【あってはならない】と【あってはいけない】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「あってはならない」と「あってはいけない」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「あってはならない」と「あってはいけない」という言葉は、どちらも禁止を表すことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「あってはならない」と「あってはいけない」の違い

「あってはならない」と「あってはいけない」の意味の違い

「あってはならない」と「あってはいけない」の違いを分かりやすく言うと、「あってはならない」の方が「あってはいけない」よりも硬い表現という違いです。

「あってはならない」と「あってはいけない」の使い方の違い

一つ目の「あってはならない」を使った分かりやすい例としては、「盗みを働くことはあってはならない」「無断で仕事を休むのはあってはならない」「民族差別はあってはならないと思います」「覗き見なんて紳士にあってはならない行為です」などがあります。

二つ目の「あってはいけない」を使った分かりやすい例としては、「他人を馬鹿にするなんてあってはいけないことです」「SNS上で誹謗中傷するのはあってはいけないことだ」「万引きはあってはいけない行為です」などがあります。

「あってはならない」と「あってはいけない」の使い分け方

「あってはならない」と「あってはいけない」はどちらも禁止を表すことを意味しており、大きな違いはありません。あえて違いを挙げるならば、「あってはならない」の方が「あってはいけない」よりも硬い表現という点です。

そのため、「あってはならない」の方が法律や規則などで当然であるという場合によく使われています。また、「あってはいけない」は聞き手の行為に直接言及する時に使うことが多いと覚えておきましょう。

「あってはならない」と「あってはいけない」の英語表記の違い

「あってはならない」も「あってはいけない」も英語にすると「unbecoming」「unseemly」「ungentlemanly」となり、例えば上記の「覗き見なんて紳士にあってはならない行為です」を英語にすると「Peeping is a most ungentlemanly act」となります。

「あってはならない」の意味

「あってはならない」とは

「あってはならない」とは、禁止を表すことを意味しています。

表現方法は「あってはならないこと」「あってはならない存在」

「あってはならないこと」「あってはならない存在」などが、「あってはならない」を使った一般的な言い回しになります。

「あってはならない」の使い方

「あってはならない」を使った分かりやすい例としては、「性差別はあってはならないと思います」「スポーツマンシップに反する行為はあってはならない」「ファンと交際関係になるのはアイドルとしてあってはならない」などがあります。

「あってはならない」は「あってはならない」はあることを意味する「あって」に、「なる」の否定形「ならない」が合わさり、禁止を表すことの意味で使われている言葉です。

「あってはならない」は法律、規則、社会慣習などで、それをしないのは当然であるという客観的な表現としてよく使われています。

例えば、脱税や傷害などの犯罪行為は決して行ってはいけません。これを表現するために、「脱税はあってはならないことです」「傷害はあってはならない行為です」などのように使います。

「あってはならない」の特徴

「あってはならない」はビジネスシーンや日常生活などの様々な場面で使うことができる言葉です。

「あってはならない」の類語

「あってはならない」の類語・類義語としては、とんでもないことを意味する「あるまじき」、けしからぬことを意味する「もってのほか」、もってのほかであることを意味する「とんでもない」などがあります。

「あってはいけない」の意味

「あってはいけない」とは

「あってはいけない」とは、禁止を表すことを意味しています。

「あってはいけない」の使い方

「あってはいけない」を使った分かりやすい例としては、「他人を殴るのはあってはいけないことです」「バイトを無断で休むなんてあってはいけないです」「脱税行為は日本国民としてあってはいけないことです」「未成年がお酒を飲むのはあってはいけない」などがあります。

「あってはいけない」は「あってはいけない」はあることを意味する「あって」に、「いける」の否定形「いけない」が合わさり、禁止を表すことの意味で使われている言葉です。

「あってはいけない」は聞き手の行為に直接何か言う場合によく使われています。ただし、あくまでよく使われているだけなので、法律や規則などの一般論に対しても使うことができると覚えておきましょう。

「あってはいけない」の特徴

「あってはいけない」はビジネスシーンや日常生活などの様々な場面で使うことができる言葉です。

「あってはいけない」の類語

「あってはいけない」の類語・類義語としては、厳重に禁止することを意味する「厳禁」、ある行為を行わないように命令することを意味する「禁止」などがあります。

「あってはならない」の例文

1.悲惨なニュースを見るたびに、戦争はあってはならないと思います。
2.自分の利益のために、法律違反をするのはあってはならないです。
3.彼はオリンピック選手としてあってはならない行為をしたので、代表権が剥奪されました。
4.無断で会社を休むのは、社会人としてあってはならないことだと思います。
5.彼は警察官としてあってはならない発言をしたので、懲戒免職となりました。

この言葉がよく使われる場面としては、禁止を表すことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「あってはならない」はビジネスシーンにおいても使うことができる言葉です。

「あってはいけない」の例文

1.政治家が公約を守らないのは、あってはいけないことだと思います。
2.部活の指導だからといって、生徒に体罰を行うのは教師としてあってはいけない行為です。
3.彼はプロ野球選手としてあってはいけない行為をしたため、プロ野球界から追放されました。
4.彼女は政治家としてあってはいけない発言が問題となり、来月辞任することになりました。
5.税金は国民の義務なので、脱税は絶対にあってはいけないことです。

この言葉がよく使われる場面としては、禁止を表すことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「あってはいけない」はビジネスシーンにおいても使うことができる言葉です。

「あってはならない」と「あってはいけない」はどちらも禁止を表すことを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、「あってはならない」の方が「あってはいけない」よりも硬い表現と覚えておきましょう。

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