似た意味を持つ「教えていただけますでしょうか」(読み方:おしえていただけますでしょうか)と「教えていただけないでしょうか」(読み方:おしえていただけないでしょうか)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「教えていただけますでしょうか」と「教えていただけないでしょうか」という言葉は、どちらも教えてほしいとお願いをすることを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
「教えていただけますでしょうか」と「教えていただけないでしょうか」の違い
「教えていただけますでしょうか」と「教えていただけないでしょうか」の意味の違い
「教えていただけますでしょうか」と「教えていただけないでしょうか」の違いを分かりやすく言うと、「教えていただけますでしょうか」よりも「教えていただけないでしょうか」の方が丁寧な表現という違いです。
「教えていただけますでしょうか」と「教えていただけないでしょうか」の使い方の違い
一つ目の「教えていただけますでしょうか」を使った分かりやすい例としては、「先方の人数を教えていただけますでしょうか」「お聞きしたいことがいくつかあるのですが教えていただけますでしょうか」「この件について教えていただけますでしょうか」などがあります。
二つ目の「教えていただけないでしょうか」を使った分かりやすい例としては、「ご希望の日時を教えていただけないでしょうか」「資料の作成方法を教えていただけないでしょうか」「分からないことがあるのですが教えていただけないでしょうか」などがあります。
「教えていただけますでしょうか」と「教えていただけないでしょうか」の使い分け方
「いただけますでしょうか」と「いただけないでしょうか」はどちらも教えてほしいとお願いをすることを意味しており、大きな違いはありません。あえて違いを挙げるならば、「いただけますでしょうか」よりも「いただけないでしょうか」の方が丁寧表現という点です。
ではなぜ、「いただけないでしょうか」の方が丁寧な表現かというと、「いただけますでしょうか」はしてもらえることが前提である肯定の疑問形なのに対して、「いただけないでしょうか」は謙虚な気持ちを表す否定の疑問形なのが理由になります。
「教えていただけますでしょうか」と「教えていただけないでしょうか」の英語表記の違い
「教えていただけますでしょうか」も「教えていただけないでしょうか」も英語にすると「Could you kindly tell me about」「Could you please tell me about」となります。
「教えていただけますでしょうか」の意味
「教えていただけますでしょうか」とは
「教えていただけますでしょうか」とは、教えてほしいとお願いをすることを意味しています。
「教えて頂けますでしょうか」は誤用
「教えていただけますでしょうか」を漢字にして、「教えて頂けますでしょうか」とするのは誤用です。
ではなぜ誤用かと言うと、「教えていただけますでしょうか」の「いただく」は補助動詞であり、日本語には動詞は漢字表記し、補助動詞はひらがなで表記するという決まりがあるのが理由になります。
「教えていただけますでしょうか」の使い方
「教えていただけますでしょうか」を使った分かりやすい例としては、「プレゼンで使う資料の作成方法を教えていただけますでしょうか」「こちらの件について詳しく教えていただけますでしょうか」「こちらは交換が可能か教えていただけますでしょうか」などがあります。
「教えていただけますでしょうか」は知識を身につけることを意味する「教える」に、してもらうの謙譲語の「いただく」、丁寧語の「ます」、「だろう」の丁寧語「でしょう」、疑問形の「か」が合わさり、教えてほしいとお願いをすることの意味で使われている敬語表現です。
「教えていただけますでしょうか」は目上の人に対して適していない
「教えていただけますでしょうか」は目上の人に対して、教えてほしいとお願いをする場合に使う言葉になります。ただし、ややフランクな表現ではあるので、よりかしこまった場面ではあまり適していません。
よりかしこまった場面で使いたのであれば、さらに丁寧な表現である「教えていただけないでしょうか」「教えていただけますと幸いです」などを使うのがいいでしょう。
「教えていただけますでしょうか」は話し言葉として使うのが一般的です
