【海開き】と【山開き】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「海開き」(読み方:うみびらき)と「山開き」(読み方:やまびらき)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「海開き」と「山開き」という言葉は、似ていても意味は大きく異なりますので、ご注意下さい。




「海開き」と「山開き」の違い

「海開き」と「山開き」の意味の違い

「海開き」と「山開き」の違いを分かりやすく言うと、「海開き」は海に対して使う表現、「山開き」は山に対して使う表現という違いです。

「海開き」と「山開き」の使い方の違い

一つ目の「海開き」を使った分かりやすい例としては、「私の住んでいる地域は明日海開きです」「今日は待ちに待った海開きの日です」「海開きの日だったが曇っていて少し寒かったです」「沖縄の海開きは本州よりも早いらしいです」などがあります。

二つ目の「山開き」を使った分かりやすい例としては、「富士山の山開きはいつですか」「今日は待ちに待った山開きの日です」「今年の山開きの日が楽しみだ」「山開きの日は地域によって異なっています」「山開きの行事が楽しみです」などがあります。

「海開き」と「山開き」の使い分け方

「海開き」と「山開き」はどちらも似た言葉ですが、意味は異なっているので間違えないように注意が必要です。

「海開き」は海水浴場をその年に初めて一般の人々に開放すること、つまり海に対して使う表現なのに対して、「山開き」は霊山などでその年初めて登山や入山を許すこと、つまり山に対して使う表現というのが違いです。

「海開き」と「山開き」の英語表記の違い

「海開き」を英語にすると「the start of the swimming season」「the opening of an ocean beach to swimmers」となります。

一方、「山開き」を英語にすると「the beginning of the mountaineering season」となります。

「海開き」の意味

「海開き」とは

「海開き」とは、海水浴場をその年に初めて一般の人々に開放することを意味しています。

「海開き」の使い方

「海開き」を使った分かりやすい例としては、「今年の海開きが待ち遠しいです」「海開きの日に遊びに行く予定です」「海開きの初日には行事を行うことが多いです」「海開きの日程は地域によって異なっています」「毎年海開きが楽しみです」などがあります。

「海開き」は海水浴場をその年に初めて一般の人々に開放することを意味する言葉です。

「海開き」を行なうと監視員やライフセーバーの配置したり、サメ防護ネット、クラゲ防止ネット、オイルフェンスの設置などの安全対策を行います。また、駐車場、更衣室、シャワー、トイレなどを開設したり、海の家などの売店や飲食店を営業するといった利便施設の提供も始まります。

つまり、一般の人々が海で遊べるようになるのが「海開き」以降になると覚えておきましょう。

「海開き」の初日にはシーズン中の繁盛と安全を祈願し、神職による神事や安全祈願祭を行うことが多いです。

一応、「海開き」以前でも遊泳可能ですが、安全対策や利便施設が閉鎖されているため一般的には推奨されていません。

「海開き」はいつ頃からか

「海開き」はいつ頃だろうと思う人もいるとはずが、結論から言ってしまうと地域毎に異なっているため、固定した日ではないと覚えておきましょう。昔の本州では7月1日に行われていましたが、近年では7月上旬から中旬に行われることが多いものの日程は決まっていません。

また、沖縄は非常に暖かいので、3月から4月にかけて海開きする海水浴場が多いです。

「山開き」の意味

「山開き」とは

「山開き」とは、霊山などでその年初めて登山や入山を許すことを意味しています。

「山開き」の使い方

「山開き」を使った分かりやすい例としては、「山開きを行なうのは事故を減らすのが目的です」「登山が好きなので山開きの日が楽しみです」「私の住んでいる地域は明日山開きです」「今日は山開きだが天候があまり良くないです」などがあります。

「山開き」は霊山などでその年初めて登山や入山を許すことを意味する言葉です。また、あまり使われていませんが、山に新しい道をつくることや江戸時代の江戸深川八幡宮別当永代寺で3月21日から4月15日までその庭園を一般に開放したことの意味も持っています。

「山開き」の由来

「山開き」の由来は昔の日本の有様です。日本の山は山岳信仰の盛んな所が多く、これらの山は入峰修行をする山伏や僧たちのみの世界で一般の人は立ち入ることのできない聖なる所とされ、無理に入ると天狗などの妖怪に襲われるという言い伝えがありました。

しかし、江戸中期以降に各地に山岳信仰の講が結成され、山頂に祀られている神を拝むための講中登山が行われるようになり、このために日数を決めて山を俗人に開放しました。

「山開き」という神事を中心とした行事を行なうことで、一般信徒たちも山に登ることができるようになったのです。

「山開き」の目的としては、山岳事故をなくして安全に登山できるようにするためと言われています。

「山開き」はいつ頃からか

「山開き」はいつ頃だろうと思う人もいるはずですが、結論から言ってしまうと、地域毎に異なっているので、明確な日程は決まっていません。一般的には3月から7月までと言われており、特に5月末から7月末にかけて「山開き」するところが多いです。

反対に「山開き」の終了日は「山仕舞」や「山納め」と言われており、それ以降は山に入らないことが推奨されていると覚えておきましょう。

「海開き」の例文

1.来週近所の海で海開きが行われるので、家族みんなで遊びに行く予定です。
2.私の住んでいる地域はとても暖かいので、海開きの日は本州よりも早いです。
3.私は海で遊ぶのが大好きなので、今年の海開きの日が待ち遠しいです。
4.明日は待ちに待った海開きなので、学校の友人たちと遊びに行く予定です。
5.海開きしていなくても海に入っても問題ないが、安全のためには海開きしてからの方が無難だろう。

この言葉がよく使われる場面としては、海水浴場をその年に初めて一般の人々に開放することを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「海開き」は海に対して使う表現になります。

「山開き」の例文

1.今週末に近くの山で山開きが行われるので、家族みんなで遊びに行く予定です。
2.私は登山が趣味なので、今年の山開きの日をとても楽しみにしています。
3.地元の山はとても有名なので、山開きの日には多くの人が集まります。
4.今日はとても晴れており、山開きとして絶好の一日になるでしょう。
5.山開き以前の登山は遭難のリスクが高まるので、初心者にはオススメできません。

この言葉がよく使われる場面としては、霊山などでその年初めて登山や入山を許すことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「山開き」は山に対して使う表現になります。

「海開き」と「山開き」は似た言葉ですが意味は異なっています。どちらの言葉を使うか迷った場合、海に対して使う表現なのが「海開き」、山に対して使う表現なのが「山開き」と覚えておきましょう。

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