

「多大なる」と「多大な」はどちらも数量や規模などが非常に大きいことを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

「多大なる」は文語的な表現で使うことが多いのに対して、「多大な」は口語的表現で使うことが多いというのが違いになります。

ただし、あくまで多いだけなので、「多大なる」を口語的、「多大な」を文語的に使用しても問題ないと覚えておきましょう。

「多大なる」と「多大な」の英語表記の違い

「多大なる」も「多大な」も英語にすると「tremendous」「considerable」となり、例えば上記の「彼女は会社に多大な貢献をしました」を英語にすると「She did considerable for the company」となります。

「多大なる」の意味

「多大なる」とは

「多大なる」とは、数量や規模などが非常に大きいことを意味しています。

表現方法は「多大なるご協力」「多大なる感謝」「多大なるご尽力」

「多大なるご協力」「多大なる感謝」「多大なるご尽力」「多大なるご迷惑」「多大なるお力添え」などが、「多大なる」を使った一般的な言い回しになります。

「多大なる」の使い方

「多大なる」を使った分かりやすい例としては、「あなたの多大なるご協力に感謝いたします」「彼らの不法行為により弊社は多大なる損害を受けました」「多大なるご支援本当にありがとうございました」「この発明品を作るために多大な時間を費やしました」などがあります。

「多大なる」は数量や規模などが非常に大きいことを意味する「多大」に、存在の判断を表す助動詞を意味する「なる」が合わさった言葉です。

「多大なる」の特徴

「多大なる」は数えられるものだけではなく、苦労、損害、熱意、ストレスなどの抽象的なものに対しても使うことができるというのが特徴になります。

また、プラスのイメージとマイナスのイメージのどちらでも使うことが可能です。例えば、「彼は日本のサッカー界に多大なる影響を与えた人物です」とすればプラスのイメージになります、

一方、「この度は多大なるご迷惑をおかけして申し訳ございません」のような言い回しにすると、マイナスのイメージになるのです。

「多大なる」の類語

「多大なる」の類語・類義語としては、推し量ることができないことを意味する「計り知れない」、程度のきわめて大きいことを意味する「甚大な」、普通の度合いをはるかに超えていることを意味する「甚だしい」などがあります。

「多大な」の意味

「多大な」とは

「多大な」とは、数量や規模などが非常に大きいことを意味しています。

表現方法は「多大なストレス」「多大な費用」「多大な人」

「多大なストレス」「多大な費用」「多大な人」「多大な努力」「多大な影響」などが、「多大な」を使った一般的な言い回しになります。

「多大な」の使い方

「多大な」を使った分かりやすい例としては、「この計画は多大な費用と時間を必要とします」「彼は現代の野球界に多大な影響を与えた人です」「プロサッカー選手になるために多大な努力をしました」「彼は多大な犠牲を払ったが勝利を手にすることができました」などがあります。

「多大な」は数量や規模などが非常に大きいことを意味する「多大」に、存在の判断を表すことを意味する「な」が合わさった言葉です。

「多大な」は数量に対して用いることもできますが、「多大な援助」「多大な迷惑」「多大な影響」などのように、抽象的な事柄の程度が大きいことを表す場合によく使われています。

「多大な」の特徴

「多大な」はプラスのイメージとマイナスのイメージのどちらでも使うことができるというのが特徴です。そのため、前後の文章によって、どちらの意味で使っているか判断するようにしましょう。

「多大な」の類語

「多大な」の類語・類義語としては、程度や数量がきわめて大きいことを意味する「莫大な」、きわめて大きいことを意味する「絶大な」、膨れて大きくなることを意味する「膨大な」などがあります。

「多大なる」の例文

1.この度は弊社社員の不注意で、多大なるご迷惑をおかけして大変申し訳ございませんでした。
2.今回の台風は多大なる被害を出したので、復旧作業には自衛隊が出動しました。
3.彼のプレーはこれからプロ野球選手を目指す子供達に、多大なる影響を与えました。
4.多大なる皆さんのご支援のおかげで、無事キャッチアップすることができました。
5.弊社社員の不適切な発言により、多大なるご迷惑と混乱を招いたことを深くお詫び申し上げます。

この言葉がよく使われる場面としては、数量や規模などが非常に大きいことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「多大なる」はビジネスシーンにおいても使うことができる言葉です。

「多大な」の例文

1.上司から多大なストレスを受けたので、パワハラで訴えることにしました。
2.医者になるには多大な費用がかかるので、私がなるには少し厳しいだろう。
3.睡眠不足は健康に多大な影響を及ぼす可能性があるので、しっかりと寝た方がいいだろう。
4.我がチームに多大な貢献をしてくれたので、引退セレモニーは派手に行う予定です。
5.彼は日本の映画界の歴史に、多大な影響を与えた監督の一人です。

この言葉がよく使われる場面としては、数量や規模などが非常に大きいことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「多大な」はビジネスシーンにおいても使うことができる言葉です。

「多大なる」と「多大な」はどちらも数量や規模などが非常に大きいことを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、文語的な表現で使うことが多いのが「多大なる」、口語的表現で使うことが多いのが「多大な」と覚えておきましょう。

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