【特長的】と【特徴的】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

同じ「とくちょうてき」という読み方の「特長的」と「特徴的」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「特長的」と「特徴的」という言葉は同音の言葉ですが、それぞれの漢字によって使い方には少し違いがあります。




「特長的」と「特徴的」の違い

「特長的」は「特徴的」の間違い

「特長的」と「特徴的」の違いを分かりやすく言うと、「特長的」とは「特徴的」の間違った使い方、「特徴的」とは他と異なって特に目立つことです。

「特長的」は誤字

一般的には「特長的」という言葉は存在しません。読み方が同じなことから、「特徴的」のことを間違えて「特長的」を使っている人がほとんどです。

「特徴的」は正しい日本語

正しい言葉である「特徴的」を使った分かりやすい例としては、「高山植物には特徴的な共通点があります」「首都圏の気候で特徴的なのは夏と冬の寒暖差です」「現代の特徴的な一つの傾向は科学の信仰です」などがあります。

「特徴的」という言葉はあっても、「特長的」という言葉は存在しません。同時に「特徴的」という単語の意味について「他と異なって特に目立つこと」と覚えておきましょう。

「特徴的」の英語表記

「特徴的」を英語にすると「characteristic」「feature」「peculiarity」となり、例えば上記の「現代の特徴的な一つの傾向は科学の信仰です」を英語にすると「One of the characteristic trends of modern times is faith in science」となります。

「特長的」の意味

「特長的」とは

「特長的」とは、「特徴的」の間違った使われ方です。

「特長的」が間違っている理由

「特長的」という言葉は存在せず、間違った言葉として広まっています。読み方が同じなため、「特徴的」と混同してしまう人が多いようですが、間違った言葉なので使わないように気を付けましょう。

「特長的」と「特徴的」を間違ってしまう理由としては、「特長」と「特徴」の読み方が同じなので勘違いして覚えてしまっているのが原因です。正しい日本語は「特徴的」なので混同しないように注意しましょう。

ではなぜ「特長的」が間違った言葉かというと、「特長」とは他よりも特にすぐれている点のことを意味しており、良い点のみに言及して使います。一方、「特徴」は他と比べて特に目立つ点のことを意味しており、良い点にも悪い点にも使うことができる言葉です。

そのため、他と異なって特に目立つことを意味しており、良い点にも悪い点にも使うことができる「とくちょうてき」は「特徴」の方を使うと覚えておきましょう。

「特長」の例文

間違った言葉である「特長的」の「特長」を使った分かりやすい例としては、「彼の特長を活かすのならフォワードではなくサイドバックをやらせるべきだろう」「この機種の特長は操作しやすいことです」「汚れにくく破れにくいのがこの生地の特長です」などがあります。

「特徴的」の意味

「特徴的」とは

「特徴的」とは、他と異なって特に目立つことを意味しています。

表現方法は「特徴的な人」「特徴的な形」「特徴的である」

「特徴的な人」「特徴的な形」「特徴的である」などが、「特徴的」を使った一般的な言い回しになります。

「特徴的」の使い方

「特徴的」を使った分かりやすい例としては、「ウグイスは泣き声が特徴的な鳥です」「イメチェンをしたいので特徴的な髪型にチャレンジすることにしました」「彼女は特徴的な声なので聴いたらすぐに分かってしまいます」などがあります。

「特徴的」は他と異なって特に目立つことを意味する形容動詞です。形容動詞とは活用のある自立語で、文中において単独で述語になることができます。

「特徴的」は日常生活、ビジネスシーン、スポーツシーンなどの様々な場面で使うことができる言葉です。

「特徴的」は良いか悪いに関わらず他と比べて目立っていることを表現したい場合に使います。そのため、利点と欠点のどちらの場合でも使うことができると覚えておきましょう。

「特徴的」の対義語

「特徴的」の対義語・反対語としては、型にはまっていて個性や特色が見られないことを意味する「類型的」があります。

「特徴的」の類語

「特徴的」の類語・類義語としては、そのものだけが特別にもっていることを意味する「独特」、そのものだけが特に持っていることを意味する「特有」、その人物や作品などが持つ独特のよさや味わいのことを意味する「持ち味」などがあります。

「特長的」の例文

1.「特長的」という言葉は存在しないので、おそらく「特徴的」の言い間違いだろう。
2.「特徴的」という言葉は他と異なって特に目立つことで、「特長的」という言葉はない。
3.「特長的」という言葉は、今のところ間違いだとされているが、多くの人が使うようになれば馴染んでくるのかもしれない。
4.ホトトギスは泣き声が特長的な鳥だという言葉を使う人はいるが、正しくはホトトギスは泣き声が特徴的な鳥だです。
5.このビルは特徴的な形をしているという言葉はあるが、このビルは特長的な形をしているという言葉はない。

この言葉がよく使われる場面としては、「特徴的」という言葉を間違えて「特長的」と表現している時などが挙げられます。

「特長的」という言葉は辞書にも載っていませんし、広く使われている言葉ではなく、「特徴的」を間違えて使っている可能性が高いです。

「特長的」という言葉の意味を理解した上で、あえて使っている場合以外は、「特長的」ではなく、「特徴的」と表現するのが正しい使い方になります。

「特徴的」の例文

1.特徴的な形の建物だったので、思わず写真に撮ってしまいました。
2.彼女は特徴的な声だと言われたので、声優を目指すことにしました。
3.彼には幻覚や妄想などの特徴的な症状がみられたので、入院させることにしました。
4.彼は特徴的なドリブルでチームを勝利へ導いているので、ファンからの人気がとても高いです。
5.彼女は特徴的な髪の色をしていたので、一度あったら忘れることはできないだろう。

この言葉がよく使われる場面としては、他と異なって特に目立つことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「特徴的」は様々な場面で使うことができる言葉です。

「特長的」と「特徴的」どちらを使うか迷った場合は、「特長的」は辞書にない言葉なので、辞書に載っている言葉の「特徴的」を使うようにしましょう。

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