また、「教えていただけますでしょうか」は電話口や対面してる場合などの話し言葉として使うのが一般的です。そのため、メールや文書などの書き言葉として使うのはあまり適していません。
「教えていただけますでしょうか」は正しい敬語表現
「教えていただけますでしょうか」を二重敬語だと思う人もいると思いますが、結論から言うと二重敬語ではなく、正しい敬語表現です。
二重敬語とは一つの語に同じ種類の敬語を二重に使ったもののことを指しており、「いただけますでしょうか」は丁寧語の「ます」に対して、「でしょうか」を添えた表現なので二重敬語ではないと覚えておきましょう。
「教えていただけますでしょうか」の類語
「教えていただけますでしょうか」の類語・類義語としては、知識や方法などを教え示してほしいとお願いすることを意味する「ご教示いただけますでしょうか」、武術や芸能などを教え示してほしいとお願いすることを意味する「ご指南いただけますでしょうか」などがあります。
「教えていただけないでしょうか」の意味
「教えていただけないでしょうか」とは
「教えていただけないでしょうか」とは、教えてほしいとお願いをすることを意味しています。
「教えて頂けないでしょうか」は誤用
「教えていただけないでしょうか」を漢字にして、「教えて頂けないでしょうか」とするのは誤用です。
ではなぜ誤用かと言うと、「教えていただけないでしょうか」の「いただく」は補助動詞であり、日本語には動詞は漢字表記し、補助動詞はひらがなで表記するという決まりがあるのが理由になります。
「教えていただけないでしょうか」の使い方
「教えていただけないでしょうか」を使った分かりやすい例としては、「納期の変更は可能か教えていただけないでしょうか」「こちらの内容の詳細について教えていただけないでしょうか」「彼の居場所について教えていただけないでしょうか」などがあります。
「教えていただけないでしょうか」は知識を身につけることを意味する「教える」に、してもらうの謙譲語の「いただく」、打消しの助動詞「ない」、「だろう」の丁寧語「でしょう」、疑問形の「か」が合わさり、してもらえるかお願いすることの意味で使われている敬語表現です。
「教えていただけないでしょうか」は目上の人に使える
「教えていただけないでしょうか」はビジネスシーンにおいてよく使われており、とても丁寧な表現なので、上司や取引先などの目上の人に対して使うこともできます。
「教えていただけないでしょうか」は正しい敬語表現
「教えていただけないでしょうか」を二重敬語だと思う方がいるかと思いますが、二重敬語ではなく正しい敬語表現になります。二重敬語とは「尊敬語+尊敬語」「謙譲語+謙譲語」「丁寧語+丁寧語」などのように、一つ語の中に同じ種類の敬語を重複させてしまう間違った敬語の使い方です。
「教えていただけないないでしょうか」は、してもらうの謙譲語の「いただく」に、打消しの助動詞「ない」、「だろう」の丁寧語「でしょう」、疑問形の「か」で成り立っており、二重敬語の例に当てはまっていないので、正しい敬語表現になります。
「教えていただけないでしょうか」の類語
「教えていただけないでしょうか」の類語・類義語としては、知識や方法などを教え示してほしいとお願いすることを意味する「ご教示いただけないでしょうか」、武術や芸能などを教え示してほしいとお願いすることを意味する「ご指南いただけないでしょうか」などがあります。
「教えていただけますでしょうか」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、教えてほしいとお願いをすることを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「教えていただけますでしょうか」はビジネスシーンにおいても使うことができる言葉です。
「教えていただけないでしょうか」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、教えてほしいとお願いをすることを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「教えていただけないでしょうか」はビジネスシーンにおいても使うことができる言葉です。
「教えていただけますでしょうか」と「教えていただけないでしょうか」はどちらも教えてほしいとお願いをすることを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、「教えていただけますでしょうか」よりも「教えていただけないでしょうか」の方が丁寧な表現と覚えておきましょう。