【花冷え】と【余寒】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「花冷え」(読み方:はなびえ)と「余寒」(読み方:よかん)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「花冷え」と「余寒」という言葉は、どちらも本来寒さの厳しい時期を過ぎてなお感じられる寒さのことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「花冷え」と「余寒」の違い

「花冷え」と「余寒」の意味の違い

「花冷え」と「余寒」の違いを分かりやすく言うと、「花冷え」は3月下旬から4月中旬の寒さのこと、「余寒」は2月4日以降から2月末までの寒さのことという違いです。

「花冷え」と「余寒」の使い方の違い

一つ目の「花冷え」を使った分かりやすい例としては、「花冷えの日が続いていますがいかがお過ごしでしょうか」「花冷えの影響で客足が遠のく」「花冷えとなりましたがお元気でいらっしゃいますか」「ここ数日花冷えが続いています」などがあります。

二つ目の「余寒」を使った分かりやすい例としては、「まだ余寒が厳しい季節です」「余寒が去らないまま2月末を迎えてしまいました」「余寒のせいで休日は家に引き籠っています」「余寒お見舞い申し上げます」などがあります。

「花冷え」と「余寒」の使い分け方

「花冷え」と「余寒」はどちらも本来寒さの厳しい時期を過ぎてなお感じられる寒さのことを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

「花冷え」は桜が咲くころの一時的な冷え込みことを意味しており、3月下旬から4月中旬の寒さを指す場合に使います。

一方、「余寒」は寒が明けてもなお残る寒さのことを意味しており、2月4日以降から2月末までの寒さを指す場合に使うというのが違いです。

「花冷え」と「余寒」の英語表記の違い

「花冷え」も「余寒」も季語という日本語特有の表現なので、直訳した英語はありません。

「花冷え」の意味

「花冷え」とは

「花冷え」とは、桜が咲くころの一時的な冷え込みことを意味しています。

「花冷え」の読み方

「花冷え」の読み方は「はなびえ」です。誤って「はなひえ」などと読まないようにしましょう。

表現方法は「花冷えの候」「花冷えの折」

「花冷えの候」「花冷えの折」などが、「花冷え」を使った一般的な言い回しになります。

「花冷え」の使い方

「花冷え」を使った分かりやすい例としては、「花冷えに備えて冬物をしまうのを先延ばしにしました」「急な花冷えのせいで風邪を引いてしまいました」「花冷えの候いかがお過ごしでしょうか」「花冷えの候お変わりございませんか」などがあります。

「花冷え」は桜が咲くころの一時的な冷え込みことを意味する季語です。季語とは俳句で季節と結びついてその季節を表すと定められていることを意味しています。

「花冷え」はただ単純な本来寒さの厳しい時期を過ぎてなお感じられる寒さのことを指すだけではなく、「花冷えの候、皆様にはますますご健勝のこととお慶び申し上げます」などように時候の挨拶としても使うことができます。

「花冷え」はいつ頃使う言葉か

では「花冷え」がいつ頃使う言葉かというと、3月下旬から4月中旬の桜が咲く季節の寒さを指していると覚えておきましょう。

「花冷え」のような時候を使う上で注意しなければならないのは、使える季節が決まっているので、それ以外では使うことができないという点です。

「花冷え」の類語

「花冷え」の類語・類義語としては、梅雨時に訪れる季節はずれの寒さのことを意味する「梅雨寒」があります。

「余寒」の意味

「余寒」とは

「余寒」とは、寒が明けてもなお残る寒さのことを意味しています。

「余寒」の読み方

「余寒」の読み方は「よかん」です。誤って「よさむ」などと読まないようにしましょう。

表現方法は「余寒の候」「余寒の折」「余寒見舞い」

「余寒の候」「余寒の折」「余寒見舞い」などが、「余寒」を使った一般的な言い回しになります。

「余寒」の使い方

「余寒」を使った分かりやすい例としては、「春とは言ったもののまだまだ余寒が厳しい季節です」「余寒なお厳しき折何卒ご自愛ください」「この余寒はいつまで続くだろうか」「余寒の影響で体調を崩してしまいました」などがあります。

「余寒」は寒が明けてもなお残る寒さのことを意味する季語です。

「余寒」はただ単純な本来寒さの厳しい時期を過ぎてなお感じられる寒さのことを指すだけではなく、「余寒見舞い申し上げます」などのように、立春を過ぎてからの挨拶状としても使うことができます。

「余寒」はいつ頃使う言葉か

では「余寒」はいつ頃使う言葉かというと2月4日以降から2月末までの期間を指していると覚えておきましょう。

「余寒」のような時候を使う上で注意しなければならないのは、使える季節が決まっているので、それ以外では使うことができないという点です。

「余寒」の類語

「余寒」の類語・類義語としては、立春からあとのぶり返した寒さのことを意味する「春寒」があります。

「花冷え」の例文

1.花冷えの候、ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
2.今年は花冷えが長引いた影響により、桜が咲くのが少し遅れています。
3.春とは言ったもののまだ日陰には雪が残っており、花冷えの寒さが続いています。
4.花冷えの影響により体調を崩してしまい、学校をお休みすることにしました。
5.近年は花冷えが続いているので、4月中旬までは冬物の服を残すようにしています。

この言葉がよく使われる場面としては、桜が咲くころの一時的な冷え込みことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「花冷え」は季語として使う言葉です。

「余寒」の例文

1.余寒厳しき折、貴社いよいよご清祥のこととお喜び申し上げます。
2.今年は余寒が強くなかったので、とても楽に過ごすことができました。
3.余寒が長かった影響により、まだ花たちが青い芽を見ることができません。
4.余寒お見舞い申し上げます。立春を過ぎても相変わらず寒い日が続いていますが、皆様お元気にお過ごしでしょうか。
5.余寒が続いてるので、家から出ずに引きこもることにしました。

この言葉がよく使われる場面としては、寒が明けてもなお残る寒さのことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「余寒」は季語として使う言葉です。

「花冷え」と「余寒」はどちらも本来寒さの厳しい時期を過ぎてなお感じられる寒さのことを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、3月下旬から4月中旬の寒さのことを表現したい時は「花冷え」を、2月4日以降から2月末までの寒さのことを表現したい時は「余寒」を使うと覚えておきましょう。

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