【終わる】と【終える】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「終わる」(読み方:おわる)と「終える」(読み方:おえる)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「終わる」と「終える」という言葉は、どちらも続いていたことが完了することを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「終わる」と「終える」の違い

「終わる」と「終える」の意味の違い

「終わる」と「終える」の違いを分かりやすく言うと、「終わる」は自分の意思とは関係ないところで完了すること、「終える」は自分の意思で完了させることという違いです。

「終わる」と「終える」の使い方の違い

一つ目の「終わる」を使った分かりやすい例としては、「彼の挑戦は失敗に終わる」「日韓対決は引き分けに終わる」「彼らとの交渉が無事終わる」「長かった戦争がついに終わる」「試験はすぐに終わる」などがあります。

二つ目の「終える」を使った分かりやすい例としては、「無事学業を終えることができました」「その本を読み終えるには1ヶ月かかると思いますよ」「何とか期限内に終えることができました」「彼は無事任務を終える」などがあります。

「終わる」と「終える」の使い分け方

「終わる」と「終える」はどちらも続いていたことが完了することを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

「終わる」は自分の意思とは関係ないところで何かが完了している場合に使います。一方、「終える」は自分の意思で何かを完了させる場合に使うというのが違いです。

例えば、「彼女との関係が終わる」とすると、彼女の方から別れ話をもちかけてきて別れるというニュアンスになりますが、「彼女との関係を終える」とすると、自分から彼女に別れを告げるというニュアンスになります。

「終わる」と「終える」の英語表記の違い

「終わる」も「終える」も英語にすると「finish」「end」「be over」となり、例えば上記の「試験はすぐに終わる」を英語にすると「The examinations will soon be over」となります。

「終わる」の意味

「終わる」とは

「終わる」とは、続いていた物事がそこでなくなることを意味しています。

その他にも、人気が衰えること、期待された結果が得られないままそれが最後の状態になること、動作や作用が完結すること、終いにすることの意味も持っています。

「終わる」の使い方

「講義が無事に終わる」「彼女の女優としての人気が終わる」などの文中で使われている「終わる」は、「続いていた物事がそこでなくなることや人気が衰えること」の意味で使われています。

一方、「彼のプロ野球選手への挑戦は夢で終わる」「ご飯を食べ終わる」などの文中で使われている「終わる」は、「期待された結果が得られないままそれが最後の状態になることや動作や作用が完結すること」の意味で使われています。

「終わる」は様々な意味を持つ動詞です。意味によって多少ニュアンスが異なるので、上手に使い分けるようにしましょう。

「終わる」は自分の意思とは関係ないところで何かが完了している場合に使うのが一般的です。

「終わる」の特徴

「終わる」は自動詞なので、動作主体の動作や作用が他に及ばないで、それ自身の働きとして述べられる動詞として使います。

「終わる」は基本的に自分の意思とは関係ないところで何かが完了している場合に使いますが、「授業を終わる」のように、「終える」のニュアンスで使うこともできると覚えておきましょう。

「終わる」の対義語

「終わる」の対義語・反対語としては、物事が行っていない状態から行う状態になることを意味する「始まる」があります。

「終わる」の類語

「終わる」の類語・類義語としては、物事がすっかり終わることを意味する「済む」、物事がすっかり終わることを意味する「終了」、物事が完全に終わることを意味する「完了」などがあります。

「終える」の意味

「終える」とは

「終える」とは、続けてきたことを済ませることを意味しています。

「終える」の使い方

「終える」を使った分かりやすい例としては、「無事に収穫を終えることができました」「仕事を終えるにはまだ30分かかりそうです」「この問題を解き終えるのに時間が足りませんでした」「仕事を終えるとすぐに帰宅しました」などがあります。

「終える」は続けてきたことを済ませることを意味する動詞です。

「終える」の特徴

「終える」は他動詞なので、その動詞の表す動作や作用が直接他に働きかけたり、他をつくり出したりする働きとして成り立つ場合に使います。そのため、「を終える」の形で使うことが多いです。

「終える」は自分の意思で何かを完了させる場合に使うのが一般的になります。また、「終える」は日常生活やビジネスシーンなど、様々な場面で使うことができる言葉です。

「終える」の対義語

「終える」の対義語・反対語としては、物事を行っていない状態から行う状態にすることを意味する「始める」があります。

「終える」の類語

「終える」の類語・類義語としては、為すべき物事をしてしまうことを意味する「済ます」、物事を最後の段階までし終えることを意味する「仕上げる」などがあります。

「終わる」の例文

1.早朝から始めていた作業が、一日かかってやっと終わる。
2.不倫報道が明るみに出てしまったので、彼の俳優人生は終わったと思います。
3.彼は世界一のエースストライカーを夢みていたが、試合中に大怪我をしその挑戦は終わる。
4.掃除が無事に終わったので、少しベッドで横になろうと思います。
5.本日の会議はこれで終わりです。ご参加いただきありがとうございました。

この言葉がよく使われる場面としては、続いていた物事がそこでなくなることを表現したい時などが挙げられます。その他にも、人気が衰えること、期待された結果が得られないままそれが最後の状態になること、動作や作用が完結すること、終いにすることを表現したい時にも使います。

例文1は続いていた物事がそこでなくなること、例文2は人気が衰えること、例文3は期待された結果が得られないままそれが最後の状態になること、例文4は動作や作用が完結すること、例文5は終いにすることの意味で使っています。

「終える」の例文

1.収穫を無事終えることができたので、あとは出荷を待つだけです。
2.今日の仕事を無事終えることができたので、家に帰ってゆっくりビールを飲むつもりです。
3.日本を代表したサッカー選手が、60歳という若さでの生涯を無事終えることになりました。
4.明日はお出かけする予定があるので、この仕事は今日中に終えるつもりです。
5.何度かトラブルがあったものの、この企画を無事終えることができました。

この言葉がよく使われる場面としては、続けてきたことを済ませることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「終わる」は自分の意思で完了させる場合に使う言葉です。

「終わる」と「終える」はどちらも続いていたことが完了することを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、自分の意思とは関係ないところで完了することを表現したい時は「終わる」を、自分の意思で完了させることを表現したい時は「終える」を使うと覚えておきましょう。

言葉の使い方の例文
編集者
株式会社セラーバンク/例文買取センター運営
例文買取センター