【コンプリート】と【フィニッシュ】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「コンプリート」と「フィニッシュ」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「コンプリート」と「フィニッシュ」という言葉は、「終えること」という共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




コンプリートとフィニッシュの違い

コンプリートとフィニッシュの意味の違い

コンプリートとフィニッシュの違いを分かりやすく言うと、コンプリートは目的を達成して終えることを表現する時に使い、フィニッシュは目的の達成未達成問わず終えることを表現する時に使うという違いです。

コンプリートとフィニッシュの使い方の違い

一つ目のコンプリートを使った分かりやすい例としては、「ミッションをコンプリートするまで他のことに手を付けられない」「今回のイベントでついに自分もコンプリート勢の一人となった」「コンプリートブックには様々な設定が書かれている」などがあります。

二つ目のフィニッシュを使った分かりやすい例としては、「三位フィニッシュできたのは応援してくれた人たちのおかげだ」「フィニッシュパウダーを購入しておく」「フィニッシュラインに到達したのがどちらの選手か分からなかった」などがあります。

コンプリートとフィニッシュの使い分け方

コンプリートとフィニッシュはどちらも、終えることや終わることを意味する言葉ですが、使い方が若干異なります。

コンプリートは、完成することや完全な様子を表し、上記例文の「コンプリートする」などのように動詞として使われることもあります。単純に物事を終えるだけでなく、完全な状態で終えている場合に使われています。

一方のフィニッシュは、終えることや終わることを表します。その他にも、スポーツ競技において使われる場合は、最後の場面やゴールとされる地点へ到着することや、動作終了時の姿勢や状態を表す言葉として使われています。

つまり、コンプリートは目的を達成した上で終えることを表し、フィニッシュは目的の達成未達成は問わず終えることを表すという違いがあります。そのため、「ミッションコンプリート」と「ミッションフィニッシュ」は終えた時の状態が異なります。

コンプリートとフィニッシュの英語表記の違い

コンプリートを英語にすると「complete」となり、例えば上記の「ミッションをコンプリートする」を英語にすると「complete the mission」となります。

一方、フィニッシュを英語にすると「finish」となり、例えば上記の「フィニッシュライン」を英語にすると「the finish line」となります。

コンプリートの意味

コンプリートとは

コンプリートとは、完成することを意味しています。

その他にも、完全な様子や全てそろっている様子を意味する言葉として使われています。

コンプリートの使い方

「これまでの任務をコンプリートすることで先に進むことができる」「ここまで来たらコンプリートしたいと思ってしまう」「コンプリートするのは難しいシリーズだった」などの文中で使われているコンプリートは、「完成すること」の意味で使われています。

一方、「ようやくキャラクターをフルコンプリートした」「コンプリートボックスが発売されたら真っ先に予約する予定だ」「報酬のコンプリートによって新たな報酬がもらえる」などの文中で使われているコンプリートは、「完全な様子」の意味で使われています。

コンプリートは英語で「complete」と表記され、「全部の」「完璧な」「完了する」といった意味を持ちます。「コンプ」と省略して使われることもあり、不足のない完璧な状態にすることを表す言葉として使われて使われています。

表現方法は「フルコンプリート」

上記例文の「フルコンプリート」とは、限定品も含めた商品や製品の全種類を集めた状態を指す和製英語で、「フルコンプ」と省略されることもあります。特にランダム排出のトレーディング商品や、特定のプロセスを必要とするゲームなどに使われる言葉です。

コンプリートの対義語

コンプリートの対義語・反対語としては、必要なものが完全にはそろっていないことを意味する「不備」、始めた物事が完了していない状態を意味する「中途半端」があります。

コンプリートの類語

コンプリートの類語・類義語としては、完全であることを意味する「パーフェクト」、少しも手落ちの無いことを意味する「万全」、完全に満ち足りていることを意味する「円満」、詳しくてよく行き届いていることを意味する「精到」などがあります。

