【立てこもり】と【引きこもり】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「立てこもり」(読み方:たてこもり)と「引きこもり」(読み方:ひきこもり)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「立てこもり」と「引きこもり」という言葉は、似ていても意味は大きく異なりますので、ご注意下さい。




「立てこもり」と「引きこもり」の違い

「立てこもり」と「引きこもり」の違いを分かりやすく言うと、「立てこもり」は建物内や屋根の上など簡単に外部からアクセスできない場所に閉じこもる犯罪行為のこと、「引きこもり」は人間関係の構築に失敗するなどして長期間にわたって社会的な活動に参加できないでいる状態のことという違いです。

一つ目の「立てこもり」を使った分かりやすい例としては、「立てこもりを解決するために特殊部隊が投入されました」「立てこもり犯がついに自首した」「立てこもりが発生したビルは封鎖された」「犯人がビルに立てこもった」などがあります。

二つ目の「引きこもり」を使った分かりやすい例としては、「家族は息子の引きこもりに頭を悩ませています」「長年の引きこもりから少しずつ外に出るようになりました」「彼は引きこもりを克服して就職を果たした」「彼は家に引きこもっている」などがあります。

「立てこもり」と「引きこもり」は似た表現ですが、意味は全く異なる言葉なので間違えないよう注意が必要です。

「立てこもり」は「犯人が建物に立てこもっている」のように、事件や犯罪行為の中で使われることが多く、外部との接触を拒んで建物などに閉じこもる行為を表す言葉になります。

一方、「引きこもり」は「彼はずっと家に引きこもっている」のように、主に社会生活からの離脱や自室に閉じこもって生活する状態を表す言葉です。

つまり、建物内や屋根の上など簡単に外部からアクセスできない場所に閉じこもる犯罪行為のことを「立てこもり」、 人間関係の構築に失敗するなどして長期間にわたって社会的な活動に参加できないでいる状態のことを「引きこもり」と覚えておきましょう。

したがって、「立てこもり」と「引きこもり」は意味は全く異なる言葉です。

「立てこもり」を英語にすると「barricade oneself」や「standoff」となり、例えば上記の「犯人がビルに立てこもった」を英語にすると「The suspect barricaded himself inside the building」となります。

一方、「引きこもり」を英語にすると「shut-in」や「social withdrawal」となり、例えば上記の「彼は家に引きこもっている」を英語にすると「He has withdrawn from society」となります。

「立てこもり」の意味

「立てこもり」とは、建物内や屋根の上など簡単に外部からアクセスできない場所に閉じこもる犯罪行為のことを意味しています。

「立てこもり」を使った分かりやすい例としては、「犯人が銀行に立てこもって警察とにらみ合いが続いている」「立てこもり事件の現場には多くの報道陣が集まった」「警察は立てこもり犯と交渉を続けている」「人質を取った立てこもりは非常に危険です」などがあります。

「立てこもり」は建物や部屋など特定の場所に人が閉じこもり、外部からの立ち入りを拒む行為を表す言葉です。簡単に言うならば、主に犯罪や抗議などの目的で、警察や他人が簡単に入れない状態を意図的に作り出すことを指しています。

「立てこもり」は犯罪行為や強硬な抵抗として発生するというのが特徴です。

「立てこもり」が発生すると警察や特殊部隊が出動し、長時間にわたって交渉や説得が行われることが一般的です。また、解決には犯人の説得、強行突入、人質解放の確保などが必要とされ、多くの人命が関わるため慎重な対応が求められます。

「立てこもり」の類語・類義語としては、ある場所を占有してそこにたてこもることを意味する「占拠」などがあります。

「引きこもり」の意味

「引きこもり」とは、人間関係の構築に失敗するなどして長期間にわたって社会的な活動に参加できないでいる状態のことを意味しています。

「引きこもり」を使った分かりやすい例としては、「弟は大学を辞めてからずっと引きこもっている」「引きこもりが社会問題として取り上げられています」「彼女は家に引きこもりがちで外出しなくなりました」「引きこもり生活から抜け出したいと思っている人も多いです」などがあります。

「引きこもり」は、社会との接触を避けて自室や自宅に長期間閉じこもる状態を表す言葉です。簡単に言うならば、学校や職場、地域社会などの外の世界との関わりを極力断ち、自宅など限られた空間で生活することを指しています。

「引きこもり」は基本的に学校に行かなくなって自室で一日中過ごす若者や、職場での人間関係につまずいて家にこもりがちになる大人などが当てはまります。

「引きこもり」は多くの場合、社会的な孤立感や精神的な不安から生まれるのです。主なきっかけを挙げると、いじめや職場でのトラブル、不登校、失業、家庭内の人間関係の不和などがあります。

「引きこもり」の類語・類義語としては、助けが得られず独り切り離された状態にあることを意味する「孤立」などがあります。

「立てこもり」の例文

1.犯人が立てこもったビルの周辺には、多くの警察官が集まって厳重な警備が行われています。
2.ニュースで立てこもり事件の一報を知り、とても心配になってしまいました。
3.立てこもりが長期化すると人質の安全が危ぶまれるので、早期解決が望まれています。
4.立てこもりをした犯人は最後まで抵抗を続けていたそうです。
5.立てこもり現場では、近隣住民の安全確保が最優先されています。

この言葉がよく使われる場面としては、建物内や屋根の上など簡単に外部からアクセスできない場所に閉じこもる犯罪行為のことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「立てこもり」は犯罪行為を指す場合に使う言葉です。

「引きこもり」の例文

1.兄は高校を卒業してから長い間ずっと引きこもって生活を続けています。
2.引きこもりをやめたい気持ちはあるのに、なかなか勇気が出ません。
3.家族としては、少しずつでも引きこもりから脱出してほしいと思っています。
4.引きこもりのまま何年も過ごしてしまったことを後悔しています。
5.最近は引きこもり支援の制度が整ってきていると聞いて安心しました。

この言葉がよく使われる場面としては、人間関係の構築に失敗するなどして長期間にわたって社会的な活動に参加できないでいる状態のことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「引きこもり」は社会的な活動に参加できないでいる状態のことを指す言葉です。

「立てこもり」と「引きこもり」は似た言葉ですが意味は異なっています。

どちらの言葉を使うか迷った場合、建物内や屋根の上など簡単に外部からアクセスできない場所に閉じこもる犯罪行為のことを「立てこもり」、 人間関係の構築に失敗するなどして長期間にわたって社会的な活動に参加できないでいる状態のことを「引きこもり」と覚えておきましょう。

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