【知ったかぶり】と【半可通】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「知ったかぶり」(読み方:しったかぶり)と「半可通」(読み方:はんかつう)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「知ったかぶり」と「半可通」という言葉は、どちらも知識や態度への否定的評価のことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「知ったかぶり」と「半可通」の違い

「知ったかぶり」と「半可通」の意味の違い

「知ったかぶり」と「半可通」の違いを分かりやすく言うと、「知ったかぶり」はその場で知ったふりをする行為のこと、「半可通」は上滑りの知識で通ぶる人を指すことという違いです。

「知ったかぶり」と「半可通」の使い方の違い

一つ目の「知ったかぶり」を使った分かりやすい例としては、「彼は歴史の話になるとすぐに知ったかぶりをする」「知ったかぶりして答えたせいで余計に恥をかいた」「知ったかぶりの発言が周囲を混乱させてしまった」「会議で彼は知ったかぶりをした」などがあります。

二つ目の「半可通」を使った分かりやすい例としては、「その記事は専門家ではなく半可通が書いたものだ」「半可通の発言を鵜呑みにしてはいけません」「半可通は知識をひけらかすが浅さが透けて見える」「SNSは半可通だらけだ」などがあります。

「知ったかぶり」と「半可通」の使い分け方

「知ったかぶり」と「半可通」はどちらも知識や態度への否定的評価のことを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

「知ったかぶり」は、「本当はよく知らないのに、知っているふりをするふるまい」を指します。たとえば「専門外なのに知ったかぶりして説明した」「分からないなら素直に聞けばいいのに彼はいつも知ったかぶりだ」のように、その場の演技や振る舞いに焦点が当たります。

一方、「半可通」は「知識が上っ面だけで浅いのに分かったつもりで通ぶる人」を指す名詞です。たとえば「ネットには半可通が多い」「半可通の解説に惑わされないようにしたい」のように、人そのものの資質や状態にラベルを貼る言い方になります。

つまり、その場で知ったふりをする行為が「知ったかぶり」、上滑りの知識で通ぶる人を指すのが「半可通」と覚えておきましょう。

「知ったかぶり」と「半可通」の英語表記の違い

「知ったかぶり」を英語にすると「to pretend to know」「to feign knowledge」となり、例えば上記の「会議で彼は知ったかぶりをした」を英語にすると「He pretended to know what he was talking about in the meeting」となります。

一方、「半可通」を英語にすると「pseudo-expert」「armchair expert」となり、例えば上記の「「SNSは半可通だらけだ」を英語にすると「Social media is full of pseudo-experts」となります。

「知ったかぶり」の意味

「知ったかぶり」とは

「知ったかぶり」とは、実際には十分に理解していないことをあたかも知っているかのように装う態度や行為のことを意味しています。

「知ったかぶり」の使い方

「知ったかぶり」を使った分かりやすい例としては、「本当に分からないなら知ったかぶりはやめた方がいい」「彼女は映画の内容を知ったかぶりして語っていた」「知ったかぶりが癖になっている人は信用されにくい」などがあります。

「知ったかぶり」は、実際には十分に理解していないことについて、あたかもよく知っているかのように装う言葉です。簡単に言うならば、本当は知識が不十分であるにもかかわらず、見栄や体裁のために知っているふりをする態度や行動を指します。

例えば、専門的な話題について聞かれたときに適当に相槌を打ったり、映画を観ていないのに観たふりをして語ったりする場面があります。こうした「知ったかぶり」は一時的には会話を繋ぐことができても、後で矛盾が露呈すると信頼を失うことにつながります。

「知ったかぶり」の特徴

「知ったかぶり」は日常生活やビジネスシーンなど様々な場面で使える言葉です。難しい専門用語を聞いたときに、意味を理解していないのに頷いて会話を合わせる人や仕事でまだ経験がないことを「やったことあります」と答えてしまう人に対して使います。

そのため、「知ったかぶり」は基本的にマイナスのイメージを伴っていると覚えておきましょう。

「知ったかぶり」の類語

「知ったかぶり」の類語・類義語としては、実際以上に自分を良く見せようとする態度のことを意味する「見栄を張る」があります。

「半可通」の意味

「半可通」とは

「半可通」とは、よく知らないのに知ったふりをすることを意味しています。

「半可通」の使い方

「半可通」を使った分かりやすい例としては、「ネット上には半可通が多く誤情報が広まりやすいです」「半可通の意見を真に受けると判断を誤ってしまう」「彼は医療のことに関しては典型的な半可通だ」「半可通ほど断定的に話すので厄介に思われる」などがあります。

「半可通」は、知識や理解が中途半端であるにもかかわらず、あたかも十分に知っているかのように振る舞う人を表す言葉です。簡単に言うならば、少しかじっただけの知識を誇示したり、浅い理解で得意げに語ってしまう状態を指します。

例えば、専門書を一部読んだだけで専門家のように話す人や、ニュースの断片的な情報をもとに議論で自信満々に発言する人などがあります。

「半可通」の特徴

「半可通」は日常生活やビジネスシーンなど様々な場面で使える言葉です。また、基本的にマイナスのイメージを伴っていると覚えておきましょう。

「半可通」の類語

「半可通」の類語・類義語としては、未熟さを表す「青二才」があります。

「知ったかぶり」の例文

1.彼は分からないことを正直に言えず、つい知ったかぶりをしてしまうため、結果的に信頼をなくしてしまいます。
2.知ったかぶりをしているときの態度は、周囲から見ると不自然で、すぐに嘘だと見破られてしまいます。
3.専門家の前で知ったかぶりをすると、無知さが強調されてしまうので、素直に学ぶ姿勢が大切なのです。
4.知ったかぶりで会話を続けても、後で内容が合わなくなり、相手に不快感を与えてしまうことがあります。
5.子どもたちは大人の知ったかぶりを敏感に察するので、正直に分からないと伝える方が教育的なのです。

この言葉がよく使われる場面としては、実際には十分に理解していないことをあたかも知っているかのように装う態度や行為のことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「知ったかぶり」はその場で知ったふりをする行為に使う言葉です。

「半可通」の例文

1.半可通は知識が浅いにもかかわらず専門家のように語るため、聞く人に誤解を与える危険性があります。
2.ネットの掲示板では半可通が堂々と発言しており、情報の正確性を見極める力が求められます。
3.半可通は自分では知識が十分だと思っているので、素直に学ぶ機会を逃してしまうことが多いのです。
4.半可通の説明を信じてしまうと、後から正しい知識を得たときに大きな混乱を招いてしまいます。
5.半可通の意見は一見説得力がありますが、根拠に乏しいため注意深く聞き分ける必要があるのです。

この言葉がよく使われる場面としては、よく知らないのに知ったふりをすることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「半可通」は上滑りの知識で通ぶる人を指す時に使う言葉です。

「知ったかぶり」と「半可通」はどちらも知識や態度への否定的評価のことを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、その場で知ったふりをする行為が「知ったかぶり」、上滑りの知識で通ぶる人を指すのが「半可通」と覚えておきましょう。

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