フィニッシュの意味

フィニッシュとは

フィニッシュとは、終えることや終わることを意味しています。

その他にも、運動動作を締めくくることや、競技における最後の場面を意味する言葉として使われています。

フィニッシュの使い方

「フィニッシュパウダーを切らしてしまったため今日の化粧は中途半端に感じる」「タスクのフィニッシュは新しいタスクの始まりでもある」などの文中で使われているフィニッシュは、「終えることや仕上げること」の意味で使われています。

一方、「今回は先輩と二人でワンツーフィニッシュを果たすことができた」「フィニッシュするための戦略を試合中にも考える必要がある」などの文中で使われているフィニッシュは、「最後の場面や締めくくり」の意味で使われています。

フィニッシュは英語で「finish」と表記され、「終わる」「仕上げる」「ゴールする」といった意味を持ちます。日本語でも同じように使われ、洗剤などの名称として用いられることもあります。

表現方法は「フィニッシュパウダー」「ワンツーフィニッシュ」

上記例文の「フィニッシュパウダー」とは、肌に施すベースメイクの仕上げとして使われるパウダーを指し、「フェイスパウダー」とも呼ばれています。下地やファンデーションを塗った後に重ねることで化粧崩れやテカりを抑える効果があります。

また、スポーツ競技において使われる場合は、最後の場面やゴールとされる地点へ到着することや、動作終了時の姿勢や状態を表す言葉として使われています。上記例文の「ワンツーフィニッシュ」とは一位二位を同じチームや国の選手が占めることを表します。

フィニッシュの対義語

フィニッシュの対義語・反対語としては、新しく始まることを意味する「スタート」、継続することを意味する「コンティニュー」があります。

フィニッシュの類語

フィニッシュの類語・類義語としては、競技の決勝線や最終目的を意味する「ゴール」、終わりや結末、試合の一区切りを意味する「エンド」、最後や最終を意味する「ラスト」、物事の締めくくりの部分を意味する「フィナーレ」などがあります。

コンプリートの例文

1.プロジェクトのコンプリートは是非達成したいが、途中で目標や目的は顧客に合わせて臨機応変に変更していく必要がある。
2.ミッションコンプリートに至るまで非常に時間が掛かったが、出来上がったものには自信が持てる。
3.コンプリートボックスは過去に発売されたバージョンも全て含まれているため、初めてその作品に触れる人向けと言えるだろう。
4.フルコンプリートするまでに一体いくら掛けたのか考えたくはない。
5.キャラクターをコンプリートしたことでどんな場面でも適したキャラクターを出すことができる。

この言葉がよく使われる場面としては、完成することを意味する時などが挙げられます。

例文3から例文5のように、完全な様子や全てそろっている様子を意味する言葉としても使われています。

フィニッシュの例文

1.このタスクをフィニッシュすればしばらく休暇が待っている。
2.この企画は大成功でフィニッシュしたと言っても過言ではないだろうと自負している。
3.今大会では二位フィニッシュであったが、この結果に甘んじることなく一位を目指して猛練習に励みたいと思っている。
4.サッカーにおけるフィニッシュワークは、シュートを決める直前までのボールの運び方を指し、シュートを決める人はフィニッシャーと呼ばれている。
5.胴がフィニッシュラインに到達した時点でゴールしたと認められるため、頭が先行してゴールテープを切った時点でゴールしたとは言えない。

この言葉がよく使われる場面としては、終えることや終わることを意味する時などが挙げられます。

例文3から例文5のように、運動動作を締めくくることや、競技における最後の場面を意味する言葉としても使われています。

コンプリートとフィニッシュは、どちらも「終えること」を表します。どちらを使うか迷った場合は、目的を達成している場合は「コンプリート」を、目的の達成未達成を問わずに終えている場合は「フィニッシュ」を使うと覚えておけば間違いありません。

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