似た意味を持つ「チラ見」(読み方:ちらみ)と「一瞥」(読み方:いちべつ)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「チラ見」と「一瞥」という言葉は、どちらもちらっと見ることを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
「チラ見」と「一瞥」の違い
「チラ見」と「一瞥」の違いを分かりやすく言うと、「チラ見」はカジュアルな場面で使う、「一瞥」はフォーマルな場面で使うという違いです。
一つ目の「チラ見」を使った分かりやすい例としては、「隣の人の料理がおいしそうでチラ見してしまいました」「彼氏の横顔をチラ見する」「電車の中で隣の人がプレイしているゲームをチラ見してしまいました」「気になっている男子をチラ見する」などがあります。
二つ目の「一瞥」を使った分かりやすい例としては、「上司は資料に一瞥を投げる」「初対面の彼女は私に一瞥を投げたがすぐ視線をそらしました」「上司はプレゼン資料を一瞥した後に静かにうなずいた」「一瞥して無駄なことが分かりました」などがあります。
「チラ見」と「一瞥」はどちらもちらっと見ることを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。
「チラ見」は「彼女のスマホをチラ見してしまった」「好きな人をチラ見してドキドキした」などのように、会話や日常の中でよく使われる口語的な表現になります。そのため、カジュアルな表現で、幅広い範囲で使われている言葉です。
一方、「一瞥」は「彼は私に一瞥をくれただけで去っていった」「彼女は敵を一瞥して微笑んだ」などのように、やや硬めの表現で文語として使うのが一般的になります。そのため、小説やビジネス文書などのフォーマルな場面で使う言葉です。
つまり、カジュアルな場面で使うのが「チラ見」、フォーマルな場面で使うのが「一瞥」と覚えておきましょう。
「チラ見」も「一瞥」も英語にすると「glance」となり、例えば上記の「一瞥して無駄なことが分かりました」を英語にすると「A single glance was enough to convince me of its worthlessness」となります。
「チラ見」の意味
「チラ見」とは、ちらっと見ることを意味しています。
「遠くからチラ見」「チラ見する」などが、「チラ見」を使った一般的な言い回しになります。
「チラ見」を使った分かりやすい例としては、「隣のテーブルの料理がおいしそうで思わずチラ見してしまいました」「バスの中で隣の人が読んでいる本をついチラ見する」「友達の答えをチラ見しようとして怒られてしまいました」などがあります。
「チラ見」はちらっと見ることを意味する言葉なので、意識してガッツリ見るわけではなく、さりげなく、またはこっそりと一瞬だけ視線を送る行為のことです。
「チラ見」は相手にバレずに見たいという気持ちがあるので、どちらかというとお茶目なニュアンスや、好奇心が含まれることが多いです。
そのため、「チラ見」は友達との会話やSNSの投稿など、日常的なコミュニケーションなど、カジュアルな場面で使う言葉だと覚えておきましょう。
「チラ見」の類語・類義語としては、ちょっとだけ見ることを意味する「一目」があります。
「一瞥」の意味
「一瞥」とは、ちらっと見ることを意味しています。
「一瞥をくれる」「一瞥を投げる」「一瞥する」などが、「一瞥」を使った一般的な言い回しになります。
「一瞥」を使った分かりやすい例としては、「彼はその資料に一瞥をくれただけで何も言わずに立ち去る」「その風景を一瞥しただけで彼女の表情が変わったのが分かった」「彼の鋭い一瞥には言葉以上の圧力が込められていました」などがあります。
「一瞥」はちらっと見ることを意味する言葉です。
「一瞥」はただ見るというよりも無関心、軽く見る、評価するように見るなどのちょっと距離感を持ったクールな雰囲気があります。
そのため、カジュアルな場面ではほとんど使われず、小説、ビジネスシーン、ビジネス文などのフォーマルな場面で使うのが一般的です。
「一瞥」の類語・類義語としては、ちょっとだけ見ることを意味する「一見」があります。
「チラ見」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、ちらっと見ることを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「チラ見」はカジュアルな場面で使う言葉です。
「一瞥」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、ちらっと見ることを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「一瞥」はフォーマルな場面で使う言葉です。
「チラ見」と「一瞥」はどちらもちらっと見ることを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、カジュアルな場面で使うのが「チラ見」、フォーマルな場面で使うのが「一瞥」と覚えておきましょう。