似た意味を持つ「コンビ」と「タッグ」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「コンビ」と「タッグ」という言葉は、「2人組」という共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
コンビとタッグの違い
コンビとタッグの違いを分かりやすく言うと、コンビは2人の組み合わせを表現する時に使い、タッグは2人以上の組み合わせを表現する時に使うという違いです。
一つ目のコンビを使った分かりやすい例としては、「この部の名コンビとして2人は有名だった」「良いコンビであるためにお互いのためになることをしっかりと話し合うようにしていた」「コンビ解消となった芸人がソロで活動していた」などがあります。
二つ目のタッグを使った分かりやすい例としては、「有名配信者たちによる強力タッグが組まれ、後日企画が行われることになったそうだ」「タッグマッチを見ていたが熱い試合ばかりだった」「4人タッグは2対2の試合を表す」などがあります。
コンビとタッグはどちらも、2人組を表しますが、指し示す範囲が若干異なります。
コンビは、2人や2つのものの組み合わせを表します。上記例文の「名コンビ」「良いコンビ」「コンビ解消」などの他にも、「コンビを結成する」「コンビとして名を馳せる」「人気コンビ」など様々な使い方をすることができます。
一方のタッグは、目的を実現するために複数のグループで混成したチームを表します。上記例文の「4人タッグ」のように、人数を伴う表現の場合は参加総数を表すため、その半分の数が一組のチーム人数となり、「4対4」を表します。
つまり、コンビは2人の組み合わせを表し、タッグは2人以上の組み合わせを表す場合にも使われるという違いがあります。
コンビを英語にすると「combination」「pair」「duo」となり、例えば上記の「名コンビ」を英語にすると「a good combination」となります。
一方、タッグを英語にすると「tag team」となり、例えば上記の「強力タッグ」を英語にすると「the powerful tag team」となります。
コンビの意味
コンビとは、2人や2つのものの組み合わせを意味しています。
コンビを使った分かりやすい例としては、「新人同士でコンビを組むのは心配だったため補佐としてつくことになった」「お笑いコンビとして頂点に輝いた人たちはしばらく引っ張りだこになっているようだった」などがあります。
その他にも、「このクラスの名コンビとして有名な人たちは学校中で名を馳せているそうだ」「若手コンビが優秀な成績を収めたらしく、見習わなければならないと感じた」「ベテランコンビはいつも落ち着いて物事の対応をしてくれる」などがあります。
コンビは英語で「combination」と表記され、「結合」「組み合わせ」「連合」「共同体」といった意味を持つ言葉です。「コンビ」は「コンビネーション」を省略した和製英語であるため、英語圏では「combi」という表現はされません。
上記例文の「コンビを組む」「お笑いコンビ」「名コンビ」「若手コンビ」「ベテランコンビ」などのように、日常生活からビジネスシーンまで幅広く使われています。
コンビの対義語・反対語としては、「ソロ」、他のものから離れて別になっていることや自分一人の意志で行動することを意味する「独立」があります。
コンビの類語・類義語としては、2人で組んでいる時の仲間や相棒を意味する「バディ」、2つで一揃いとなるものや2人で一組になっているものを意味する「ペア」、一対や一組を意味する「カップル」などがあります。
タッグの意味
タッグとは、目的を実現するために複数のグループで混成したチームを意味しています。
タッグを使った分かりやすい例としては、「名タッグとして防衛戦を見事勝ち抜いたチームに観客からの拍手が鳴りやまなかった」「有名企業がタッグを組むことで大きな話題を呼び、発売された商品も飛ぶように売れていた」などがあります。
その他にも、「近日行われる10人タッグはストリーミング配信されると聞いたため楽しみにしている」「6人タッグマッチのルールや見どころを調べてから観戦に行きたい」「4対4の8人タッグが手元のゲームには多い」などがあります。
タッグは英語で「tag」と表記され、「鬼ごっこ」「捕まえる」「タッチする」といった意味を持つ言葉です。「タッグチーム」の略語であり、上記例文の「タッグを組む」「タッグで挑む」などのように使われています。
プロレスにおけて、複数のプロレスラーによってチームが構成され、交代の際に行われるタッチを「タッグ」と呼ぶようになり、それが転じて「タッグマッチ」「タッグチーム」という呼称が使われるようになりました。
今日では、プロレス以外の2人組に対してもタッグという言葉を用いることが多く、3人以上のメンバーで構成される場合や、ビジネスシーンにおいても「目的を実現するために複数人もしくは複数のグループで作られたチーム」を表し、広義的に用いられています。
ただし、上記例文の「10人タッグ」は「5対5の試合」を表し、「6人タッグマッチ」は「3対3の試合」を表すように、参加総数がそれぞれ10人や6人であることを示すため、10人や6人でチームが結成されていない点に注意が必要です。
タッグの対義語・反対語としては、ただ一人やただ一つであることや他から独立している様子を意味する「単独」、二つのものが反対の立場に立つことを意味する「対立」があります。
タッグの類語・類義語としては、3人組や3つ組を意味する「トリオ」、2人以上で構成される集団を意味する「ユニット」などがあります。
コンビの例文
この言葉がよく使われる場面としては、2人や2つのものの組み合わせを意味する時などが挙げられます。
その例文のコンビという言葉も、2人の組み合わせを表し、3人以上のメンバーがいる場合には用いられません。
タッグの例文
この言葉がよく使われる場面としては、目的を実現するために複数のグループで混成したチームを意味する時などが挙げられます。
例文4や5の「8人タッグ」「10人タッグ」「6人タッグ」などのように、人数を伴う表現の場合は参加総数を表すため、その半分の数が一組のチーム人数となります。
コンビとタッグは、どちらも「2人組」を表します。どちらを使うか迷った場合は、2人の組み合わせを表す場合は「コンビ」を、2人以上の組み合わせを表す場合は「タッグ」を使うと覚えておけば間違いありません。