【ロックアウト】と【ロックダウン】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「ロックアウト」と「ロックダウン」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「ロックアウト」と「ロックダウン」という言葉は、「出入りや機能の制限」という共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




ロックアウトとロックダウンの違い

ロックアウトとロックダウンの意味の違い

ロックアウトとロックダウンの違いを分かりやすく言うと、ロックアウトは締め出すことを表現する時に使い、ロックダウンは移動を制限することを表現する時に使うという違いです。

ロックアウトとロックダウンの使い方の違い

一つ目のロックアウトを使った分かりやすい例としては、「ロックアウト解除まで一体どのくらい時間が掛かるだろう」「ロックアウトされてしばらく何も入力できなくなった」「工場では安全のためにロックアウトが行われる」などがあります。

二つ目のロックダウンを使った分かりやすい例としては、「冬のロックダウンによってある程度流行病の感染者は減っているのだろうか」「国によっては全国民を対象にロックダウン政策を行なっていた」「ロックダウンモードを有効にしておく」などがあります。

ロックアウトとロックダウンの使い分け方

ロックアウトとロックダウンはどちらも、安全のために人々の出入りや移動、システムへのアクセスや機能の制限を意味する言葉として使われていますが、意味が若干異なります。

ロックアウトは、雇用者が作業場を一時的に閉鎖して労働者の就業を拒否することを表します。その他にも、コンピュータなどにおいてパスワード入力を受け付けずに制限することも意味します。

一方のロックダウンは、建物などの出入り口を封鎖することや、不正なアクセスを防止するために機能や操作の制限を行うことを表します。その他にも、人々の外出や移動を制限することも意味します。

つまり、ロックアウトは外側からの侵入を防ぐために締め出すことを表し、ロックダウンは内側から出入り口を封鎖することを表すという違いがあります。

ロックアウトとロックダウンの英語表記の違い

ロックアウトを英語にすると「lockout」となり、例えば上記の「ロックアウト解除」を英語にすると「unlockout」となります。

一方、ロックダウンを英語にすると「lock-down」「lockdown」となり、例えば上記の「冬のロックダウン」を英語にすると「the wintry lock-down」となります。

ロックアウトの意味

ロックアウトとは

ロックアウトとは、雇用者が作業場を一時的に閉鎖して労働者の就業を拒否することを意味しています。

その他にも、システムにおけるパスワード入力の際に一定回数以上誤った場合、入力を受け付けなくなることを意味する言葉として使われています。

ロックアウトの使い方

「ロックアウトが行われても賃金は支払われるのだろうか」「工事ではロックアウトをした場合安全な箇所にはタグをつけるそうだ」などの文中で使われているロックアウトは、「作業所閉鎖や就労拒否」の意味で使われています。

一方、「パソコンのロックアウトが解除されるまで残り数分となった」「アカウントのパスワードが分からずロックアウト状態になってしまった」などの文中で使われているロックアウトは、「鍵を掛けて締め出すこと」の意味で使われています。

ロックアウトは英語で「lockout」と表記され、「締め出し」「労働者を工場や現場に立ち入らせないこと」を意味する言葉です。日本語でも同じように、施設や設備へのアクセスを制限して交渉手段を指す言葉として使われています。

また、「締め出し」の意味が転じて、機械などを稼働させないようにする機能を意味する言葉としても使われています。コンピュータのパスワード入力を一定回数以上誤って入力した場合、入力を受け付けなくなることを意味するIT用語として使われています。

表現方法は「ロックアウトポリシー」

上記例文の「ロックアウトポリシー」とは、システムの認証を行う際に誤った情報が入力された場合のシステムの動作に関する定義を指す言葉です。入力を許される回数や、ロックアウトされる時間などが該当します。

ロックアウトの類語

ロックアウトの類語・類義語としては、閉め出すことを意味する「シャットアウト」、ことを意味する「つまみ出す」、追放や追放することを意味する「パージ」などがあります。

ロックダウンの意味

ロックダウンとは

ロックダウンとは、安全のために出入り口を封鎖することを意味しています。

その他にも、人々の外出や移動を制限することを意味する言葉として使われています。

ロックダウンの使い方

「ロックダウンモードを適用すると生体認証では解除できなくなる」「ロックダウン訓練を行い、これが現実ではなくてよかったと思った」などの文中で使われているロックダウンは、「出入り口を封鎖すること」の意味で使われています。

一方、「ロックダウン政策が出された国はどこだろうか」「自発的ロックダウンによって感染者は減少した」「ロックダウンを行えば経済などに影響が出る」などの文中で使われているロックダウンは、「外出や移動を制限すること」の意味で使われています。

ロックダウンは英語で「lockdown」「lock-down」と表記され、「外出禁止」「都市封鎖」といった意味で使われています。日本語でも同じように、内側に人々を留めておくことを意味する言葉として使われています。

ロックダウンの特徴

危険を回避するための「予防ロックダウン」と、差し迫った脅威に対応するための「緊急ロックダウン」の二つに大きく分けられ、特に、人々の移動を制限する必要があったコロナ禍では多くの国で取られた政策です。

表現方法は「ロックダウンモード」

また、上記例文の「ロックダウンモード」とは、ネット通信を行う端末を保護するために制限される状態を指し、個人情報の流出を防ぐために用いられています。主に、スマートフォンに登載されている機能です。

ロックダウンの類語

ロックダウンの類語・類義語としては、国が他国との通行や貿易を禁止や制限することを意味する「鎖国」、出入りや出し入れができないよう閉ざすことを意味する「封鎖」、人を一定の場所に閉じ込めておくことを意味する「拘禁」などがあります。

ロックアウトの例文

1.ロックアウトは雇用者による行為だが、ストライキは労働者による行為という違いがある。
2.野球業界においてもロックアウトが行われると聞いて、一度調べてみたことがある。
3.何度も入力するパスワードを間違えると、ロックアウト時間が延びる気がしたので、新しいパスワードを設定することにした。
4.ロックアウトされた場合に解除する方法が分からなかったので、友人に教えを乞うことにした。
5.ロックアウト機能によって自身のアカウントが守られたこともあるため、二段階認証は必ず設定するようにしている。

この言葉がよく使われる場面としては、雇用者が作業場を一時的に閉鎖して労働者の就業を拒否することを意味する時などが挙げられます。

例文3から例文5のように、鍵を掛けて締め出すことを意味する言葉としても使われています。

ロックダウンの例文

1.不審者が侵入した場合ロックダウンが発動し、教室などの施錠を行うそうだ。
2.ロックダウンを行うことでしか感染拡大をある程度抑えることはできなかったのだろうと思う。
3.日本では罰則が設定されるようなロックダウンは行われず、緊急事態宣言が発令され、外出自粛要請が出されていた。
4.デバイスのロックダウンを解除する方法が分からずに困っている。
5.ロックダウン設定をしておくことで、家族が自分のパソコンで調べ物をしようとしても大切なファイルにはアクセスされずに済む。

この言葉がよく使われる場面としては、安全のために出入り口を封鎖することを意味する時などが挙げられます。

例文2や3のように「外出や移動を制限すること」や、例文4や5のように「システムの機能や操作を制限すること」を意味する言葉としても使われています。

ロックアウトとロックダウンは、どちらも「出入りや機能の制限」を表します。どちらを使うか迷った場合は、締め出すことを表す場合は「ロックアウト」を、移動を制限することを表す場合は「ロックダウン」を使うと覚えておけば間違いありません。

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